雑記
平成の時代小説は古本屋では引き取ってもらえないらしい。そうすると、とにかくバーコードが付いていれば買い取ってくれるブックオフに持って行くしかなさそうだ。先月、別に下がりきってはいなかったけれども、なんだか世間一般は少なくなったような気にな…
祖母は平岩弓枝の『御宿かわせみ』が好きで、真野響子・小野寺昭主演のTVドラマも見ていたそうだが、私の家では見ておらず、私は触れる機会を逸したままである。 そんな訳で、祖母の書棚には昭和の頃からの平岩氏の本が少なからずあるらしいのだが、まだそこ…
佐伯泰英と同じく、鳥羽亮も祖母がほぼ揃えていたのは2つのシリーズで、他に何冊か不揃いのものがあった。いや、次のシリーズは5冊しか出ていないから半分以上持っていたことになるのだけれども。1冊ダブリで4冊、但し4冊とも全く同じ「朝日文庫 時代小説フ…
次のシリーズは現在も継続中で今月14日に「大人気時代小説シリーズ、第五十三弾!」が発売されている。祖母が持っていたのは26冊(うち1点ダブリ)で、㉗までのうち①と㉖の2冊を欠いている。それから祖母が独居生活をしていた間に㉘㉙の2冊が出ている。これ…
・ハルキ文庫/時代小説文庫『剣客同心』角川春樹事務所 これは当初、1冊めが『剣客同心鬼隼人』と題して「ハルキ文庫の中に新たに立ち上げた時/代小説レーベル」すなわち時代小説文庫「の、記念すべき第一弾*1」として刊行され、しばらく『剣客同心鬼隼人…
・文春文庫及び単行本『髪結い伊三次捕物余話』文藝春秋*1 う 11 1『幻の声』2000年4月10日 第1刷・定価448円・276頁幻の声 (文春文庫)作者:宇江佐 真理文藝春秋Amazon『紫紺のつばめ』一九九九年二月二十日 第一刷・定価1524円・274頁・四六判上製本紫紺…
私には美食の趣味がない。だからコロナで行動制限が云々されても、全く精神的なストレスを感じなかった。――バブル期に大阪で勤めていた父が連日の接待で、交際費だけでなく私費でも派手に飲み食いしていて、月の小遣いが楽楽精算の部長の10倍だったらしく*1…
TVドラマや映画にもなって、私も知ってはいるけれどもよく知らないシリーズ。「居眠り磐音」は山本耕史主演のTVドラマを見たし、「密命」は榎木孝明主演のTVドラマを見たのだけれども。 ・ハルキ文庫/時代小説文庫『みをつくし料理帖』角川春樹事務所 た 19…
佐伯泰英の作品で、ある程度揃えてあったのは一昨日取り上げた双葉文庫『居眠り磐音 江戸双紙』と昨日取り上げたハルキ文庫『鎌倉河岸捕物控』だけである。 祖母は本屋にはしょっちゅう出掛けていて、当然新刊もチェックしていただろうに、一部が欠けている…
昨日取り上げた『居眠り磐音 江戸双紙』は、2019年2月から2021年3月に掛けて文春文庫から『居眠り磐音』決定版全51巻が刊行され、2019年1月から2021年1月に掛けて書き下ろし新作『新・居眠り磐音』5巻も刊行されている。双葉文庫『居眠り磐音 江戸双紙』全51…
一昨年の6月に死んだ義理の祖母(1915.10.3~2020.6.6)については、生前の談話に若干の考証を加えて「祖母の思ひ出」と題してしばらく記事にした。実は、まだ全く核心に触れていないのだが、その理由の1つにまだ遺品の整理をしていないことがあって、それと…
安倍元総理が暗殺された。いよいよ戦前に戻ったようだ。戦前のような世界を望んだように見える人物が、戦前みたいに殺されるとは、皮肉なものである。 1時間くらい経って同僚が気付いて職場で広め始めたのだが、帰宅して Twitter を見るに、ビジネス右翼と目…
投稿当初、「道了堂(50)」と題していたのだが、そうでない話題で長くなった。「学校の怪談」と卒業生、と題しても良いかと思ったのだけれども、例にはしているけれどももっと大きい問題を扱っているつもりである。そこで却って限定して、仮に、例の代表と…
これは昨日投稿するつもりだったのだけれども、書き上げる前に解除し忘れていた別稿の予約投稿が実行されてしまったので少し間が抜けているが1日遅れで上げて置く。従って文中の「昨日」は一昨日、「今日」は昨日のことである。 * * * * * * * * * …
前回、第四章「風の盆のこころ」にある、編者の成瀬氏が何十年(!)も風の盆を見ておらず、住居も富山市に構えていたとの記述を引用した。 しかし、その後、八尾の実家に戻ったらしい。昨日の引用に続く最後の部分、②新版108頁③定本116頁下段、前を1行分空…
