瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

鎌倉の案内書(03)

『楽楽』についてもう少々補足するべきだが別の本を紹介して置く。

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地球の歩き方ダイヤモンド・ビッグ社

御朱印でめぐる鎌倉の古寺 (地球の歩き方GEM STONE)

御朱印でめぐる鎌倉の古寺 (地球の歩き方GEM STONE)

地球の歩き方」編集室 著『御朱印でめぐる鎌倉の古寺(地球の歩き方 GEM STONE 002)』(2006年11月10日第1刷発行・定価1400円・127頁)
地球の歩き方』編集室 著『御朱印でめぐる鎌倉の古寺〈増補改訂版〉地球の歩き方)』(2010年7月30日初版発行・定価1500円・127頁)
 発行所 ダイヤモンド・ビッグ社、発売所 ダイヤモンド社。編集関係者の名はほぼ同じ。大きさはともに21.0×15.2cm(菊判)、並製本、カバー、縦書き、オールカラー。
 増補改訂版は元版がいつ出たかを明記していない。
 なお、元版には「GEM STONE」というシリーズ名があったが、これは奥付(横書き)の一番下に、

GEM STONEとは隕石の意味。
地球を旅して見つけた、宝石の輝きをみなさまにお届けするビジュアルブックのシリーズです。

とある。現在も刊行中で既刊49点(001〜049)、版元HPの「地球の歩き方 GEM STONE」には本書のみ挙がっていない。もちろんシリーズから外しての増補改訂版が出ているからなのだが。
 この「増補改訂版」の実態なのだが、7頁に「本書をご利用になる皆さんへ」として4項目の注意と、ページレイアウトの見方の説明があるが、注意の3項めはこうなっている。

※拝観料、拝観時間、参拝記念品や飲食の料金については2006年10月現在のものです。時間の経過により変更されることもあります。


 この頁、増補改訂版も全く同じである。「時間の経過により」と断っているくらいなのだから、ここは「増補改訂」に際しては真っ先に変えないといけないところだろう。が、実はこれは非常に正直なので、正直、どこも増補されていない。改訂も殆どされていないようだ。殆どそのままである。ざっと眺めたところでは、以下の数カ所が違っているだけ(らしい)。
 まず、カバー。但し裏表紙の右上の説明文(横書き)も、増補改訂版は白抜きになっているが、同文である。その上の写真、四角だったのが増補改訂版では丸になっているが、同じ印一式を撮した写真である。それから、定価。本文では、112〜113頁「巡礼一休み ◆長谷周辺」に掲載される7つの写真のうち、112頁下の「邪宗門」が「御霊神社(権五郎神社)」に差し替えられている。「邪宗門」の説明を引いて置く。

土間と囲炉裏が切られ、民芸調の店内が落ち着く喫茶店。/マスターはお坊さん。


 現在は小田原に移転して営業中(音茶房 小田原邪宗門のHP「邪宗門の栞」」)。
 続く114〜115頁の「巡礼一休み 小町通り」に紹介される店は同じだが、114頁下「イワタ珈琲店」と115頁左上「露西亜亭」右下「コアンドル」の写真が差し替えられている。
 124〜125頁「鎌倉の花・行事カレンダー」の125頁「行事」に若干の改変がある。7月の「海の日」だった御霊神社「石上神社例祭」が、増補改訂版では「25日に近い日曜日」となり、従って「23・24日」の「地蔵祭」と順序が入れ替わっている。それから2月の「3日」とあった「節分祭・節分会」が、増補改訂版では「立春の前日」となっている。
 してみると、別に「増補改訂版」を謳う必要もないのだが、要するに同日刊行の次の本の姉妹編として再版するに際し、少しいじった、というまでなのである。……「新装版」で、良かったのではないか。

御朱印でめぐる京都の古寺 (地球の歩き方)

御朱印でめぐる京都の古寺 (地球の歩き方)

 京都の方はこれが初刊である。(以下続稿)