瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

松本清張『砂の器』(4)

・野村芳太郎監督『砂の器』(3)作中の映画 6月2日付(2)の記事に、いろいろと見間違いがあったので、伊勢の映画館ひかり座の場面を見直した。 今西警部補(丹波哲郎)がいったんひかり座を出る場面、入口右手に「上映中」の看板があり、その右半分は「…

『VLADIMIR SOFRONITSKY EDITION』(2)

7月24日付(1)の続き。*1 私も『ウラジーミル・ソフロニツキー・エディション』を全部聞いていない。行きつけの図書館に所蔵する盤は限られており、わざわざ探して廻ろうとまでは思わないのでいるうち、再発売盤の『ロシア・ピアニズム名盤選』を見掛ける…

織田作之助「續夫婦善哉」(7)

7月22日付「織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(3)」に取り上げた新潮文庫10589『夫婦善哉 決定版』に新たに収録された「続夫婦善哉」の本文について。 まづ、7月25日付(3)に予告した、先行する『夫婦善哉 完全版』及び岩波文庫31-185-2『夫婦善哉 正続 …

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(7)

・新潮文庫10589『夫婦善哉 決定版』(5) 昨日の続きで、新潮文庫6557『夫婦善哉』四十八刷改版とこの『決定版』の、目録と奥付について。 目録は四十八刷改版は7月3日付(2)に見たように6頁、決定版は13頁、ともに最後の3頁は「新潮文庫最新刊」。四十…

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(6)

・新潮文庫10589『夫婦善哉 決定版』(4) 7月25日付(5)の続きで、本体について新潮文庫6557『夫婦善哉』四十八刷改版(以下「四十八刷改版」と略す)とこの『決定版』を比較しつつメモして置く。 頁付があるのは「解説」まで。 次の頁の、明朝体縦組み…

Anne Morrow Lindbergh“GIFT FROM THE SEA”(7)

・新潮文庫1746『海からの贈物』(7) ②六十七刷と②六十九刷について。 カバー表紙・表紙折返し・背表紙は一致する。よって、7月12日付(5)に追加しても良かったのだが、大きく異なる点もあるので別に立てて置く。 カバー裏表紙、右上の紹介文については5…

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(5)

・新潮文庫10589『夫婦善哉 決定版』(3) 7月23日付(4)の続きで、本体について新潮文庫6557『夫婦善哉』四十八刷改版(以下「四十八刷改版」と略す)とこの『決定版』を比較しつつメモして置く。 1頁(頁付なし)の異同は、標題が四十八刷改版「夫 婦 …

『VLADIMIR SOFRONITSKY EDITION』(1)

3月22日付「Alfred Schnittke “Adagio”(1)」にも述べたように、長らく再生機器を持っていなかったのと、兄に強制的にオーケストラのクラシックを聴かされたせいで、私は自ら音を再生して聴くと云う趣味を長らく有さなかったのだが、大学に入ってからまづ…

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(4)

・新潮文庫10589『夫婦善哉 決定版』(2) 7月2日付(1)に書影を貼付した新潮文庫6557『夫婦善哉』四十八刷改版(四十一刷改版も同じ)とこの『決定版』との異同を拾って置こう。 まづカバーについて。 カバー表紙は7月22日付(3)に示したように、異な…

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(3)

・新潮文庫10589『夫婦善哉 決定版』(1) 夫婦善哉 決定版 (新潮文庫)作者: 織田作之助出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/08/27メディア: 文庫この商品を含むブログを見る①平成二十八年九月一日発行(304頁)定価520円 7月2日付(1)に述べたように、…

小泉八雲の文庫本(5)

・角川文庫1398『怪談・奇談』(5) 2013年8月5日付(4)の続き。 【九十八版】昭和三十一年十一月十日初版発行・平成十一年五月十日九十八版発行・定価480円・287頁 これまでのメモとなか見!検索で閲覧出来る一〇三版と比較しつつメモして置く。 カバー表…

Prosper Mérimée “Carmen”(5)

・岩波文庫500『カルメン』メリメ作/杉捷夫訳 ①昭和 四 年 四 月二五日 第 一 刷 発 行 ②昭和十一年 ③昭和三五年一二月 五 日 第三三刷改版発行 ・昭和四六年 二 月二〇日 第四三刷 発 行 岩波文庫の杉捷夫訳『カルメン』について取り上げた当初、奥付が縦…

中島敦の文庫本(30)

・角川文庫294(11) 改版六十一版・改版六十三版・改版69版を比較して見た。 カバー背表紙は肌色地、最上部にゴシック体で「な/4-1 中島 敦」とあり、中央やや上に明朝体太字「李陵・山月記*1」にゴシック体で小さく「 弟子・名人伝」と添える。改版六十一版…

中島敦の文庫本(29)

・角川文庫294(10) 2015年6月25日付「夏目漱石『こゝろ』の文庫本(15)」に縷々述べたところだが、角川文庫は奥付に改版時期について断らないので、今手にしている本が、いつからこのような内容・組み方で行われていたのか、判断しづらい。その点、岩波文…

Alexandre Dumas fils “La Dame aux Camélias” (2)

・新潮文庫129『椿姫』(2) ②六十二刷のカバーはクリーム色地、文字は黒。 カバー表紙は7月13日付「Antoine François Prévost “L'Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut” (2)」に見た新潮文庫976『マノン・レスコー』②五十五刷・六十六…

Anne Morrow Lindbergh“GIFT FROM THE SEA”(6)

