瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

今村義孝・今村泰子『秋田むがしこ』(1)

 無明舎出版秋田市の地方出版社で、秋田を中心に東北関連の書籍を多く出版している。Wikipediaにも立項されているし、HPの「年度別出版目録」によってその創業以来の出版活動を辿ることも出来る。
 今回取り上げようと思った今村義孝・今村泰子『秋田むがしこ』(2005年12月25日初版発行・定価2800円・無明舎出版・323頁)は、Amazon詳細ページに書影がないので、版元HPのページを貼り付けておく。A5判上製本である。
 322頁(頁付なし)に「無明舎出版編集部」の断り書があって、1項めに「※本書は一九五九年に未来社から刊行された「秋田むがしこ」第一集を新たに組み直し判型も大きくしたものです。」とある。
 元版は未來社から、「日本の昔話」というシリーズの1冊として刊行された。未來社のHPには今でも「秋田むがしこ(第1集)」のページがあるが、「在庫がありません」とのこと。かつ、他社から刊行されたということは、未來社では『秋田むがしこ』を増刷する予定がない(絶版)ということで、すなわち、このシリーズも増刷するつもりもない、ということなのだろうか。
 かつ「第一集」というからには第二集がある。「秋田むがしこ(第2集)」の方は、未來社HPを見るに、在庫僅少ながら未來社版の新本(といっても相当前の増刷だろう)が入手出来る。無明舎出版は当然のことながら第二集の存在を知りながら、第一集のみを『秋田むがしこ』として再刊しているので、第二集はまだ未來社版の在庫があるのだが、在庫切れ → 絶版になった後に再刊するつもりはないのか、と奇妙なことが気になった。
 それはともかく、元版で読んだことがあったので何だか気になったのだ。「無明舎出版編集部」の断り書の2項めには「※新版を製作するにあたり、編著者の許可を得て、本文の読みにくい漢字を仮名に変えた以外は、ほぼ未来社本を底本にしています。」とあって、あまり改変はないようだが、取り敢えず比べてみたい。