瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

昭和史

畑中幸子『南太平洋の環礁にて』(6)

・プカルア滞在期間について(1) 昭和36年(1961)12月にタヒチを訪れた北杜夫に、プカルアに渡る前の畑中氏は会っていて、そこで北氏に話した今後の計画について、2020年12月5日付(4)に、1~22頁「Ⅰ ポリネシア人を探しに行く/――フランス領ポリネシア…

畑中幸子『南太平洋の環礁にて』(5)

・北杜夫『南太平洋ひるね旅』との関連(2) 『南太平洋ひるね旅』との関連と題して見ましたが、一応関連はしますが『南太平洋ひるね旅』に書かれなかったことの確認です。――既に2020年12月5日付(4)の段階で書くことは決まっていて、引用すべき箇所の見…

赤いマント(325)

昨日の続きで、ブログ「古新聞百物語」に紹介されていた、昭和14年(1939)2月23日付「東京朝日新聞」のコラム「青鉛筆」の内容について、簡単に確認して置きましょう。 ・東京のラジオ放送の日時と内容 さて、当時はテレビ放送はまだ開始されておりませんの…

赤いマント(324)

それでは「東京朝日新聞」の、恐らく唯一の赤マント流言当時の記事を見て置きましょう。尤も、当ブログは私の蒐集記事集積所と云うべき場所で、公開はしていますからそれなりに読めるように努めてはおりますが、飽くまでも資料の原態を伝えることを旨として…

赤いマント(323)

さて、昨日の続きで朝倉喬司『毒婦伝』に赤マント流言が取り上げられていることと、そこでの扱いが他の朝倉氏の著書と食い違っていることについて確認しようと思っていたのだけども、他のことにかまけているうちに、ちくま文庫『犯罪百話 昭和篇』と能美金之…

赤いマント(322)

・朝倉喬司『毒婦伝』(3) 昨日の見た「阿部定」の章の能美金之助『江戸ッ子百話』に依拠した箇所の、続きを見て置きましょう。282頁17行め~283頁13行め、 定の事件の約三年後の昭和十四年ごろ、東京に、少年少女を襲って生血を吸う「赤マント」出現の/…

赤いマント(321)

・朝倉喬司『毒婦伝』(2) 昨日の続き。 装幀その他は文庫版と比較する機会を得て記述することとしましょう。 取り上げられている毒婦は次の3人です。 ・5~127頁「高橋お伝」 ・129~245頁「花井お梅」 ・247~377頁「阿部定」 小沢信男 編『犯罪百話 昭…

赤いマント(320)

・朝倉喬司『毒婦伝』(1) 朝倉喬司(1943.6.23~2010.11.30頃)が赤マント流言の起源を二・二六事件に結び付けようとしていることについては、2013年10月24日付(003)に見た通りなのですが、そこで考証したように、使用している資料『現代民話考』が流言…

杉村恒『明治を伝えた手』(1)

・単行本(昭和44年6月15日 第1刷発行・定価650円・朝日新聞社・202頁・A5判上製本明治を伝えた手 (1969年)作者:杉村 恒メディア: - 杉村恒(1926~1991)については、平成初年に歿した人の常として、ネット上にはあまり情報がない。図書館に行って『著作…

赤いマント(319)

小松左京(1931.1.28~2011.7.26)は大阪府大阪市生れで兵庫県西宮市育ち、2019年7月10日付「赤いマント(198)」以来しばらく取り上げた、大阪府大阪市出身の黒田清(1931.2.15~2000.7.23)と同学年なので、自伝的な著作に何か赤マント流言についての記述…

水島新司『ドカベン』(60)

・実写映画の「朝日奈書店」は雑司が谷の高田書店 2019年3月12日付「斎藤澪『この子の七つのお祝いに』(1)」以来 Amazon Prime には入ったままなのだが、近頃はなかなか見る余裕がない。復讐するは我にあり デジタルリマスター版 [DVD]発売日: 2004/03/25…

赤いマント(318)

・小沢昭一の赤マント(3) それでは、4月5日付(316)に引用した《A》『わた史発掘 戦争を知っている子供たち』に小沢氏が列挙している、相生小学校時代(1936.4~1942.3)のことと思われる流行物について、ざっと確認して置こう。他の章・節に記述がある…

小沢昭一『わた史発掘』(4)

・蒲田区道塚町への転居 『わた史発掘』の「その十二 道塚篇」の4節め、①単行本182~183頁2行め②文春文庫版194頁14行め~195頁15行め③岩波現代文庫版205頁12行め~206頁17行め「道塚の想い出は暗い」に、①182頁14~17行め・改行位置「/」②195頁8~11行め・…

赤いマント(317)

・小沢昭一の赤マント(2) それでは、昨日の続きで4月4日付「小沢昭一『裏みちの花』(1)」に取り上げた『裏みちの花』にも見える「赤マント」への言及を見て置こう。 2章め「想い出の歌」の扉(頁付なし)をめくって1篇め「新開地育ち」。 《1》『裏み…

赤いマント(316)

・小沢昭一の赤マント(1) さて、しばらく小沢昭一の著述を眺めているのだけれども、それは、簡単ではあるが、赤マント流言に触れるところがあるからであった。――まづ、『わた史発掘 戦争を知っている子供たち』について見て置こう。 『わた史発掘』の諸本…

