瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

祖母の蔵書(63)ワイルダー

・講談社 青い鳥文庫『―大きな森の小さな家シリーズ―』ローラ=インガルス=ワイルダー/こだまともこ 渡辺南都子訳/絵・かみや しん 53-1 [1]『大きな森の小さな家』昭和57年7月10日 第1刷発行・昭和61年9月19日 第15刷発行・定 価 390円・222頁大きな…

祖母の蔵書(62)古代史

・講談社学術文庫1545 筑紫申真『アマテラスの誕生』2002年5月10日 第1刷発行・定価960円・285頁アマテラスの誕生 (講談社学術文庫)作者:筑紫 申真講談社Amazon※ 栞あり ・ワニ文庫39206 P-106 梅澤恵美子『天皇家はなぜ続いたのか』二〇〇五年三月 五 …

祖母の蔵書(61)中近世史

中近世史としたが、何となく歴史を扱っているような本を纏めた。祖母は学術書を買うような人ではなく、学者の書いた本から作家、それから得体の知れない団体の纏めた雑学知識のような本まで買っているが、区別している余裕がないので一纏めにして置いた。 ・…

祖母の蔵書(60)横溝正史

・春陽文庫『人形佐七捕物帳全集』春陽堂 客間のクローゼット右側の1段めの奥に、スコッティの箱で造った文庫立てに丁度全14巻が収まっていた。ただ、その状態で余り読まなくなっても放置していたらしく、天が随分汚れている。ただ、それ以外はそれほど悪い…

祖母の蔵書(59)池波正太郎⑥

2022年9月12日付(43)に遺品整理が本格化、などと書いたのだけれども、その後、納骨の際に長男夫婦や孫夫婦などが上京して来て部屋を見たのだけれども、私は立ち会わなかったが短時間、相続の対象になりそうなものや話に聞かされて記憶していた貴重品、短刀…

祖母の蔵書(58)近代史

・新潮新書001 ドナルド・キーン『明治天皇を語る』2003年4月10日 発行・2003年5月10日 2刷・定価680円・新潮社・189頁明治天皇を語る (新潮新書)作者:ドナルド キーン新潮社Amazon※ 帯あり、書影に同じ。 ※「new/Yonda?/CLUB」巻五つ折、「応募マ…

祖母の蔵書(57)吉川英治②

吉川英治の小説は2022年8月9日付(22)に講談社の吉川英治歴史時代文庫『三国志』を取り上げたが、他に文庫本があるのかどうか、目立つところには見当たらなかった。他に長篇小説の揃いを3つ目にしている。 ・『吉川英治全集』講談社・A5判上製本函入 全て買…

祖母の蔵書(56)村上元三

昨日の続きで、電話台に使っていた5段の簞笥の一番下の段の、後列に入っていた8冊揃い。 ・講談社文庫『水戸黄門』 139|8/A001『水戸黄門㈠ 葵獅子(上)』昭和55年1月15日第1刷発行・昭和55年2月28日第3刷発行・480円・426頁水戸黄門(一)葵獅子(上) …

祖母の蔵書(55)藤沢周平④

藤沢周平の文庫本は拾い尽くして、単行本に着手したつもりだったのだが、祖母宅の売却が具体化したこの時機になって纏まった数が出て来た。 応接間(兼ダイニングルーム)の隅に、昨日見た嶋中文庫『銭形平次捕物控』などが詰まった9段の簞笥があるのだが、…

祖母の蔵書(54)野村胡堂①

・嶋中文庫『銭形平次捕物控』嶋中書店 の 1 3(三)酒屋火事 二〇〇四年七月二〇日 第一刷発行・定価619円・373頁銭形平次捕物控 3 酒屋火事 (嶋中文庫 の 1-3)作者:野村 胡堂嶋中書店Amazonの 1 6(六)結納の行方 二〇〇四年一〇月二〇日 第一刷発行…

