瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2021-01-01から1年間の記事一覧

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(7)

・杏文庫山岳古史料蔵目 昨日の続き。 「第十章 山 岳 古 史 料」551頁扉(頁付なし)。 ・552~566頁「杏文庫山岳古史料蔵目 其一」 552頁2行め~553頁2行め「序」 「黒部奥山研究」を志した経緯を略述、そしてこれを「成就」させ、小島烏水「序」と中島氏…

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(6)

・「辛夷」 昨日の続き。 「第八章 岳 辺 余 録」523頁扉(頁付なし)。 ・524~530頁2行め「山 の 話 七 つ」(『辛夷』五巻八号、昭和三年八月) ・530頁3行め~531頁9行め「山 を 愛 す」(『辛夷』昭和十年五月) ・531頁10行め「山 話 今 は 昔」(『辛夷』…

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(5)

昨日の続き。 「第五章 立 山 史 談」445頁扉(頁付なし)。 ・446~450頁11行め「立 山 談 義」(『観光手帖』一号・昭和二十九年) ・450頁12行め~455頁18行め「立山室堂の話」(二三、一〇、一五 於 杏子文庫) 成稿の日付と場所のみで初出が示されていない。…

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(4)

昨日は「第三章 白馬岳をめぐって」の「白馬岳志雜攷」を見ただけで力尽きてしまったが、この章には他に次の小文が収められている。 ・345頁12行め~348頁17行め「白馬雜談」(『山岳会報』八二号・昭和十四年) これは「日本山岳会」HPの「会報「山」バックナ…

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(3)

・白馬岳志雜攷 昨日の続き。 「第一章 黒部奥山と奥山廻り役」にはこの他に2篇、これ以降は全て新たに活字を組んでいる。また、これ以降のものは末尾に下詰めで「凡 例」の最後、13行め「六、初出書誌名とその年月は各文末に記した。」とある通り、初出を示…

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(2)

・黒部奥山と奥山廻り役 昨日の続き。 「第一章 黒部奥山と奥山廻り役」の扉まで頁付がない。1~2頁、小島烏水「序」は2頁15行め「昭和十四年秋季皇霊祭の佳日」すなわち昭和14年(1939)9月24日付、3頁、中島正文「小 序」は13行め「昭和十四年十月二十日」…

中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』(01)

・中島正文 著/廣瀬誠 編『北アルプスの史的研究』昭和六十一年七月十五日発行・定価 九、五〇〇円・桂書房・口絵+目次+593頁・A5判上製本 カラー印刷の折図(56.8×56.0cm)が付く。キャプションは下辺の下左寄りに明朝体横組みで「「黒部奥山廻繪圖」文化…

白馬岳の雪女(095)

・石沢清『北アルプス白馬ものがたり』(5) 昨日の続き。 5 白馬につたわる話 【1】白馬の雪ん子(女の子) 174頁2~5行め、前置きの後半、4~5行め「‥‥、村の人々は深い山並みのどこかに雪ん子がいると信じて、いい伝えてきた。そして、本/当に見たとい…

白馬岳の雪女(094)

・石沢清『北アルプス白馬ものがたり』(4) 昨日の続き。もっと簡単に見て行くつもりだったのだが遭難記事について少々細かくなってしまった。 3 白馬を愛した人々 【1】お花畑への埋骨の遺書 大阪の染色工芸家「悟道さん」と、蕨平部落の山案内人・松沢…

白馬岳の雪女(093)

・石沢清『北アルプス白馬ものがたり』(3) 本書は12月20日付(091)に引いた「はじめに」に拠れば、昭和42年(1967)から原稿用紙に書き始め、さらに「広報はくば」に縮約して連載していたのを、好評につき纏めたものと云う。 「ものがたり」と題している…

白馬岳の雪女(092)

・石沢清『北アルプス白馬ものがたり』(2) 「もくじ」の最後、16頁下段3~7行めに下寄せで、 《写真・カット提供》*1 カバー表/森 肇 カバー裏/梨 子 田 真 口 絵/白馬村観光課 カ ツ ト/著 者 とある。石沢氏のカット・挿絵には「清」のサインがある…

白馬岳の雪女(091)

