瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

山岳部の思ひ出(3)

事件と云っても、見物に来たガラの悪い連中がふざけて、テントを固定するペグやら、ピッケル*1やらを振り回しているうちに頭に刺さってしまったとか、そういう、物理的に衝撃的な事件ではない。いや、実際には何も起こらなかったのだ。私が心理的に衝撃を受…

山岳部の思ひ出(2)

秩父の両神山に登ったのが、泊り掛けで登山した最後だと思っていたのだが、翌年に雲取山に登ったことを思い出した。 しかし、これも記憶が定かでなく、両神山の前年だったかも知れない。 このときは友人も同行していたが、1人だったか2人だったか、これもは…

山岳部の思ひ出(1)

高校時代、運動部に所属していたことは当ブログにもちょいちょい書いた。そして部活名こそ出していないが、既に2016年4月3日付「万城目学『鹿男あをによし』(2)」及び2016年4月3日付「万城目学『鹿男あをによし』(3)」にそれらしく書いたように、実は…

Wilhelm Meyer-Förster “Alt-Heidelberg”(4)

・角川文庫912『小説 アルト・ハイデルベルク』 マイアーフェルスター/番匠谷英一訳(1) 同じ作者の戯曲“Alt-Heidelberg”の原作小説で、小説の方は“Karl Heinrich”という題なのだが、邦訳では「小説 アルト・ハイデルベルク」と題している。同内容なのだ…

日本映画社「こどもグラフ」(1)

・『昭和こども キネマ』(1) 昭和こどもキネマ DVD-BOXアーティスト: 清瀬安二,伊福部昭,大木正夫出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2006/12/22メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログを見る昭和こどもキネマ[DVD-BOX7巻…

Théophile Gautierの文庫本(2)

・岩波文庫32-574-1『死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇』 ゴーチエ作/田辺貞之助訳(2) 第1刷の桃色の帯(幅6.0cm)の表紙側上部にある紹介文は3月20日付(1)に紹介したが、下部には「種を蒔く人」のマークと大きく標題、標題の上右寄せで「赤574−1…

『グリム童話』の文庫本(1)

・新潮文庫1747『白雪姫 グリム童話集Ⅰ』 グリム/植田敏郎訳(1) ①昭和四十二年七月三十日発行(300頁)白雪姫: グリム童話集? (新潮文庫)作者: グリム,植田敏郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1967/08/01メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブ…

芥川龍之介『地獄變』の文庫本(5)

・新潮文庫1805『地獄変・偸盗』(2) ②六十九刷のカバーは、背表紙・裏表紙について2013年8月23日付(1)に追記して置いたが、表紙と折返しは他とは違っていて、次の映画に因んだものとなっている。帯に映画についての情報が書き込まれていたのであろうが…

Wilhelm Meyer-Förster “Alt-Heidelberg”(3)

3月15日付(2)の続き。 私の参照した岩波文庫旧版(番匠谷英一譯)旺文社文庫(植田敏郎訳)岩波文庫新版(丸山匠訳)は、それぞれ1頁(頁付なし)が扉、扉の裏(頁付なし)には岩波文庫(新版)のみ上部に「ALT-HEIDELBERG/1901/Wilhelm Meyer-Förster…

Alfred Schnittke “Adagio”(1)

私は、子供の頃から口笛が得意なのだが、流石に人前では滅多に吹かない。ごくたまに隠し藝大会みたいな場で披露すると「いつ息継ぎしてるんですか?」と不思議がられるのだが、吹くときにも吸うときにも同じように音が出せるのである。また、そうでないと曲…

松本清張『砂の器』(1)

本書については2016年5月22日付「松本清張『鬼畜』(11)」に触れたことがある。そして2011年9月12日付「美内すずえ『ガラスの仮面』(7)」が実質的に(1)と云って良い内容なのだけれども、一応単独記事としてはこれが初めてである。 ・野村芳太郎監督『…

Théophile Gautierの文庫本(1)

20年くらい前、幻想小説を好んで読んだ時期があって、Théophile Gautier(1811.8.30〜1872.10.23)の小説もその頃意識に上ったのだけれども、結局読まなかった。しかし、最近田辺貞之助『江東昔ばなし』を検討して見て、田辺氏晩年の訳業を手にする気になっ…

サラ・ブックス「フタミ恐怖シリーズ」(2)

昨日の続きで平野威馬雄『幽霊を見た! 海外篇』14版(二見書房)のカバー表紙折返しについて。 最上部に赤線(3.2cm)に挟まれた間(0.5cm)に赤の細い丸ゴシック体で「フタミ恐怖シリーズ」とあって、以下、横組みで黒のゴシック体で書名、その下に明朝体…

サラ・ブックス「フタミ恐怖シリーズ」(1)

二見書房から刊行されていた新書版のレーベル「サラブレッド・ブックス(サラ・ブックス)」は、現在の二見書房のHPには見当たらない。なくなっているらしい。 公立図書館には「刑事コロンボ」シリーズや「開運!なんでも鑑定団」関連の、鑑定士たちの著書が…

松本清張『ゼロの焦点』(2)

私は性格的に長篇推理小説を読んでいられないので、普段松本氏の長篇小説を借りたりしないのだが、――先月、家人が久し振りに松本清張の推理小説が読みたいと云って『波の塔』を借りて来て読み始めた。家人は長篇小説を読むのを苦にしない人で、夢中になると…

