瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

芥川龍之介『杜子春』の文庫本(2)

・新潮文庫1806『蜘蛛の糸・杜子春』(2) 3月27日付(1)の続き。今回は高松氏のカバーに限って比較をしてみる。 カバー裏表紙折返し、②三十九刷は上部にゴシック体横組みで「〜〜新潮文庫〜〜/芥川龍之介の作品」として「羅生門・鼻/地獄変・偸盗/蜘…

松本清張『軍師の境遇』(5)

・角川文庫18107(2) 3月26日付(4)の続き。 以下、角川文庫6796(三版)と比較しつつ内容を見て置く。 1頁(頁付なし)の扉は、子持枠の中に横組みで、明朝体の標題と著者名の間に小さくゴシック体で「新装版」とあり、鳳凰が翼と脚を拡げ羽を銜えたも…

北杜夫『楡家の人びと』(4)

・新潮文庫(3冊)(2) 昨日の続きで、残りの2冊について。 ・新潮文庫9251 第二部 楡家の人びと 第二部 (新潮文庫)作者: 北杜夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/07/05メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 1回この商品を含むブログ (9件) を見る・平成…

北杜夫『楡家の人びと』(3)

・新潮文庫(3冊)(1) 従来の2冊本は第二部を半分に分けていたが、1部ごとに分冊にした3冊本に改編された。 カバー背表紙が紺地で明朝体白抜きで入っている標題は若干太くなっているが同じ大きさ。その下に半角分空けて2冊本は横並びで「(上)」とあったが…

芥川龍之介『杜子春』の文庫本(1)

・新潮文庫1806『蜘蛛の糸・杜子春』(1) ①昭和四十三年十一月十五日発行(128頁)*1 ・昭和五十五年五月十五日二十七刷 定価140円*2 ②昭和五十九年十二月二十五日三十八刷改版(151頁) ・昭和六十年四月二十五日三十九刷 定価220円 ・昭和六十一年四月三…

松本清張『軍師の境遇』(4)

3月6日付(3)の続き。 NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」を当て込んでか、昨年8月、角川文庫6796を底本とした文庫版が2つ刊行された。まずは角川文庫の改版(新装版)から眺めて置く。黒田官兵衛歴史読本―大河ドラマ『軍師官兵衛』の主人公波乱に満ちた生涯…

北杜夫『楡家の人びと』(2)

・新潮文庫(2冊)(2) 3月23日付(1)の続き。書影は2013年10月26日付「赤いマント(5)」に貼って置いた。 ・新潮文庫1967『楡家の人びと(下)』(1) ①昭和四十六年五月二十五日発行(476頁) ・平成五年六月二十五日四十三刷・定価544円*1 ②平成七年…

楠勝平『おせん』(1)

東京に出て来て浪人していた当時、教科によって出来に酷い偏りがあったので、予備校は英語を専門としているところに入り、他に大手予備校の単科の国語と世界史を受講した。正直、国語と世界史は受講しなくても良かったかも知れない。それで、かなり自由にな…

北杜夫『楡家の人びと』(1)

・新潮文庫(2冊)(1) 北杜夫『楡家の人びと』は2013年10月26日付「赤いマント(5)」にて取り上げた。当時私の参照したのは新潮文庫の上下2冊本で、書影も貼って置いたが、これは1つ前の版で、現在は第一部・第二部・第三部の3冊本になっているのである…

松本清張『死の発送』(2)

・角川文庫5807(2) 2013年8月25日付(1)の続き。その後、次の2つの版を見た。 ・昭和六十二年六月十日十六版発行・定価460円 ・平成五年十一月二十日三十四版発行・定価544円 ともに伊藤憲治のカバーで、2013年4月17日付「角川文庫の松本清張(5)」及…

夏目漱石『それから』の文庫本(8)

・新潮文庫44(2) 昨日の続き。 ③八十二刷(昭和六十一年一月三十日)はそれより前の刷とも後の刷ともカバーが異なるので、偶々手許にある、同じ版のかなり後の刷である③百二十六刷と比較しつつメモして置く。 カバー背表紙、紫地に白抜き明朝体で上部に標…

夏目漱石『それから』の文庫本(7)

・新潮文庫44(1) ①昭和二十三年十一月三十日発行 ②昭和四十三年一月三十日三十八刷改版 ・昭和五十七年四月三十日六十九刷(295頁)¥240 ・昭和五十九年十二月十五日七十五刷 定価280円 ③昭和六十年九月十五日七十九刷改版(302頁) ・昭和六十一年一月…

芥川龍之介『地獄變』の文庫本(4)

・集英社文庫『地獄変』(2) 3月16日付(3)の続き。 カバー表紙折返し、上部の顔写真は一致。但し森村氏のカバーは3.3×2.5cmで、その下に縦組み明朝体で、 芥川龍之介(一八九二〜一九二七) 東京生れ。東京帝大英文科卒。|早くから/文学的才能を示し、『鼻…

夏目漱石『三四郎』の文庫本(3)

・集英社文庫(1) ・1991年2月25日第1刷(361頁) ・1993年7月18日第5刷 定価343円*1 ・1994年6月5日第6刷 定価343円 ・1996年6月16日第7刷 定価343円*2 ・1998年6月10日第8刷 定価343円*3 ・2009年4月13日第10刷 定価343円 ・2012年3月6日第11刷 定価343…

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(14)

・新潮文庫1804『羅生門・鼻』(3) 2013年8月30日付(13)の続き。 ②五十三刷で2013年8月21日付(12)で確認したカバーとは異なるものの掛かった本を見た。そこで、追記とせずに別に記述して置くことにする。 表紙は一致。以下、既に見ている「定価311円」…