・石沢清『北アルプス白馬ものがたり』昭和47年12月25日 初版発行・昭和48年4月1日 3版・¥580・信濃路・285+6頁・B6判並製本北アルプス白馬ものがたり (1974年)作者:石沢 清信濃路 東京 農山漁村文化協会Amazon 発行所が社団法人信濃路(長野市)で、発…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(188)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(11)「車夫の行方」 本作には執筆時期推定の手懸かりが全くない(と思う)。 84頁上段14行めに2行取りで「松尾芭蕉の手紙」と同じ「※」を打って、前後に分けてある。 物語は慶応四年(1868)五月十日、…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(187)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(10)「松尾芭蕉の手紙」② 昨日の続き。 50頁上段1~13行めは前置きで、以下、章分けは番号ではなく2行取りで中央にやや大きく「※」を打っている。以下、仮に【番号】を振りながらその位置を示し、それぞ…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(186)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(9)「松尾芭蕉の手紙」① 12月12日付(181)に引用した、杉村氏の次女・杉村翠の談話「父・顕道を語る」には、敗戦直後に刊行した小説本について「けれども、やはり筆で生活する夢はあったようです。」と…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(185)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(8)「伊達政宗の手紙」 さて、借り出した当日、駅や帰りの車中で土方正志「解説」や「底本一覧」を見ても各作品の執筆時期が説明されていなかったことから、その興味でまづ表題作を読み始めた。そして…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(184)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(7)『彩雨の屑籠』正・続・新 2019年9月12日付(115)の後半に抜いた箇条からも察せられるように、叢書東北の声11『杉村顕道怪談全集 彩雨亭鬼談』にはかなり細かい、編集部「【解題】」があったが、本…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(183)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(6) 昨日、481頁図版『新坊ちゃん傳』の識語を紹介して、樺太から仙台に移った時期が昭和12年(1937)8月であることを確認した。土方正志「◎解説◎杉村顕道の足跡」は、平成26年(2014)8月の「山形新聞…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(182)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(5)樺太から仙台へ 昨日の続きで土方正志「◎解説◎杉村顕道の足跡」の気になったところをメモして置く。 ・476頁下段7行め「見い出され」は「見出され」。 ・484頁上段16行め「三遊亭可楽」は「三笑亭可…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(181)

・叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』(4)未収録作品について 12月9日付(178)から本書を取り上げているので(4)とした。 この他に、土方正志「解説 杉村顕道の足跡」の気になったところとしては、昨日の引用の続き、480頁下段9行め~482…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(180)

・杉村顕道の家系(7) 叢書東北の声44『杉村顕道作品集 伊達政宗の手紙』488頁下段~492頁「付「金田一京助 杉村顕道未刊行和訳唐詩選序文」について」は、12月9日付(178)に引いたように「カメイ記念展示館」での杉村惇回顧展に際して設けられた「顕道コ…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(179)

・杉村顕道の家系(6) 昨日の続き。 私の杉村氏の著書『信州の口碑と傳説』及び『信州百物語』、そして「蓮華温泉の怪話」の検討結果は、一昨年の8月から10月に掛けて、Twitter に53回(!)にわたって「杉村顕道「蓮華温泉の怪話」の素性」と題して連投し…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(178)

・杉村顕道の家系(5) 2019年10月2日付(131)まで4回ほど、杉村顕道の生歿年月日や父兄の伝記資料など、断片的な蒐集に止まるけれどもメモして置いた。 しかしながら、杉村氏については注目している人も少なくないので、長野県関係の著述の評価を適正なも…

今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』(2)

・現代教養文庫1055(2) 昨日の続きで「はじめに」の最後の方を見て置こう。6頁2~12行め、 編者の聞書、採集以外の資料については、本文に関係深い部分だけの再録にとどめた。原文は/できるだけ尊重したが、一部分の抜書で充分でない場合は、前後を要約…

今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』(1)

①現代教養文庫1055(1981年12月30日 初版第1刷発行・定価560円・社会思想社・342頁)*1 日本怪談集 妖怪篇 (現代教養文庫)作者:今野円輔社会思想社Amazon カバー表紙、標題は白抜き、副題は灰色の明朝体、編者名は副題と同じ大きさのゴシック体灰色、その下…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(177)

・杉村顯『信州百物語』の剽窃本(3) 昨日の続きで、野田悠『信濃奇談夜話』の細目について、「←」で典拠である杉村顯『信州百物語』の話を、仮に附した番号と叢書東北の声11『杉村顕道怪談全集 彩雨亭鬼談』に収録される本文(281~380頁)の位置を添えて…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(176)

・杉村顯『信州百物語』の剽窃本(2) 昨日の続き。 ・野田悠『信濃奇談夜話』昭和六十二年八月六日発行・定価一、二〇〇円・郷土出版社・135頁・四六判並製本 カバー表紙には、上部に八角形の子持枠(3.3×10.8cm)があって、太線(外郭)の内側は白、細線(…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(175)

・杉村顯『信州百物語』の剽窃本(1) 民話や伝説の本は、先行する書籍から採っているものが多い。昔話や伝説は著作物ではない(はずだ)から問題にならない(はずである)。この素材に「再話」と称する書換えを行えば、それは著作物になる。いや「再話」だ…

白馬岳の雪女(090)

・大島廣志の「雪女」(2) 8月9日付(013)に、大島氏が昭和62年(1987)4月に世間話研究会の例会で「小泉八雲の『雪おんな』と雪女伝承」と題する発表をしていることに触れた。その内容は、その12年後に発表した論文「「雪おんな」伝承論」に反映されてい…

みずうみ書房『昔話・伝説小事典』(1)

①野村純一・佐藤凉子・大島広志・常光徹 編『昔話・伝説小事典』1987年11月30日初版第1刷発行・定価 2300円・みずうみ書房・305頁・四六判昔話・伝説小事典みずうみ書房Amazon 書影は函で、見たことはあるが今私の手許にある図書館蔵書は函を保存していない…