近藤富蔵/八丈実記刊行会 編纂『八丈実記』緑地社、A5判上製本。
・第一巻(昭和三十九年十一月二十五日発行・定価三、五〇〇円・523頁)
書名だが、背表紙の金文字と扉・中扉は「八丈實記」、奥付は「八丈実記」。
刊行に当たっての処理については、第一巻の「はじめに」「凡例」そして巻末(頁付なし)、緑地社小林秀雄の「あとがき」に述べられている。
写本の編次に従わず部門別に改編されており、各篇の扉裏に、原本の編次が示されている。第一巻について見て置くと、
編 | 頁 | 扉 裏 の 注 記 |
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第一編 | 3〜 46 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第七巻に相当するものであ/る。 |
第二編 | 47〜 65 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第五巻の六一丁―九八丁に/相当するものである。 |
第三編 | 67〜147 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第六巻に相当するものであ/る。 |
第四編 | 149〜301 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第四巻に相当するものであ/る。 |
第五編 | 303〜369 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第十八巻に相当するもので/ある。 |
第六編 | 371〜402 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第卅二巻に相当するもので/ある。 |
第七編 ¯ | 403〜422 ¯ | 本編は都政史料館所蔵原本/の第卅三巻に相当するもので/ある。原本に貼付せる見本・/原色図は口絵とした。 |
第八編 | 423〜523 | 本編は都政史料館所蔵原本/の第三十四巻に相当するもの/である。ただし、内容の順序/は改めてある。 |
と云った具合である。都政史料館は現在の東京都公文書館。
巻頭は扉をめくるとアート紙の口絵が4葉、カラーの口絵(片面印刷、裏は白紙)が2葉、モノクロ両面印刷が2葉4頁(頁付なし)、「はじめに」「近藤富蔵のこと」「凡例」がそれぞれ1頁にある(頁付なし、裏は白紙)。目次(4頁)。1頁は中扉。裏は白紙。
それはともかく、原本の地名に関係する部分が第一巻に集めてあるので、参照するには便利である。そこでこの活字本『八丈実記』第一巻を利用して、七人坊主の地名との対照を試みたいと思う。(以下続稿)