芥川龍之介『地獄變』の文庫本(3)

・集英社文庫『地獄変』(1) ・1991年3月25日第1刷 【森村玲】 ・2006年6月6日第18刷 定価343円 【小畑健】 ・2008年6月7日第20刷 定価343円 ・2008年8月11日第22刷 定価343円 【久保帯人】地獄変 (集英社文庫)作者: 芥川龍之介出版社/メーカー: 集英社発…

川端康成『伊豆の踊子』(3)

・新潮文庫115(2) 昨日の続きで③と④の本体について。 ③と④とも7頁まで頁付なし、1頁は扉、3頁「目次」、5頁は「伊豆の踊子」の中扉、7頁は「伊豆の踊子」の扉で、ここまでは組み直されているがレイアウトは同じ。 8頁から本文、章番号は一回り大きな明朝…

川端康成『伊豆の踊子』(2)

・新潮文庫115(1) ①昭和二十五年八月二十日発行 ② ③昭和六十年一月三十日九十八刷改版(178頁) ・昭和六十二年九月十日百五刷 定価220円*1 ・平成四年五月三十日百十三刷 定価233円*2 ・平成五年五月三十日百十六刷 定価350円*3 ・平成五年六月十日百十…

「角川文庫クラシックス」の目録(3)

昨日の続き。 扉(1頁)は上部やや右寄りに径2.4cmの円があってその中にゴシック体横組みで「作品案内」その下に、右が綴込みになっている0.1cm間隔の2本の横線、1本めは上部の円の右にある一本杉のイラストのところで1.3cm途切れておりその左が3.8cm、右が1…

「角川文庫クラシックス」の目録(2)

1頁7点の目録については、これまで度々言及して来た。3月2日付(1)で見た2頁に書名・著者名を列挙した目録は1段22点なので、1段が3頁と1点という勘定になる。148点掲載されていたが1頁7点の目録は1点抜かして147点で21頁分である。 1頁めは同一レイアウト…

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論文の捏造(?)問題が生じている。ある者曰く、若手研究員は任期制で、期限内に成果を上げないと次年度の身分も予算も確保出来ない、故に勇み足を犯したのだ、と。 そのような側面もあるかも知れないが、私としては所謂「査読論文」なるものが当てにならな…

杉浦日向子『江戸アルキ帖』(2)

昨日の続き。 ・新潮文庫4272(2) 奥付は組み直されていますがレイアウトは同じ。既に記した発行日の2行の他、発行者が父から子へ、「郵便番号」が3桁から7桁へ、「電話〈業務部/編集部〉」の順で市外局番(〇三)の次「二六六―」だったのが「電話〈編集部…

杉浦日向子『江戸アルキ帖』(1)

実家にいた時分、父が「コメディお江戸でござる」を好んで見ていた。馬鹿馬鹿しい笑いで息抜きしたかったらしい。だから夕食後にお茶を飲みながら、毎週杉浦氏の着物姿を眺めていた。 別に愛読していた訳でもないのに手にしたのは、ある図書館で何故かこの文…

松本清張『二重葉脈』(2)

・角川文庫3273(2) 昨日の続きで、六版・二十二版・二十六版の本体の異同について。 本体、1頁(頁付なし)扉、六版は双郭(10.1×6.5cm)、横組みで上部に明朝体で標題と著者名、下部に向かって右向きの鳳凰と明朝体で「角川文庫/3237」。二十二版・二十…

松本清張『二重葉脈』(1)

・角川文庫3273(1) ・昭和四十九年五月三十日初版発行(600頁) ・昭和五十一年十二月二十日六版発行・¥490 ・昭和六十二年一月三十日二十二版発行・定価620円 ・平成二年一月三十日二十六版発行・定価660円 カバー表紙は伊藤憲治の装幀で、2013年5月15…

松本清張『軍師の境遇』(3)

・角川文庫6796(3) 消費税導入前のカバーが掛かった版を見た。軍師の境遇 (角川文庫)作者: 松本清張出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1987/07メディア: 文庫この商品を含むブログを見る・昭和六十二年十月二十日三版発行 定価380円 3月4日付(1)と3月5…

松本清張『軍師の境遇』(2)

昨日の続き。 ・角川文庫6796(2) カバー表紙折返し、最下部右寄りにゴシック体横組みで「カバー 菊地信義」とあるのは一致。再版は上部に横組みで、まずゴシック体で標題、半行分空けて明朝体13行(1行16字)の紹介文がある。この紹介文は十二版では裏表…

松本清張『軍師の境遇』(1)

・角川文庫6796(1) ・昭和六十二年七月二十五日初版発行(285頁) ・昭和六十二年八月三十日再版発行 定価379円 ・平成二年六月二十日十二版発行 定価485円 カバーは本体とはそれぞれ時差があるので、その考証のためまずカバー裏表紙折返しから見て置く。…

川端康成『伊豆の踊子』(1)

・角川文庫135『伊豆の踊子・禽獣』(1) 伊豆の踊子 (角川文庫)作者: 川端康成出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1968/02/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (20件) を見る【スタジオジブリ人気アニメータープレミアムカバー】…

「角川文庫クラシックス」の目録(1)

3月1日付「夏目漱石『こゝろ』の文庫本(11)」で見た、角川文庫235『こゝろ』百七十七版の最後に載る2頁の目録は4段組で、1頁めの1段めに横長の楕円の子持枠(但し内が太線で外が細い)があって明朝体の太字横組みで「あなたは/角川文庫クラシックスを/何…