瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

河本正義『覗き眼鏡の口上歌』(3)

昨日の続き。 他にもネット上からいろいろな情報を得られるのだが、それらは昨日挙げたものと違って「旅と伝説」などを閲覧することでより確実になる種類のものなので、実際にそれら掲載誌を見た上で報告することとして、今日は、上氏が「解説」で明らかにし…

河本正義『覗き眼鏡の口上歌』(2)

5月28日付(1)の続き。 7〜17頁、上笙一郎「解説」は、12頁13〜14行め「‥‥原本の編者や書誌的事項に」ついて、「‥‥、まず編者の河本正義に/ついて見れば、兵庫県在住の民俗学研究者であった‥‥」として、昭和戦前の兵庫県民俗研究会の機関誌「兵庫県民俗資…

山岸凉子『妖精王』(09)

5月22日付(08)の続きで、白泉社文庫版のカバー裏表紙折返しについて。 初版は全3巻同時刊行(一九九五年九月十九日初版発行)なので一致している。すなわち、「[白泉社文庫(…………好評既刊より…………) ]」とあって、 日出処の天子(……全7巻……)……………………山岸凉子…

河本正義『覗き眼鏡の口上歌』(1)

・日本児童文化史叢書3(1995年6月30日発行・定価1553円・久山社・96頁) 2頁(頁付なし)「日本児童文化史研究会/(代表・上 笙一郎)」名義の「創刊のことば」は「一九九五年六月」付で、本書はこの叢書の創刊書目の1冊なのである。「日本児童文化史叢書…

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(13)

・新潮文庫315『こころ』(1) ①昭和二十七年二月二十九日発行 ② ③昭和五十九年八月十五日九十八刷改版(301頁)こころ (新潮文庫)作者:漱石, 夏目Shinchosha/Tsai Fong BooksAmazon・昭和六十三年八月二十五日百九刷 定価280円*1 ・平成三年五月二十五日百…

川端康成『雪国』の文庫本(5)

・新潮文庫1(5) 昨日の続きで②九十九刷の本体について、③百二十刷と比較しつつ記述してみる。 1頁(頁付なし)扉は組み直されているがレイアウトは同じ。 3頁(頁付なし)中扉は上部に縦組みで標題、組み直されているが同じ字配り。 目次はない。 5頁から…

川端康成『雪国』の文庫本(4)

・新潮文庫1(4) これまで2014年12月1日付(1)の一覧に示したように、③と④の諸刷しか見たことがなかったが、先月、②の九十九刷を見た。2014年12月1日付(1)の今日付追記に述べたように、カバー表紙は同じ絵を使用しているのだが、文字の配置が異なる。…

山岸凉子『ゆうれい談』(2)

・MF文庫(2) カバー表紙のカラーイラストは、141〜190頁「蓮の糸」の141頁(頁付なし)白黒扉絵を、カラーに描き直したもの。美女の口から蓮の花を生じるような場面がある訳ではないので、所謂イメージ画像である。 以下、カバーについては前回触れたM…

山岸凉子『ゆうれい談』(1)

・MF文庫(1) ゆうれい談 (MF文庫)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2002/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (9件) を見る・2002年8月19日初版第1刷発行・定価590円・メディアファクトリー・233…

山岸凉子『妖精王』(08)

昨日、著書カバーの山岸氏の紹介文に触れたが、白泉社文庫『妖精王』初版のカバー表紙折返しの紹介文は2月24日付「山岸凉子『アラベスク』(10)」に引いた『アラベスク』各巻初版に同じ。その右の著者名の両脇の縦の太線は『アラベスク』は茶色であったが、…

山岸凉子『自選作品集』(3)

・文春文庫ビジュアル版(3) カバー裏表紙折返しは共通。 上部に例のロンパリで汗を流し鶯色の和服で手を袖に隠して正座する作者の自画像がある。本や刷によって若干色合いが違う。 中央に横組みの紹介文。カバー折返しの文字の色は、本によって異なる。作…

山岸凉子『自選作品集』(2)

・文春文庫ビジュアル版(2) 昨日投稿直後に本体とカバーのズレについて加筆した。ではカバーには全く時期を推測させる手掛かりがないのかというと、そういう訳でもない。ただ、やはりぼんやりしている。 カバー表紙折返し、横組みで上部には紹介文、下部…

山岸凉子『自選作品集』(1)

・文春文庫ビジュアル版(1)文藝春秋 8冊刊行されている。番号は打たれていない。以下、刊行順に書影を示して置く。 ・『天人唐草』 255頁天人唐草―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1994/03メディア: …

山岸凉子『妖精王』(7)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(2) 一昨日からの続きで、山岸凉子全集20『妖精王3』5版について。 カバー表紙折返しは5月17日付(6)に、目録は5月16日付「山岸凉子『日出処の天子』(30)」に紹介した。 カバー裏表紙折返しは5月14日付…

山岸凉子『妖精王』(6)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(1) 昨日の続きで、今度は山岸凉子全集20『妖精王3』の目録から、『妖精王』の紹介文を抜いて置こう。 ・『1』 療養のために北海道へ来た忍海爵。/彼の周囲で次々と不思議なできご/とが起こり始める。ファ…