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(6)

・諸本対照(2) ついでに①旺文社文庫版と④小松左京全集完全版34に附載されている、小松氏の友人たちの文章についても、章立てを見て置こう。――旺文社文庫は著者を良く知っている親類縁者や知友に、文章や談話を依頼していることが有難い。④がこれを採録し…

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(4)

⑤新潮文庫11022『やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記』平成三十年十月一日発行・定価630円・395頁やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記 (新潮文庫)作者:左京, 小松発売日: 2018/09/28メディア: 文庫 編集の意図はカバー裏表紙右上の紹介文に、 『果しなき流…

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(3)

④小松左京全集完全版34『恋愛博物館/人間博物館/やぶれかぶれ青春記』2009年5月31日第一刷発行・城西国際大学出版会・431頁・A5判仮フランス装 1頁(頁付なし)中扉、3~7頁「目次」3頁(頁付なし)扉、4~7頁は2段組(1段24行)で4~5頁上段8行め「恋愛博…

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(2)

昨日の続き。 本作の初出は昭和44年(1969)の雑誌「螢雪時代」連載だが、他にも「螢雪時代」昭和46年5月号付録として、山藤章二のイラストで1冊に纏めたものがオークションサイトに上がっていた。版次としてはこれを⓪とすべきかも知れない。山藤氏のイラス…

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(1)

①旺文社文庫『やぶれかぶれ青春記――他五編――』昭和52年7月1日 発 行・226頁・文庫判上製本やぶれかぶれ青春記 (旺文社文庫 66-1)作者:小松 左京メディア: 文庫 私の見た本は〔特製版〕すなわち上製本でカバーは掛かっていない。なお、同じ村上豊で別の装画…

小沢昭一『わた史発掘』(1)

小沢昭一『わた史発掘 戦争を知っている子供たち』 ①単行本(昭和五十三年三月二十日 第一刷・定価一二〇〇円・文藝春秋・360頁・四六判上製本)わた史発掘―戦争を知っている子供たち (1978年)作者:小沢 昭一メディア: -②文春文庫(1987年4月10日 第1刷・…

赤いマント(315)

前回まで内容を確認した津留宏『一少女の成長 小さな魂の記録の分析』に私が注目したのは、引用されている菊池登喜子(1929.7.13生、仮名)の日記に、赤マント流言が記録されているからであった。 章立ては3月20日付「津留宏『一少女の成長』(3)」に確認…

津留宏『一少女の成長』(5)

昨日の続きで第一章「一事例研究の試み」の「●3/登喜子の輪郭」から、資料提供者についての情報を抜いて置こう。 この節は、冒頭、25頁3~4行め、 私は登喜子の成長史をたどる前に、一応彼女の経歴、家庭状況、身体発育、学業成績等の全体/的概観を述べて…

津留宏『一少女の成長』(4)

昨日の続きで、第一章「一事例研究の試み」から、津留氏に資料を提供した人物・菊池登喜子(仮名)及び資料の内容と性質について確認して置こう。 「●1/問題と方法」の冒頭の段落、8頁3~4行め、 これは一人の少女の成長過程の発達心理学的考察である。私…

津留宏『一少女の成長』(1)

・津留宏『一少女の成長 小さな魂の記録の分析』一九八〇年七月二五日発行・定価 一、四〇〇円・ナツメ社・246頁・四六判上製本一少女の成長―小さな魂の記録の分析 (1980年)作者:津留 宏メディア: - 1~2頁「初版まえがき」は末尾、2頁14行めに下寄せでやや…

赤いマント(314)

昨日まで『北杜夫の文学世界』について検討したのは、対談での、赤マントについての発言と、次回取り上げるタヒチの日本人についての発言を、使いたいと思ったからである。 すなわち、巻頭に収録される「原っぱの文学」に添えられた、〝しゃべり下し〟対談に…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(49)

・銀河テレビ小説「たけしくんハイ!」シナリオとの異同(39) 昨日の続き。 ・第11回(4)区画整理① 147頁上段4行め~148頁下段18行め「●信濃屋の中」の場面、冒頭を抜いて置こう。147頁上段5~9行め、 大山を相手におとなしく飲んでいる竹次郎。 大 山「…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(47)

・銀河テレビ小説「たけしくんハイ!」シナリオとの異同(37) 昨日の続き。 ・第11回(2)松本正彦② 松本正彦(後根宣将)はお金持ちの家の子供で、1月13日付(16)に見たように第6回から、たけし(小磯勝弥)の羨望の対象として登場する。そして第7回の…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(44)

・銀河テレビ小説「たけしくんハイ!」シナリオとの異同(34) 昨日の続き。 ・第10回(2)苺飴 たけし(小磯勝弥)は、東郷晴子が店主の駄菓子屋に行って、苺飴を引く。これは原作本にも出ていてTVドラマもほぼ『シナリオ』の通りであったと思う。『シナ…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(23)

・銀河テレビ小説「たけしくんハイ!」シナリオとの異同(16) 昨日の続き。 ・第7回(5)真利子の英語力② そこで、『シナリオ』93頁上段20行め、 真利子「それ、確かな話なんですか?」 と確認を求めると、古田(綾田俊樹)は英文の注文書を持ち出す。 こ…