祖母の蔵書(53)司馬遼太郎④

・新潮文庫7299/し-9-1『梟の城』昭和 四 十 年 三 月 三 十 日 発 行・昭和五十二年 九 月 十 五 日 二十二刷改版・平成 八 年 二 月二十九日 七 十 二 刷・定価621円・517頁 ※ 帯あり「急逝が惜しまれる――/司馬遼太郎/の本/新潮文庫」裏表紙側「司…

祖母の蔵書(52)モンゴメリ②

・新潮文庫 新装版 村岡花子 訳 「赤毛のアン/誕生100年」を記念して新装版を出しているのであるが、このとき、赤地のカバー背表紙、標題の下に標題と同じくゴシック体白抜きで「赤毛のアン・/シリーズ1 」のようにシリーズ名と順番が表示された。本体背…

祖母の蔵書(51)モンゴメリ①

家人は朝の連続テレビ小説を見ていて、人物の関係を『赤毛のアン』や『若草物語』に当て嵌めて理解しようとすることがあるのだが、これは10代の頃に祖母に薦められて読んだからで、祖母の小説の趣味は、晩年は時代小説、その前は推理小説と時代小説であった…

祖母の蔵書(50)池波正太郎⑤

・文春文庫『鬼平犯科帳』 2022年8月5日付(18)に取り上げた(四)までの4冊の続きは、応接間の隅の簞笥の中に収まっていた。 142―9(五)1978年5月25日 第1刷・1979年12月15日 第3刷・定価 300円・286頁鬼平犯科帳 (5) (文春文庫)作者:池波 正太郎文藝…

祖母の蔵書(49)池波正太郎④

2022年8月26日付(33)に、応接間の隅にある簞笥での発見を報告した文庫版『鬼平犯科帳』の揃いだが、まづ1段め(最上段)に入っていたものについて見て置こう。背を上にして、きちんと詰めない状態で並べてあったので撓んでいたのだが、しばらく横にして積…

祖母の蔵書(48)司馬遼太郎③

祖母の持っていた司馬遼太郎の文庫本は既に2回取り上げているが、その後、8月26日に居間(応接間)の隅にある9段ある簞笥に文庫本が数百冊詰まっているのが見付かった中に司馬遼太郎の長篇小説の揃いが2つ見付かった。 いや、そうでなくてもクローゼットの奥…

赤堀又次郎伝記考証(55)

昨日で赤堀氏の調査は一旦中断するつもりであった。しかし犬山赤堀家の系譜、赤堀象万侶の明治初年の消息、そして何よりも赤堀氏の著書、校訂書から窺える動向、言語取調所・日本図書館協会・国書刊行会での活躍、完璧な著述目録、そして旧蔵書目録など、既…

赤堀又次郎伝記考証(54)

赤堀又次郎の経歴を調べていて鹿島大宮司家の則文や則泰、そして何より「桜山文庫」の名を久し振りに目にしたとき、私はまづ深沢氏のことを思い出した。 しかしそのとき、鹿島家ではなく子息の赤堀秀雅から父の赤堀象万侶へと進む方針で、さらに『書物通の書…

赤堀又次郎伝記考証(53)

深沢秋男のサイトとして「近世初期文芸研究会」閉鎖後は「老人雑録」改題「深沢秋男雑録」と「深沢秋男の窓」がある旨を書いたのだが、「近世初期文芸研究会」と並行する時期にもブログ JUGEM「傀儡子の日記」と、はてなダイアリー「fuakiの日記」に同日付で…

赤堀又次郎伝記考証(52)

深沢秋男は筆まめな人で、重友毅門下生で近世初期文芸研究会を結成し、年刊で「近世初期文芸」を刊行、晩年には同じ体裁で「芸文稿」と云う同人誌を刊行していた。その旁らネットでの情報発信も活発にしていた。最晩年には「近世初期文芸」「芸文稿」とも引…

