瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

事故

鉄道人身事故の怪異(09)

5月6日付(08)の続き。 小池氏は「中川鉄橋」の「追ってくる屍体」について説明する前に、145頁3〜9行め、下山事件(1949)や三河島事故(1962)、それから沿線で起きた首都圏女性連続殺人事件(1968〜1974)、女子高生コンクリート詰め殺人事件(1989)、…

鉄道人身事故の怪異(8)

昨日の続き。 ここまで小池壮彦『東京近郊怪奇スポット』64〜65頁について確認して見ました。この時点では轢断後も生存していた「事実」談として「野方の踏切」事故を位置付けようとしていたのでしたが、14年後の『日本の幽霊事件』では、そのようなことはあ…

鉄道人身事故の怪異(7)

昨日の続き。 小池氏は、この手の「伝説」がこれほどまでに流布したのは、「事実」あった事故に拠っているからだと考えているのですが、『東京近郊怪奇スポット』の時点では、その「事実」を「野方の踏切」事故と考えていたので、いろいろな理屈を付けて、こ…

鉄道人身事故の怪異(6)

一昨日からの続きで、今回からしばらく、小池氏の「追ってくる屍体」について、『日本の幽霊事件』143頁に「その当時のことだが、私は東京の西武新宿線にある野方という駅に近い踏切で、この伝説のもとになったような出来事が起きたという話を本に書いたこと…

鉄道人身事故の怪異(5)

昨日の続きで小池壮彦『日本の幽霊事件』の「追ってくる屍体」について。 小池氏は導入として稲川怪談を2つ紹介してから、この手の話の解説に入ります。143頁10行め〜144頁8行め、 ‥‥。「追ってくる上半身」という話は、実に多くの人/の記憶の中に棲むらしい…

鉄道人身事故の怪異(4)

4月23日付(3)の続き。 この、列車により下半身を轢断された上半身が這って追って来る、という話は、小池壮彦『日本の幽霊事件(幽BOOKS)』(2010年7月16日初版第一刷発行・定価1300円・メディアファクトリー・238頁・四六判並製本)でも取り上げられてい…

鉄道人身事故の怪異(3)

4月21日付(2)の続き。 前回引用した「奇談メモ」は、単行本『呪いの都市伝説 カシマさんを追う』に取り込まれた際には次のように書き改められています。75頁2〜10行め、 また、昭和10年(1935)5月31日付けの東京朝日新聞には、「係官に明瞭な答 両足…

鉄道人身事故の怪異(2)

4月1日付(1)の続き。 松山氏の『呪いの都市伝説 カシマさんを追う』では、65〜85頁「第四章「四肢欠損の呪い」考」に、カシマさんの由来について、踏切事故で体がバラバラになったという原田宗典『いろはに困惑倶楽部』、両脚を切断されたという「▼90年 …

鶴見事故(3)

3月21日付(2)の続き。 * * * * * * * * * * 日比谷線の脱線衝突事故からの類推、そして鶴見図書館蔵のアルバムに貼付される写真から、上り1両めの衝突位置は3〜4両目の連結部とすべきだというのが、私の見当である。連結部だから僅かcm単位で噛…

鶴見事故(2)

昨日の続きで、横浜市立鶴見図書館蔵のアルバムについて。 * * * * * * * * * * 内容については細かく覚えてはいないが、白黒でサイズも小さく、何よりも事故現場の記録ではないから生々しさは全くない。関係者による事故原因の捜査資料が、没後市…

鶴見事故(1)

以前から、事故や事件に興味がある。まぁみんな事件に興味があるから、松本清張が読まれ続け、2時間ドラマが飽きもせず作られ続けているんだろうけれども。 私などは本を読んでも間違いが気になるくらいで、事故などもどこに間違いがあってこんなことになっ…

七人坊主(36)

「朝日新聞」は「毎日新聞」に比して締切が早かったものか、19日夕刊では被災者の数も確定値ではなかった。従って翌日の朝刊に続報が出ている。第23985号・昭和27年11月20日(木曜日)の(七)面13段めに大きく「五死体発掘」との見出しと「八丈島の土砂崩れ…

七人坊主(35)

「朝日新聞」の縮刷版を見て行くと、事故発生の前日にも八丈島に関する記事が出ていた。「七人坊主」とは関係ないが、ついでに引用して置く。第23983号・昭和27年11月18日(火曜日)夕刊(三)面10段め、見出しは「“七島熱”続発/八丈、三宅島」。年齢表示の…

七人坊主(34)

2011年12月18日付(33)から随分経ってしまったが、ここで年末にメモして置いた、昭和27年の事故の新聞記事を紹介して置きたい。小池氏が参照している地元紙「南海タイムス」は、まだ見る機を得ないので、全国紙の縮刷版から拾って見る。 まず「毎日新聞」第…