瑣事加減

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2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

太宰治『走れメロス』の文庫本(09)

・岩波文庫31-090-1(1) 『富嶽百景・走れメロス 他八篇』 ①昭和三二年五月六日第一刷発行(234頁) ・昭和四二年七月三〇日第一四刷発行 定価★★ ②1968年5月16日第14刷改版発行(238頁) ・1977年2月20日第22刷発行 ¥200 *1 富嶽百景・走れメロス 他八篇 (…

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(13)

・新潮文庫1804『羅生門・鼻』(2) ②本体は扉から目録の1頁めまで一致。奥付の前に「文字づかいについて」6項目、目録(1頁6点)、1頁めは芥川龍之介著、2〜4頁め「新潮文庫最新刊」。 奥付、②五十三刷と②六十二刷の間で組み直されている。異同は、それぞ…

松本清張『影の車』(3)

・中公文庫(3) 8月4日付(2)の続き。 初版273〜277頁・改版321〜327頁、三好行雄「解説」の冒頭に「『影の車』は昭和三十六年の一月から八月まで、『婦人公論』に連載された連作推理小説である。所収七話はいずれも殺人をめぐる人間心理の明暗を描いて…

別冊宝島268「怖い話の本」(2)

8月8日付(1)の続きで、別冊宝島268のPart IIを見て置く。 ・高橋繁行「阪神大震災・心霊物語/被災者の「恐れ」に最も身近な目撃者たちが語る“霊”のドラマ!」別冊宝島90〜101頁→宝島社文庫【天変地異】292〜309頁。 ・天野龍一「ノンフィクション!会社の怪…

松本清張『山峡の章』(3)

・角川文庫3606(3) 6月2日付(1)にこれまで見たものを列挙したが、その後、掛かっているカバーが違っている2冊の五十四版を見た。2館の公立図書館で借りて来て、今、並べて見ている。 【五十四版】平成二十一年四月二十日五十四版発行・定価580円・375…

松本清張『内海の輪』(2)

・角川文庫3251(2)MATSUMOTO SEICHO COLLECTION 3月7日付(1)に、伊藤憲治のカバーのかかっている二十三版についてメモして置いた。その後「MATSUMOTO SEICHO COLLECTION」の改版再版と改版六版を借りて、さらに今年刊行の「光文社文庫プレミアム」と、…

松本清張『死の発送』(1)

・角川文庫5807(1) ・昭和五十九年九月二十五日初版発行(362頁) ・昭和六十一年十一月三十日十四版発行・定価460円*1 ・昭和六十二年六月十日十六版発行・定価460円*2 ・平成四年六月三十日三十版発行・定価505円*3 ・平成四年八月二十五日三十一版発行…

松本清張『渡された場面』(2)

・新潮文庫2675(2) 4月28日付(1)を書いた当時は、現行のカバーのかかった②五十七刷・五十八刷しか見ていなかったが、その後、①三十四刷と②五十刷・五十一刷・五十三刷を見た*1。 ②五十刷と五十一刷のカバーは一致。*2 カバー表紙は一致。 カバー表紙折…

芥川龍之介『地獄變』の文庫本(1)

・新潮文庫1805『地獄変・偸盗』(1) ①昭和四十三年十一月十五日発行 ・昭和四十四年九月三十日三刷(190頁)¥ 90*1 ・昭和五十三年九月十五日二十刷 ¥ 160*2 ・昭和五十四年二月十五日二十一刷 ¥ 180*3 ・昭和六十一年十月十五日三十九刷 定価220円*4 …

松本清張『日本の黒い霧』(1)

・松本清張全集30 ・1972年11月20日第1刷・1985年8月30日第6刷・定価1800円・532頁 ・単行本 ・第一刷一九七三年四月五日・第九刷一九七五年五月三十日・定価九八〇円・520頁 全集から1冊だけ独立させたもの。 カバー表紙の柄は黒と白の市松模様の布を写した…

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(12)

・新潮文庫1804『羅生門・鼻』(1) ①昭和四十三年七月二十日発行 ・昭和五十四年六月三十日二十六刷(198頁)定価180円*1 ・昭和五十九年五月三十日三十六刷 定価200円*2 ②昭和六十年六月五日三十八刷改版(234頁)*3 ・昭和六十一年四月三十日三十九刷 定…

樋口一葉『たけくらべ』の文庫本(3)

・角川文庫829『たけくらべ・にごりえ』(1) ・昭和四十三年七月三十日改版初版発行 ・昭和五十四年七月三十日改版二十版発行*1(259頁)¥220 ・昭和六十三年二月二十日改版三十版発行(259頁)定価300円 ・平成二年五月三十日改版三十二版発行(259頁…

七人坊主(50)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(4) 本書の編著者「東京伝説の会」には、本書以外の著作はないようだ。すなわち、本書編集のためにだけ作られた組織のようである。 この話の執筆者の望月氏については、254頁、「一九八〇年十二月」付の東京伝説の会「あと…

七人坊主(49)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(3) 菊池たかし「七人ぼうずのたたり」(『ほんとうにあったおばけの話⑩』所収)での坊主たちの死因は、2011年10月14日付(02)にある通りなので原文の引用はしないで置く。若干補足をして置くと、鳥を撃つとか食うとかい…

七人坊主(48)