秋、楽観論が世界にも日本にも広がっていて、職場でも窓は一昨年の寒くなり始めた頃だって閉まっていたが、昨年の同じ時期には部屋の入口のドアも気が付くと閉まっていた。そして私も、そこに隙間を作ろうと思ったとしても、実行を躊躇するようになっていた…
・遠田勝『〈転生〉する物語』(29)「二」 今週、仕事の方で何ヶ月か前にやった作業を久し振りにやって見たのだが、吃驚するくらい、捗らなかった。機械が新しくなったと云うこともある。それと同じで、遠田氏の本の検討も「一」とこれに関連する「二」の1…
・成瀬巳喜男監督『女の中にいる他人』昭和41年(1966)1月25日公開女の中にいる他人 [DVD]小林桂樹Amazon女の中にいる他人 【東宝DVDシネマファンクラブ】小林桂樹Amazon女の中にいる他人 [レンタル落ち]Amazon女の中にいる他人 [DVD]小林桂樹Amazon 以前、…
7月の1回めのワクチン接種後、左腕が痛くなったのはもちろんだが、激しい運動はしないようにとも言われたので、土曜・日曜・休日と安静にして過ごした。発熱はしなかった。先月の2回めの後は、腕の痛みはさほどではなく、全身に倦怠感があった。やはり発熱は…
仕事から帰って遅くなった昼食を済ませ、お茶を飲みながら録画して置いた笑福亭仁鶴追悼特集の「バラエティー生活笑百科」を見て、泣けて泣けて仕方がなかった。 私は仁鶴室長の全盛期も知らないし、落語も最近まで聞いたことがなかった*1。 兵庫県立高校時…
・遠田勝『〈転生〉する物語』(07)「一」4節め② 「一 白馬岳の雪女伝説」の4節め「『山の伝説』」について、昨日の続き。 26頁1~9行め、 なお、この青木純二の一九三〇年というのは、白馬岳の雪女伝説として最古のものであるだけで/はなく、白馬岳という…
今回は言い訳と余談に終始するので、当ブログを毎回確認している読者は殆どいないのですが(笑)、何処かで読んだような繰り言ばかりであることを、念のため初めにお断りして置きます。(8月9~10日) * * * * * * * * * * さて、この主題では、7…
6月12日付(1)に述べたように、今月から新聞を解約したので、狂気のイヴェントに関する情報を殆ど見ずに過ごしている。本当に解約して良かった。 全く予想通りに推移している。奇怪なのは、政府やその関係者が全くの楽観論で、この程度の予測も出来なかっ…
さて、7月14日付(11)までの『荘子』に続いて『戦国策』『史記』『淮南子』を見て、それから「微生高」について確認するつもりだったのだけれども、借りていた本を返却してしまって、今、こういう時世なので続けて借りることが出来ない。前回の緊急事態(何…
人と待合せて、すっぽかしたこともすっぽかされたこともあるが、それも昔の話で、最近は別にコロナでなくても、とんと人と待合せることなんてなかったのだけれども、もっと昔になると私も尾生ぐらいに義理堅かった。と云って、思い出すのは幼稚園に入る前(…
昨日の続き。 ・林道春『春鑑抄』(2) それでは「〇信」の五十五丁裏4行め~五十六丁裏9行め、尾生の話をその前後も含め抜いて置こう。 早稲田大学図書館雲英文庫本から文字起しして奈良女子大学学術情報センター本で校正した。仮名抄の版本の片仮名には異…
さて、ロマンチックでない私は、来ない人を待ち続けたような経験も、あったようななかったような、なかったと書くつもりが、よく考えて見るとあったのだけれども、それよりも、私が行かなかったことの方が多かったのである。 事情は様々である。しかし、携帯…
池内氏の話ではないですが、最近「炎上」している書籍に、次の本があります。これは版元が絶版回収を決定したそうです。ウルトラマンの「正義」とは何か作者:花岡 敬太郎青弓社Amazon これも私は見ておりません。しかし佐村河内守(1963.9.21生)の『交響曲…
例年、この時期は庭の梅を朝晩拾って、洗って陰干しして、寝る前に数百粒、蔕を取り甚だしい傷がないか1粒1粒確かめながら硝子瓶に放り込んで、と云った作業で睡眠不足になる。今年は実の成る時期が少し早かったので、初めの頃の分は無駄にしてしまった。そ…
・友Aに送る手紙 拝啓、まだ梅雨に入らぬままに暑い日が続いておりますが、感染などせずに無事にお過ごしでしょうか。 さて、昨秋祖母の訃音を伝えた葉書に、近いうちに連絡すると書いたのですがそのままになっておりました。実は『山の傳説』等の青木純二…