瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

今野圓輔編著『日本怪談集―幽霊篇―』(2)

 第40刷の本体について記述するのを忘れていた。
 表紙・裏表紙ともに茶色の長方形の子持ち枠があり、表紙には横書きで、上部に「現代教養文庫666」中央やや上に「日本怪談集―幽霊篇―今野圓輔編著」下部に「社会思想社」。裏表紙は中央に茶色のダビデ像
 背表紙は上部に「日本怪談集―幽霊篇―」下部に「今野圓輔編著 現代教養文庫 666」とある。本文は第10刷と変わりないようである(細かく確認していない)。奥付の形式はほぼ同じで、一部に増減がある。
 本書にはオンデマンド出版の復刻版(教養ワイドコレクション038・文元社)があるが、未見。もし見る機会があれば追って記述する。

 中公文庫の外見について確認して置こう。

日本怪談集 幽霊篇〈上〉 (中公文庫BIBLIO)

日本怪談集 幽霊篇〈上〉 (中公文庫BIBLIO)

日本怪談集 幽霊篇〈下〉 (中公文庫BIBLIO)

日本怪談集 幽霊篇〈下〉 (中公文庫BIBLIO)

 書影には帯があって、見て分かるように帯の色はカバーよりも濃いのだが、カバーも柄は同じである。但しカバーには「魂は……」「魄は……」云々の文字はない。右下に天狗面のマークと「中公文庫/BIBLIO」と白抜きで入るのは帯もカバーも同じである。
 カバー背表紙は、上部6.6cmが白地で、最上部に淡い緑色の天狗面マークと「今野圓輔」下部8.4cmが淡い緑地で「日本怪談集 幽霊篇 上  B 21 4 中公文庫 933」である(これは上巻。下巻は「下  B 21 5」となっている以外は同じ)。カバー裏表紙は上部にバーコードやISBN、定価933円などが入る。地色は表紙に同じ。
 カバー表紙折返しには紹介文が縦書き2段組で入る。引用はしないが、現代教養文庫版のカバー紹介文を基に書き直したもののようである。上巻よりも下巻の方が現代教養文庫のそれに近い。裏表紙折返しには顔写真入りで「今野圓輔(こんの えんすけ)」の紹介、最下部に「カバー画 鳥山石燕『今昔百鬼捨遺*1』より目競/カバーデザイン 山影麻奈(EOS Co., Ltd.)」とあり、下巻は「カバー画 鳥山石燕『画図百鬼夜行』より姑獲鳥」である。
 扉は「中公文庫/日本怪談集幽霊篇/(上)/今野圓輔/中央公論新社」とあって、書名の「日本怪談集幽霊篇」は同じ文字の大きさである。上巻は第六章まで、下巻は第七章以下を収める。
 上巻は索引とも205頁、下巻は索引とも181頁で、奥付には上下とも「2004年12月20日 初版発行」とある。
 索引は現代教養文庫にもあったが、少し形式が異なっている。
 現代教養文庫では本文312頁の他に8頁(頁付はローマ数字)「索引」があった。まず「―事項索引―/(カタカナは民俗語)」そして「―人名索引―/(ただし架空の人名も含む)」と「―書名索引―」であった。中公文庫版では「索引(語句)」と「索引(人名)/架空の人名を含む」「索引(書目)」で、上巻205〜196頁・下巻181〜172頁の2箇所に、全く同じものがある。このうち「事項索引」では「怪音」「影」「―法師」「光り物」「人魂」「幽霊」などの項目の下に、例えば「光り物」のところに「イニンビー(遺念火)/ザンネン(残念)火/……」など同類のものがまとめられ、また「人魂」のところには「―の特性/―の川越し/……」とさらに細分して示されていた。これが「索引(語句)」では前者は五十音順に配置され、後者は細分せず「人魂」にまとめて示している。なお、中公文庫版下巻171〜160頁には「【付録】日本怪談集妖怪篇(上)(下)索引」が「読者の便宜をはかるため」云々の添え書きとともに収録されているのだが……。
 中公文庫版の奥付の裏は「中公文庫BIBLIO 異の世界」の「第二回配本」広告で、池田彌三郎『日本の幽霊』と『日本怪談集幽霊篇(上・下)』が書影入りで紹介され、そして〈好評既刊〉つまり第一回配本の江馬務『日本妖怪変化史』と『日本怪談集妖怪篇(上・下)』の書名が挙がっている。

*1:『今昔百鬼拾遺』の誤植。