山岸凉子『日出処の天子』(30)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(6) 5月14日付(28)に、奥付の裏から数頁存する目録について紹介したが、『山岸凉子全集』全32巻のうち第1巻〜第8巻『日出処の天子』のみどの巻にも載せていない。 先日、山岸凉子全集『日出処の天子』8冊を…

山岸凉子『日出処の天子』(29)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(5) カバー表紙折返しは白地で秀英初号明朝縦組みで紹介文。斜体ではないが1行ごとに0.5字分ずつ下げて、左下りの斜めに配置されている。但しここでは内容に即して段落分けして示した。算用数字のみ本体小口…

山岸凉子『日出処の天子』(28)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(4) カバー裏表紙折返しは私の見たものは各巻共通。白地に横組みで、赤の行書体で「あすかコミックス・スペシャル」金の明朝体で「山岸凉子全集」とあって、以下、黒で書目が列挙される。1行めは小さく○で囲わ…

山岸凉子『日出処の天子』(27)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(3) 一昨日からの続きで、文庫版と比較しつつ全集の内容について眺めて置こう。 全集各巻、1頁は金色に左上にイラストとカバー表紙と同じ標題(振仮名なし)と巻数、作者名アルファベット、全集名と巻数が入…

山岸凉子『日出処の天子』(26)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(2) 昨日の続きで、カバーについて。 カバー裏表紙、上部の金色の枠とその下のアルファベット大文字の作者名はカバー表紙に同じ。イラストは文庫版第一巻6頁上部の法隆寺金堂壁画風の菩薩7躯、うち顔が見える…

山岸凉子『日出処の天子』(25)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(1) 角川書店・B6判並製本。可能なものには書影を貼付した*1。 ・山岸凉子全集1『日出処の天子1』 山岸凉子全集 (1) 日出処の天子 (1) (あすかコミックス・スペシャル)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: 角川…

『遠藤周作怪奇小説集』(2)

・ふしぎ文学館『蜘蛛』(1)出版芸術社蜘蛛 (ふしぎ文学館)作者: 遠藤周作出版社/メーカー: 出版芸術社発売日: 1996/03/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る・平成八年三月二十日第一刷発行・定価1456円・248頁*1 帯の保存されている本を…

楳図かずお『ミイラ先生』(3)

初出誌の再現を目指している講談社漫画文庫版を「文庫版」、初の単行本である花文庫版(佐藤プロダクション)の復刻版(小学館クリエイティブ)を「完全復刻版」、SUNDAY COMICS版(秋田書店)は一般的な漫画単行本のサイズですので「単行本」として、3者を…

楳図かずお『ミイラ先生』(2)

比較するに当たって、前回言及した高橋明彦のHP「半魚文庫」の「楳図かずお作品目録」に載る、次の文庫本も参照することにしました。 ・講談社漫画文庫『悪夢(楳図かずお画業55th記念 少女フレンド/少年マガジン オリジナル版作品集5)』2011年1月12日第1…

楳図かずお『ミイラ先生』(1)

・SUNDAY COMICS『ミイラ先生』 ミイラ先生 (サンデーコミックス)作者: 楳図かずお出版社/メーカー: 秋田書店発売日: 1968/10/05メディア: コミックこの商品を含むブログを見る・昭和43年10月5日初版発行・平成3年6月30日59版発行・定価379円・秋田書店・231…

ブログ名について

山岸凉子の漫画本の書誌について書いているうちに閲覧数が落ち着いて来た先月の下旬、急に閲覧数が増えたのです。リンク元が増えた訳ではないようです。当ブログが検索候補の上位に来ることはあまりないので(来ているとすればそれはあまり検索されない語だ…

遠藤周作『落第坊主の履歴書』(1)

・文春文庫(1) ・1993年2月10日第1刷(237頁)定価388円 ・1994年10月5日第2刷 定価400円*1 本書は2014年8月19日付「遠藤周作『作家の日記』(2)」に取り上げたことがある。 カバー表紙は一致。 カバー背表紙、地色は第1刷アクアマリン色、第2刷は群青…

深夜の呻き声(3)

前置きで長くなって全く呻き声に至っていませんでしたが、『怪談の科学 PART2』の「四章 現代の怪談を解く」の「4 ポルター・ガイスト」の節の最後、「“ポルター・ガイスト秘話”」の続きを抜いて置きましょう。181頁14行め〜182頁8行め、 そのようなある日の…

深夜の呻き声(2)

昨日の続き。次に『怪談の心理学』の記述を見て置きましょう。 この本については2014年1月3日付「赤いマント(73)」に取り上げた際には書影が貼れなかったのですが、今、確かめて見ると表示出来ますので、遅ればせながら貼って置きます。怪談の心理学―学校…

深夜の呻き声(1)

中村希明(1932.3.16生)の伝記については、著書等に見える略歴を2014年1月3日付「赤いマント(73)」や2014年9月16日付「遠藤周作「幽霊見参記」(2)」に引いて置きましたが、没年が分かりません。故人であることは2014年1月3日付や2014年1月4日付「赤い…