昨日の続き。 さて、鳥をどうしたのか、だが、矢口氏の報告は「鳩を撃った」とだけで、食べるために撃ったのだろうがそれでどうしたかを説明していない。『東京の伝説』には目的は書いてあるが食べ方の説明はない。しかるに、浅沼良次編『八丈島の民話』は鳩…

七人坊主(47)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(2) 8月7日付(45)の続き。 142頁4〜8行め。 七人の坊さまは、 「もはや、背に腹はかえられぬ、生きのびるた/ めには、殺生もやむをえぬ。」 と、六わのハトを射落としました。そこは、六/羽ケ尾とよばれています。*1 14…

松本清張『憎悪の依頼』(1)

・新潮文庫2892(1) ①昭和五十七年九月二十五日発行(294頁) ・平成十六年三月五日五十三刷 定価476円 ・平成二十年三月二十五日五十八刷 定価476円*1 憎悪の依頼 (新潮文庫)作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1982/09/28メディア: 文庫 クリ…

芥川龍之介『將軍』の文庫本(1)

・角川文庫1686『藪の中・将軍』(1) 記事の題は「藪の中」にしても良かったのだが、一応作者の生前に短篇集の標題に採用されている「將軍」の方にして置いた。 【改版二十二版】昭和四十四年五月三十日改版初版発行・昭和六十年二月二十日改版二十二版発行…

小池壮彦『心霊写真』(4)

次に「掲載写真を増やし」たというのを確認して置く。大体図版の下にゴシック体横組みでキャプションが附されている。文庫版では書き換えられている。新書版は全頁図版となっていたのが文庫版では縮小され、新聞記事の文字が読みづらくなっている。 ・新書版…

小池壮彦『心霊写真』(3)

昨日の続きで、「●参考資料④年表」の平成年間分について。 「平成元年(1989)」は新書版では3項目3行(252頁7〜9行め)だったのが文庫版は263頁6行め「米・映画『ショッカー』でテレビをぬけ出る電送人間が描かれる。」の1行が追加されて4項目4行になっ…

小池壮彦『心霊写真』(2)

昨日の続きで、文庫版の「●参考資料」で新たに追加された箇所について見て置く。 「●参考資料①ビデオリスト」は新書版は74点だったのが75点になっている。すなわち4番め(238頁上段9行め)に「『妖女伝説'88』(日活/一九八八)」が挿入されている。 「●参考…

小池壮彦『心霊写真』(1)

・宝島社新書(2000年2月24日第1刷発行・定価680円・254頁)心霊写真 (宝島社新書)作者: 小池壮彦出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2000/02メディア: 新書購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (9件) を見る・宝島社文庫431(2005年6月29日第1刷発行…

七人坊主(46)

8月7日付(45)の続きで、東京伝説の会編『東京の伝説』の「八丈島の七人の坊さま」について見て行くつもりだったが、比較検討の材料とするべき浅沼良次『八丈島の民話』の「七人の坊さん」の、坊さんたちが死に至るまでの前段について、2011年10月19日付(0…

別冊宝島268「怖い話の本」(1)

・別冊宝島(宝島社・A5判並製本) 別冊宝島二六八号[怖い話の本]一九九六年七月十四日発行・一九九七年七月三十日第三刷・定価874円・254頁 ・宝島社文庫(宝島社・A6判並製本) 『伝染る「怖い話」*1』1999年8月9日第1刷発行・定価524円・413頁 ・別冊宝島ス…

七人坊主(45)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(1) 7月27日付(44)の続き。 「八丈島の七人の坊さま」は偕成社版『東京都の民話』に載っていないのだけれども、何もないところからこんな題が出て来て目録に掲載されるとは思えないから、確かにこういう話を載せた、別の…

森鴎外『舞姫』の文庫本(10)

・角川文庫14206『鴎外の「舞姫」』(2) 2012年9月20日付(6)の続き。 当時見ていなかった初版(平成十八年四月二十五日初版発行)を見た。四版(平成二十一年七月二十日四版発行)と比較しつつメモして置く。頁数と定価は同じ。 カバーは表紙のみ一致。…

小泉八雲の文庫本(4)

・角川文庫1398『怪談・奇談』(4) 田代三千稔訳『怪談・奇談』の、天野氏の表紙は2012年8月23日付(1)に貼付し、まず七十八版について、2012年12月8日付(3)に九十版について記述し、なか見!検索で閲覧出来る一〇三版と比較してみた。その後、九十三版…

松本清張『影の車』(2)

・中公文庫(2) 改版(5刷)のカバー表紙は上部(5.0cm)が白地、中央から下(10.1cm)が黒地で、白地の部分の上部にゴシック体で著者名、下部にTimes New Roman体にて「seicho matsumoto」、その下の黒地の上部に白抜きの同じ字体で「kage no kuruma」と…

松本清張『影の車』(1)

2月23日付「松本清張『潜在光景』(2)」で見たように、短篇「潜在光景」は「影の車」という題で映画化されているのであるが、これはそもそも『影の車』という連作のうちの1篇だったからである。 ・中公文庫(1) 【初版】昭和四十八年七月十日初版・昭和…

John Steinbeck “The Pearl”(3)

・角川文庫1578『真珠』(3) 2月16日付(1)に、これまで私の見たものを挙げて置いたが、その後に出た版を見た。 【四十三版】平成八年六月二十日四十三版発行 定価300円 以下、三十三版(定価200円)及び三十八版と比較しつつメモして置く*1。 カバー表…