瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

山岸凉子『ツタンカーメン』(1)

山岸凉子『日出処の天子』の続編「馬屋古女王」は、掲載について何かあったらしく『日出処の天子』を連載していた白泉社「LaLa」昭和59年(1984)11月号に1/3が掲載された後、続きは角川書店「ASUKA」昭和60年(1985)8月創刊号・9月号に掲載されま…

原田宗典『いろはに困惑倶楽部』(1)

・単行本(1996年12月10日第一刷・定価1165円・文藝春秋・269頁)いろはに困惑倶楽部作者: 原田宗典出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1996/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見る・角川文庫11610(平成十二年九月二十五日初版発行・定価686円・…

山岸凉子『アラベスク』(12)

・白泉社文庫(3) 一昨日からの続き。 ・『アラベスクⅢ』第2部上巻 アラベスク (3) 第2部 上巻 白泉社文庫作者: 山岸凉子出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1994/12メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る・一九九四年十二月十八…

山岸凉子『アラベスク』(11)

・白泉社文庫(2) 初版は4冊同時刊行なので折返しは4冊とも一致している。奥付も巻数が異なるのみである。 ・『アラベスクⅡ』第1部下巻 アラベスク (2) 第一部 下巻 (白泉社文庫)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1994/12メディア: 文庫この…

山岸凉子『アラベスク』(10)

・白泉社文庫(1) アラベスク 〈全4巻〉白泉社 文庫完結セット [コミックセット]作者: 山岸 凉子メディア: コミックこの商品を含むブログ (3件) を見る 頁付があるのは漫画本編の最後までで「解説」には頁付がない。以下、「解説」も含めた頁数を示す。 ・…

山岸凉子『アラベスク』(09)

昨日の続きで、単行本(HC版)と白泉社文庫版と完全版の頁の位置を整理して置く。 ・花とゆめCOMICS『アラベスク』第Ⅰ部第4巻(1975年6月20日第1刷発行・1983年11月15日第23刷発行・定価360円・203頁) ・HC版5頁 扉で上部に「アラベスク」の…

山岸凉子『アラベスク』(08)

昨日の続きで、単行本(HC版)と白泉社文庫版と完全版の頁の位置を整理して置く。 ・花とゆめCOMICS『アラベスク』第Ⅰ部第3巻(1975年6月20日初版発行・1981年2月15日18版発行・定価360円・201頁) 私の見た単行本には扉がなく、また4〜5頁見開…

山岸凉子『アラベスク』(07)

2月19日付(06)の続き。 ・花とゆめCOMICS『アラベスク』第Ⅰ部第2巻(1975年6月20日初版発行・1980年3月5日16版発行・定価360円・201頁) ・HC版5頁(扉)=完全版264〜265頁見開き(2色刷) HC版は縮小して上部に「アラベスク」の飾り文字。…

遠藤周作『好奇心は永遠なり』(2)

2014年9月15日付(1)の続き。 帯の保存されている本を見た。長さは41.5cmで幅は5.5cm、白のアート紙で表はコーティングされている。裏には何も印刷されていない。 背表紙側には明朝体太字で著者名、下部に楷書体横組みで版元名。 表紙側は縦組みで、まず楷…

山岸凉子『アラベスク』(06)

さて、版によって同じ頁であっても収録位置がズレていたりしますので、まづ手始めにHC版(花とゆめCOMICS)と白泉社文庫版・完全版の比較をして、対照表に整理して見ました。まずは頁ごとの対照を示して置きましょう。 HC版の位置を基準にしました…

有島武郎『小さき者へ・生れ出づる悩み』(1)

・新潮文庫746(1) ①昭和三十年一月三十日発行 ②昭和四十二年七月二十日二十六刷改版(119頁)*1 ・昭和五十三年五月三十日四十四刷 ¥120*2 ・昭和五十四年五月三十日四十七刷 定価140円*3 ③昭和五十五年二月十日四十九刷改版(131頁)*4 ・昭和五十五年…

新潮文庫『江戸川乱歩傑作選』(1)

・新潮文庫1459(1) ①昭和三十五年十二月二十四日発行江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)Amazon②平成元年十月十五日四十八刷改版(300頁)*1 ・平成六年三月五日五十九刷 定価388円*2 ・平成十年二月二十日七十三刷 定価438円*3 江戸川乱歩傑作選 (新潮…

赤いマント(143)

赤マントを活用した近年の創作としては、2014年1月1日付(71)に高嶋友也「頭に回るは笑い声」を挙げました。けれども、小説や漫画に登場するものについては殆ど調査を進めておりません。僅かに2013年12月21日付(61)に、中島京子『小さいおうち』を挙げた…

遠藤周作『ぐうたら生活入門』(4)

・ハルキ文庫『ぐうたら人生入門』(2) 2月12日付(1)に引いた、奥付の前(209頁「あとがき」の裏)に記載されていたように、角川文庫2851に拠っている。 角川文庫版195頁と「あとがき」を比較するに、角川文庫版2〜3行め「‥‥、『ぐうたら生活入/門』と…

遠藤周作『ぐうたら生活入門』(3)

