瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

田中英光『オリムポスの果實』(04)

 今日も自宅に待機。一昨日買い物をしたスーパーに行ってみたが、パン・乾麺・即席麺・カップ麺、ミネラルウォーター、鶏肉など*1は殆どない。レジ前の行列も長く、一人一人が買い込んでいる量も多い。そして普段の店内が明る過ぎることに今更ながら気付かせられる。
 近所の図書館は平常通り開館しているが、職場近くの都内の公立図書館のHPで、借りている本の延長処理をしたところ、夜間開館を切り上げる旨の連絡が出ていた。全て電気だと書いたけれども、それもこれも*2電気に頼っている。

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 一昨日「再利用図書」として入手した新潮文庫オリンポスの果実』について述べる。
 カバーの表紙は、五十刷・五十一刷の難波淳郎のものと同じに見えるが、背表紙と裏表紙が違っている。
 背表紙は白地、上部に標題、中央やや下に作者名、下部に「新潮文庫 〔草〕 七六A 140」とゴシック体で入る。この「草」が懐かしい。
 そして裏表紙、右上にある横書き11行の紹介文は同じであるが、違うのは下部に、表紙の抽象画が連続していることである。確かに父の持っていた昭和40年代刊の新潮文庫のカバーには、裏にも装画があった*3。左上は余白。左下に「0193-107601-3162」、右下に「¥ 140」と、それぞれゴシック体・横書きで入る。カバー折返しは2月20日付(02)に記述した、五十一刷の難波淳郎カバーと同じと思われるが、裁断されて表紙折返しは僅かに文字の右端が確認出来るのみ、裏表紙折返しは広告の左側の枠線と、左下「カ」の文字のみが読める*4
 奥付の位置も違っていて、新潮文庫の奥付は現在では最新刊などの目録の後に、最終頁にあるが、本文の後にある。『オリンポスの果実』の場合、本文が131頁までで、その裏が白紙、その次の頁が奥付で、奥付の裏から3段組の「新潮文庫 日本の作品」となっていて、書名と著者名を並べただけのものが10頁(頁付なし)、会津八一から坪田譲治まで。そして最後の頁が「新潮文庫最新刊」で、9タイトル(10冊)が並び、著者名、標題、2行の説明、定価が記される。「星新一著 妄想銀行 ……」に始まり、以下武田泰淳『快楽』(上下)、塩野七生『愛の年代記』、吉村昭『零式戦闘機』、三島由紀夫『女神』、A・ヘイリー『自動車』、新田次郎八甲田山死の彷徨』、松本清張『喪失の儀礼』、源氏鶏太『時計台の文字盤』である。
 奥付の形式も違っていて、「工」字形に線が引かれ、その右の枠に横書きで、上部に標題、下部に「定価はカバーに表/示してあります。」。左の枠内には「新潮」という方形の印がある。「工」の下に横書きで「新 潮 文 庫 草76 A」とある。その下は縦書きで「昭和二十六年九月三十日発行/昭和四十二年十一月十日二十二刷改版/昭和五十三年五月三十日三十九刷/著者 田中英光/発行者 佐藤亮一/発行所 ……」とある。その下に横線があり、その下に横書きで1行目に印刷、製本の社名、2行目に「© Eiichiro*5 Tanaka 1951 Printed in Japan」とある*6

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 テレビはCMを流し始めた。午前中はACのCMだけで、3R推進団体連絡会のプラスチックリサイクルのCM、財団法人文字・活字文化推進機構の本や新聞を読めば「知層」が出来るというCM、仁科亜季子と娘(仁美)のがん検診を勧めるCM、「心づかい」と「思いやり」を見せようというCM(以上、長短のバージョンあり)、あしなが育英会、日本アイバンク協会、イビチャ・オシム出演の日本脳卒中協会、「あいさつするたびともだちふえるね」というアニメ、……などを見た。午後になって、AOYAMA、ガスト、Takano Yuri、永谷園明光義塾オダギリジョー出演のJiNS(眼鏡)など、企業のCMも目にするようになった。
 市の防災無線で、市内の一部で計画停電が実施される旨、放送している。

*1:一昨日の夕方には全くなかったが、今日はない訳ではなかった。ブラジル産のもも肉(解凍)が入荷していた。

*2:ネットでの延長も、こうした文章を綴るのも。

*3:これについてもアップする予定。

*4:2013年6月6日追記】同じ刷でカバーが完全なものを見た。表紙折返しは右下に「カバー 難波淳郎」とあるのみで他は余白。裏表紙折返しは「新潮社の三大辞典 」の広告で、これは別記する。左下に横組みで小さく「カバー印刷 錦明印刷」とある。【2013年6月30日追記】この広告については2013年3月25日付「「新潮社の辞典!」の広告(1)」に本書も含めこれまでに見たものをまとめて置いた。

*5:「o」に長音記号。

*6:『雁』についても同時期のカバーを確認している。近くアップする予定。【2013年1月23日追記2013年1月23日付「森鴎外『ヰタ・セクスアリス』の文庫本(2)」を上げるに際して、本書と新潮文庫83『ヰタ・セクスアリス』五十刷(昭和五十五年五月三十日)と比較してみたついでに、本書の奥付について若干補って置く。標題にルビ「かじつ」、「著 者」にルビ「たなかひでみつ」がある。それぞれの本に固有の情報以外の、発行者・発行所や乱丁・落丁本送付についての2行など一致、印刷・製本の1行も一致している。