松本清張『ゼロの焦点』(1)

・新潮文庫1969(1) ①昭和四十六年二月二十日発行ゼロの焦点作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/06/01メディア: Kindle版 クリック: 2回この商品を含むブログを見る②昭和六十二年七月五日五十一刷改版(409頁)*1 ・平成十四年四月二十五…

Wilhelm Meyer-Förster “Alt-Heidelberg”(2)

3月12日付(1)の続き。なお、この戯曲の概要については、岩手大学工学部の宮本裕教授のHPの「ドイツの窓・ドイツを知ろう ドイツに関するページ」に紹介されている、「基礎ドイツ語」5月号・第26巻第1号(昭和50年5月・三修社)掲載の 渕田一雄「…

赤川次郎『早春物語』(2)

映画の内容について、どうという感想はない。ただ、断片的に写る鎌倉の風景を、ほぼ同じ時期に見ただろうと思うと何とも懐かしい。 今、来迎寺の参道石段脇に桜の木はないようだ。或いは、あの満開の桜の木は、撮影のために一時的に植えたのだろうか? 何せ…

赤川次郎『早春物語』(1)

原作は読んでいない。映画とはかなり違うらしいが「原作:赤川次郎」とあるので、記事の題は原作者名で上げて置く。早春物語 [DVD]出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2001/06/22メディア: DVD クリック: 8回この商品を含むブログ (7件) を見る早春物語 …

Wilhelm Meyer-Förster “Alt-Heidelberg”(1)

・岩波文庫(1)*1 ・マイアーフェルスター作/番匠谷英一譯 ・岩波文庫1127『アルト ハイデルベルク』昭和十年三月二十五日印刷・昭和十年三月三十日發行・★ 定価二十錢・152頁 現物は未見だが国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧出来る。 ・岩波…

『北区の歴史』(5)

・北区教育委員会発行『北区の歴史』(2) 昨日の続きで、①昭和48年(1973)12月刊(初版)と、②昭和50年2月刊(再版)の、前付の1頁め「はしがき」を比較して見る。 まづ1行めに9字下げで「は し が き」とあって1行分空けて、①には1段落め、 今、住んでい…

『北区の歴史』(4)

2月26日付(1)は、東京都北区の刊行した『北区の歴史』に、複数の種類があるという前置きから始めたのだが、北区役所企画部広報課が昭和49年(1974)3月もしくは4月に発行した『北区の歴史』の諸版について述べて、もう1種について何ともしていなかった。 …

遠藤周作『わたしが・棄てた・女』の文庫本(5)

・講談社文庫(5)新装版*1 新装版 わたしが・棄てた・女 (講談社文庫)作者: 遠藤周作出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/12/14メディア: 文庫この商品を含むブログを見る・2012年12月15日第1刷発行(341頁)定価600円 ・2014年4月10日第3刷発行 定価600…

『北区の歴史』(3)

・北区役所企画部広報課編集発行『北区の歴史』(3) その後、2月26日付(1)に追加して置いたように、頁数の異なる第十五版を見た。 並製本で表紙は黄緑色。表紙と背表紙の文字は2月27日付(2)に見た第十二版・第十三版に同じ。裏表紙の中央に「KITAKU・…

『豊島図書館郷土シリーズ』(08)

『豊島風土記』二刷を初刷と四刷と並べて見た。また別の図書館に所蔵する初刷も借りて来た。 初刷よりも若干厚いように思われるが、殆ど差はない。 3月2日付(04)で見た「はじめに」は初刷に一致。 3月1日付(03)に見た「豊島区史年表(抄)」は、四刷に一…

「ヒカルさん」の絵(09)

前回2016年9月29日付(08)に、10月5日にマリオワールドという人からコメントが投稿されて、次の本を教えてもらいました。 ・番組制作スタッフ 編『奇跡体験! アンビリバボー』1998年9月20日初版第1刷発行・定価1238円・フジテレビ出版*1・201頁・A5…

『豊島図書館郷土シリーズ』(7)

第2集『豊島の民話』と第3集『豊島の歳時記』は、それぞれ7冊くらい見たがいづれも初刷である*1。第1集『豊島風土記』の需要を見て印刷部数を大目にしたのであろう。 まづ、昨日『豊島風土記』の奥付を確認したのに倣って、この2冊の奥付を見て置く。 奥付上…

『豊島図書館郷土シリーズ』(6)

しばらく続けて来た『豊島風土記』の初刷と四刷との比較は、今回で切り上げる。 265頁の裏は白紙、次いで奥付がある。初刷は見返し遊びの表面である。 奥付上部の関係者を列挙した箇所は1月7日付(1)に見た。 初刷は下部に子持線(7.8cm)に挟まれた間(5.…

『豊島図書館郷土シリーズ』(5)

昨日の続きで『豊島風土記』の初刷と四刷の比較。 初刷の斎藤氏の「はじめに」に触れてある「豊島の昔を記録する会」については、巻末の「豊島区史年表(抄)」に開催日が記載されている。それから編集発行の「豊島図書館」等の区立図書館について、また、写…

『豊島図書館郷土シリーズ』(4)

一昨日からの続きで『豊島風土記』の初刷と四刷の比較。 豊島区教育委員会教育長の「はじめに」は、1月7日付(1)及び2月28日付(2)に指摘したように初刷と四刷では同じものでなく、位置も異なっている。但し構成・内容はほぼ同じで、ともに前半では郷土…