瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『日出処の天子』(29)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(5)
 カバー表紙折返しは白地で秀英初号明朝縦組みで紹介文。斜体ではないが1行ごとに0.5字分ずつ下げて、左下りの斜めに配置されている。但しここでは内容に即して段落分けして示した。算用数字のみ本体小口側下部にある頁付と同じ独特の字体。
・『1』

仏教の渡来した頃の古代日本、/天才と謳われた/厩戸王子(諡号聖徳太子)には/不思議な能力があったという!?
古代史ブームを巻き起こした/「日出処の天子」第1巻。
物語は、/王子と蘇我毛人との/出会いから始まる…。


 句読点や鍵括弧は半角よりもさらに縦幅がない。
・『2』

厩戸王子と共に、/魑魅魍魎の世界を垣間見た蘇我毛人。
不思議な能力で/朝廷を思いのままに操る王子は、/何をもくろんで行動するのか!?
王子の苦悩の鍵を握るのは/一体誰なのか?
いよいよ謎が深まる第2巻!!


・『3』

崇仏派・蘇我氏と、/神道派・物部氏との/権力闘争は本格的な乱となり、/ついに蘇我氏が/物部氏を滅ぼすことになる。
乱後、泊瀬部王子が/大王として即位したが…。
新しい視点から聖徳太子を描いた/「日出処の天子」第3巻!!


 リーダーは3点ではなく4点だが仮に3点リーダー(…)にて示した。
・『4』

権力を手に入れて、/しだいに増長しはじめた泊瀬部大王と、/寺院建立をめぐって/対立しだした厩戸王子と蘇我馬子
一方、毛人は、政局よりも/自分の恋に気をとられている。
山岸凉子の畢生の大作/「日出処の天子」第4巻!!


 作者は当時まだ40前なのに「畢生」と云ってしまって良かったのか。
・『5』

泊瀬部大王は権力をほしいままにし、/ 高貴な妃探しに血眼になっている。
一方、厩戸王子は、毛人と布都姫との仲を/さこうとやっきになって画策するが…!?
人間・聖徳太子像を描いた、山岸凉子の「日出処の天子」第5巻!!


・『6』

布都姫を想う毛人の苦悩は極限に達した。/が、その陰で、厩戸王子と刀自古も/それぞれの悩みを抱えている。
人々の心の糸が微妙にからみ合いもつれ、/錯綜していく第6巻!!


・『7』

厩戸王子の許へ嫁いだ刀自古は、/玉のような男児を生んだ。/山背大兄王子である。
この頃、泊瀬部大王と蘇我一族との/確執はますます激化し、/一触即発の状況になっている。
風雲急を告げる第7巻!!


・『8』

厩戸王子は毛人との決定的な別離をする。/時は、人々のすべての想いを呑みこんで、/静かに流れてゆく。
山岸凉子のライフ・ワーク、/「日出子の天子」ここに全巻完結


 この「ライフ・ワーク」も用法を誤っているのではないか。
 とにかく、次第に宣伝文句の考案に窮しているような按配である。(以下続稿)