赤堀又次郎伝記考証(51)

・鹿島家との関係(2) 鹿島家櫻山文庫については、鹿島家の信頼を得て国文学関係の書物を勤務校の昭和女子大学図書館に収めるのに尽力した深沢秋男(1935.11~2021.1.15)が、その蔵書の影印・翻刻、そしてその蒐集者である鹿島則文の伝記を発表している。…

赤堀又次郎伝記考証(50)

・鹿島家との関係(1) 川瀬一馬の云うように「赤堀氏は鹿島則文の女婿」であった。 私はこのことを知ったとき、鹿島則文が伊勢神宮宮司で創設期の神宮皇学館の拡張に努めた人物であったことから、神宮皇学館の前身である神宮教院本教館に学んでいたらしい…

赤堀又次郎伝記考証(49)

ここで、反町茂雄が「辞書のはなし」で赤堀氏旧蔵『文明六年本節用集』の信頼すべき評価として引いていた、次の本を見て置こう。 ・川瀬一馬『古辭書の研究』大日本雄弁会講談社・口絵+四+三二+九五七頁 国立国会図書館デジタルコレクションでは何故か奥…

赤堀又次郎伝記考証(48)

・赤堀又次郎の歿年(3) 森銑三は赤堀氏の最晩年の消息を知らなかったようだ。しかし、昭和20年(1945)まで生きていたことは、知っていたはずである。 ・『森銑三著作集』別巻(昭和四十七年八月 十 五 日印刷・昭和四十七年八月二十五日發行・定價三五〇…

赤堀又次郎伝記考証(47)

・赤堀又次郎の歿年(2) 前回稿の後半の主要部分は2月22日付「赤いマント(357)」と同時に書き上げていた。そのまま投稿しても良かったのだが、2ヶ月半かかってしまった。 2月下旬は84年前に赤マント流言が東京市を席捲した時期なので、国立国会図書館デ…

赤堀又次郎伝記考証(46)

・赤堀又次郎の歿年(1) 前回、赤堀氏が昭和20年(1945)1月号まで雑誌2誌で言論活動を行っていたことを指摘した。 ・月刊「日本及日本人」第四百三十九號(昭和二十年一月號)(昭和二十年一月五日印刷納本・昭和二十年一月八日發行・定價五拾錢・政教社…

赤堀又次郎伝記考証(45)

・反町茂雄「辞書のはなし」(3) 『反町茂雄文集』はとっくに返却してしまって、俄に確認しに行くことも出来ないのだが、『下』巻末左開き36頁の「索 引」を見るに、1頁左22行めに、 赤堀又次郎 上128 とあること、そして34頁右27~28行めに、 横尾勇之助…

赤堀又次郎伝記考証(44)

・反町茂雄「辞書のはなし」(2) 3月15日付「反町茂雄『一古書肆の思い出』(5)」に参照した『一古書肆の思い出5』編集部 作成「反町茂雄著述目録」の、375頁10~32行め「昭和62年(1987)」条を見るに、375頁25~26行め「5月」条の26行めの方が、 辞…

赤堀又次郎伝記考証(43)

・反町茂雄「辞書のはなし」(1) 村嶋英治「最初のタイ留学日本人織田得能(生田得能)と近代化途上のタイ仏教」が赤堀氏の生歿年を「赤堀又次郎(1866‒1943?)」としている理由の1つは、前回検討したHN「書物蔵」のブログ「書物蔵 古本オモシロガリズム…

赤堀又次郎伝記考証(42)

さて、赤堀氏の伝記的な研究としては4月20日付(30)に列挙したブログ記事のうち【⑨書物蔵】が引用する石井敦 編著『簡約日本図書館先賢事典(未定稿)』の「赤堀又次郎」項が簡略ながら先駆的なもので、次いで2011年にブログ記事【⑦書物蔵】2011-06-30「赤堀…