・新潮文庫1746『海からの贈物』(6) 7月12日付(5)の続きで、①の本体について。 5月21日付(2)に、細目と①三十五刷について示した。今回は本文の後、目録と奥付に存する異同について、その後見た①二十一刷・二十五刷と比較しつつメモして置く。 目録…

Antoine François Prévost “L'Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut” (3)

・新潮文庫976『マノン・レスコー』(3) 本体について、まづ②五十五刷と六十六刷の比較。 240頁まで一致。1頁白紙を挟んで目録14頁、最後の3頁は「新潮文庫最新刊」。 異同は1頁め1点め『女ごころ』の著者・訳者が五十五刷「サマセット・モーム/龍口直太郎…

下駄履き東下り(1)

このところ、少し余裕が出来たので、歩いている。1駅分、20分歩くと86円の節約になる。炎天下歩いて疲れないかと思われそうだが、疲れないのである。本当に用事がなかったら何時までも歩いていたい。用事がなければ、そして日が暮れなかったら、何時までも歩…

Antoine François Prévost “L'Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut” (2)

・新潮文庫976『マノン・レスコー』(2) ②五十五刷・六十六刷、③六十八刷改版・七十二刷について、まづカバーを比較して見る。 ②五十五刷・六十六刷のカバーはクリーム色地、文字は黒。 カバー表紙、②五十五刷・六十六刷は一致。上部に橙色の横線(9.4cm)…

Anne Morrow Lindbergh“GIFT FROM THE SEA”(5)

・新潮文庫1746『海からの贈物』(5) 二見彰一のカバーの掛かった①②について。なお、①三十五刷と②六十二刷については既に5月20日付(1)に紹介している。 カバー表紙は同じに見える。但し①二十一刷・二十五刷は白抜きの文字にやや青みがかっており、②は白…

睡眠不足(1)

最近、元の職場から引き揚げてきた荷物を整理していて、その中に博士論文があったのである。審査用の草稿も含めると何冊もあるので、話の種に持って行って、別に研究機関のような職場ではないから、こんな調査をしてましてん、と云った話をして、そのまま、…

Antoine François Prévost “L'Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut” (1)

・新潮文庫976『マノン・レスコー』 アベ・プレヴォー/青柳瑞穂 訳 ①昭和三十一年十月五日発行 ②昭和四十七年三月五日二十刷改版(240頁) ・昭和五十九年二月二十五日四十六刷 定価280円*1 ・昭和五十九年十二月二十日四十八刷 定価280円*2 ・昭和六十三年…

Alexandre Dumas fils “La Dame aux Camélias” (1)

・新潮文庫129『椿姫』デュマ・フィス/新庄嘉章 訳 ①昭和二十五年十二月四日発行椿姫 (1950年) (新潮文庫)作者: デュマ・フィス,新庄嘉章出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1950メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る②昭和四十一年二月十日二十二…

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(19)

・集英社文庫『こころ』(5) 『吉野朔実劇場』角川文庫版の確認(角川文庫版は「吉野朔実劇場」を謳っていないのだが)で長くなったが、7月4日付「『吉野朔実劇場』(1)」に予告した集英社文庫『こころ』に関する記述について見て置こう。 角川文庫12353…

『吉野朔実劇場』(4)

3日前からの続きで「吉野朔実劇場」の文庫版2冊について。 ・角川文庫12353『お父さんは時代小説が大好き』 ・角川文庫13350『お母さんは「赤毛のアン」が大好き』 本体、6頁までは既述。 角川文庫12353の章分け、2章めについては7月5日付(2)に少し触れたが…

『吉野朔実劇場』(3)

一昨日からの続きで「吉野朔実劇場」の文庫版2冊について。 ・角川文庫12353『お父さんは時代小説が大好き』 ・角川文庫13350『お母さんは「赤毛のアン」が大好き』 カバー表紙折返し、縦組みで著者の紹介文、角川文庫12353には ●吉野朔実(よしの さくみ) 漫…

『吉野朔実劇場』(2)

前回の続きで「吉野朔実劇場」の文庫版2冊について。 ・角川文庫12353『お父さんは時代小説が大好き』 ・角川文庫13350『お母さんは「赤毛のアン」が大好き』 カバー裏表紙、左上にバーコード2つ、角川文庫12353「9784043640010/1920195004951」角川文庫13350…

『吉野朔実劇場』(1)

初めに断って置くと、私は吉野朔実の漫画を読んだこともなければ、ここに取り上げた書評漫画『吉野朔実劇場』を愛読していた訳でもない。そもそも「夏目漱石『こゝろ』の文庫本(19)」と題して、集英社文庫『こころ』の吉野氏の装画を取り上げるつもりだっ…

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(2)

・新潮文庫6557(2) 昨日の続きで、四十五刷と四十八刷改版の異同を拾って置く。 カバー表紙、表紙折返しは一致。 カバー背表紙、明朝体で上部に標題「夫 婦 善 哉*1」、中央やや下に「織田作之助」は一致。下部にゴシック体で、四十五刷は「[お 2 1]新…

織田作之助『夫婦善哉』の文庫本(1)

織田作之助「夫婦善哉」を収録した本は、これまでに2014年5月20日付「織田作之助「續夫婦善哉」(1)」に岩波文庫31-185-2『夫婦善哉 正続 他十二篇』を、2014年7月16日付「織田作之助「續夫婦善哉」(2)」及び2014年7月17日付「織田作之助「續夫婦善哉」…