・新書判上製本(2) この版の書影は標題で画像検索してもヒットしない。 カバーは横縞模様を摺り出したクリーム色地で、カバー表紙の文字は横組みで、左上に大きく著者名を金で、中央やや上に縦長の明朝体太字で「ぐうたら生活/入門」と中央揃え、その上…

遠藤周作『ぐうたら生活入門』(2)

・角川文庫2851(2) Amazon詳細ページのなか見!検索にて、七十三版(昭和四十六年十二月三十日初版発行・平成十一年五月三十日七十三版発行・定価420円)の背表紙を除くカバーと、目次や奥付などを閲覧出来る。カバー表紙と表紙折返しは六十八版に同じ。 …

遠藤周作『ぐうたら生活入門』(1)

私は怪談を聞いても読んでもあまり怖いと思わない。動画サイトに挙がっていた実話風の短篇怪奇ドラマを一通り見たことがあったが、登場人物の行動や思考に突っ込みを入れつつ、基本的に「そう来たか」と思いながら見ていて、あまり聞かないがたまに必要があ…

山岸凉子『日出処の天子』(15)

・用明天皇二年(2) 前回言及した場面が物語の最後まで続く調子麻呂と善信尼の純愛の始まりなのだが、尼が襲われたのは蘇我馬子の解釈では、274頁7コマめ、物部「守屋のやつ」の、275頁2コマめ「差し金」なのである。さらに3コマめ「最近の流行病」は「崇…

山岸凉子『日出処の天子』(14)

・敏達天皇十四年(4) ・文庫版第一巻204頁6コマめ、三輪君逆暗殺直後の朝参の場面が202頁から204頁3コマめまであって、4コマめに枯葉が枝から飛ばされる様子を描いたコマを挟んで、5コマめ、蘇我毛人が「ええ! わたくしの嫁!?」と驚くのに対して6コマめ…

山岸凉子『日出処の天子』(13)

・敏達天皇十四年(3) 2月1日付(09)の続き。 この年を文庫版第七巻「厩戸王子 関連年表」にて確認して置こう*1。306頁14行め〜307頁1行めに、 五八五 敏達一四 一二 疫病が流行し、物部守屋ら仏寺、仏像を捨てる。 五八五 用明 用明天皇(厩戸王子の父)…

長尾剛『漱石ゴシップ』(2)

2014年12月11日付(1)の続き。 単行本の書影はAmazon詳細ページでは表示されないが、画像検索すると帯の掛かったものがヒットする。 私の見た本は、帯の一部を切り取って見返しに貼付している。麻布風のエンボス加工がなされた深緑地(裏は白)に白抜きで…

山岸凉子『日出処の天子』(12)

前回引いた『日出処の天子』連載をめぐっての出版社側の懸念ですが、これについては作者側の回想もあります。 ・日出処の天子完全版>第7巻(2012年4月23日初版第1刷発行・定価1500円・メディアファクトリー・339頁)日出処の天子 〈完全版〉/第7巻 (M…

山岸凉子『日出処の天子』(11)

昨日の続きで、小長井信昌『わたしの少女マンガ史』から作品そのものについて述べたところを見て置きましょう。141頁11行め〜163頁7行め「'70年代、少女マンガが一番輝いていたとき」の節は、142頁3行め「少女マンガの黄金時代」を、4行め「1970年から1…

山岸凉子『日出処の天子』(10)

昨日、小長井信昌『わたしの少女マンガ史』の記述を抜いて『日出処の天子』にも触れました。もちろん『日出処の天子』についての記述もあります。 前回引いた「『花とゆめ』『LaLa』から生まれたもの」の章の「白泉社コミックスなど」の節の続き、138頁1…

山岸凉子『アラベスク』(05)

・花とゆめCOMICS(2) 昨日の続き。 初め「りぼん」に連載された『アラベスク』は、現在の第1部に当たる部分で完結して、単行本はりぼんマスコットコミックス(集英社)から刊行されていました。それを新たに集英社から雑誌出版社として分社し、昭…

山岸凉子『アラベスク』(04)

・花とゆめCOMICS(1) 私は漫画については、2011年8月25日付「山岸凉子『日出処の天子』(1)」に書いたように、このブログを始めるまで殆ど読んでいなかったので、震災前の平成23年(2011)2月下旬に、2011年2月21日付「図書館蔵書のカバー」から2…

山岸凉子『アラベスク』(03)

・MFコミックス ダ・ヴィンチ ダ・ヴィンチシリーズ(1) 完全版と銘打っている全4冊で、カバー表紙の丸数字の巻数の下に丸と同じ色で「Perfect/Version/Arabesque」とあります。4冊セットの書影は1月16日付「山岸凉子『妖精王の帰還』(2)」に示しました…

山岸凉子『日出処の天子』(09)

・敏達天皇十四年(2) 登場人物の年齢に関する記述を抜いて、確認する作業の続き。 ・文庫版第一巻153〜160頁、敏達天皇崩御後の後継者争いで、野心家の穴穂部王子は殯宮に出向いて、未亡人の額田部女王(後の推古天皇)を説得しようとする。155頁5〜6コマ…