・角川文庫271(1)
- 作者: 夏目漱石
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 1951/10/15
- メディア: 文庫
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九十八版、奥付には「昭和二十六年十月二十日初版発行」と「昭和六十一年十月十日九十八版発行」の日付が入る*1。
カバー表紙折返し、上部に横組みで「三四郎」の紹介文9行、下部に「月刊カドカワ」の広告、最下部右に「カバー 栃折久美子」。カバー背表紙は水色地で上部に標題、中央に著者名、下部に「角川文庫 緑 一 ―7 ― 260」とある。背表紙は白で上部に「ISBN4-04-100107-2 C0193 \260E 定価260円」。裏表紙折返しには「角川文庫/夏目漱石作品集」の目録「吾輩は猫である/坊っちゃん/草枕・二百十日/虞美人草/三四郎/それから/門/こゝろ/道草/明暗/文鳥・夢十夜・永日小品」左下に小さく「カバー 暁美術印刷」右下にKBマーク。
1頁(頁付なし)が扉、3頁が「目次」、5頁(頁付なし)は「初版本「三四郎」表紙」6頁(頁付なし)「初版本「三四郎」扉カット」7頁(頁付なし)が中扉で標題のみ、8頁から本文で269頁まで。1頁19行、1行44字。270頁(頁付なし)「初版本「三四郎」箱」。271〜274頁「注釈」、275〜278頁山本健吉「解説」、279〜282頁「『三四郎』文献抄」で「『三四郎』予告(朝日新聞明治四十/一年八月十九日付)」「文学雑話(早稲田文学明治四/十一年十月一日)」「田山花袋君に答う(国民新聞明治四十/一年十一月七日付)」「明治四十一年七月三十日 書簡(鈴木三重吉宛)」「月日未詳 書簡(東京朝日新聞社内渋川柳次郎宛)」「明治四十二年五月二十七日 (日記)」「五月二十日 (日記)」。
奥付の裏に角川源義「角川文庫発刊に際して」。次に「角川文庫 現代日本文学(緑帯)1985年8月」の(2)頁(3)頁。「角川文庫 最新刊」の(49)頁(50)頁、1頁に10冊*2。
百二十版も奥付に初版と「平成五年六月二十日百二十版発行」の日付が入る。
カバー表紙折返し、作者の肖像写真と縦組みで作者の略伝、最下部右寄りに「カバー わたせせいぞう」。カバー背表紙は上部に「な|1-6 三四郎」中央に著者名。下部に「角川文庫●350」●には白抜きで「P」。裏表紙は左上にバーコード2つ、右上にISBNコード、九十八版と同じで定価350円(本体340円)が異なる。中央に縦書き10行で紹介文、これは九十八版のカバー表紙折返しにあった紹介文とほぼ同文。違いは算用数字が漢数字に、また「……めぐって愛せんとして愛を得ず、愛されんとして愛を得ない……」「……提供するものであろう。」といった文語調が「……めぐって愛そうとして愛を得ず、愛されようとして愛を得ない……」「……提供するだろう。」に改められていることである。
裏表紙折返しの目録は15点で「吾輩は猫である/坊っちゃん/草枕・二百十日/虞美人草/坑夫/三四郎/それから/門/彼岸過迄/行人/こゝろ/道草/明暗/文鳥・夢十夜・永日小品/硝子戸の中」、左下に小さく「カバー 暁美術印刷」右下にKBマーク。
1頁(頁付なし)が扉、3頁が「目次」、5頁(頁付なし)は「初版本「三四郎」表紙」6頁(頁付なし)「初版本「三四郎」扉カット」7頁(頁付なし)が中扉で標題のみ、8頁から本文で311頁まで。1頁17行、1行42字。312〜314頁「注釈」、315〜278頁『解説」で324頁11行めまで井上百合子「夏目漱石――人と文学」、324頁12行め以降の山本健吉「作品解説」は九十八版の「解説」の改題。329〜337頁「年譜」2段組。
「目次」の最後に「挿画 橋口五葉」とあるのは九十八版に同じだが、3つ掲載されていた図のうち「初版本「三四郎」箱」は省かれている。また「注釈」の項目数は35で増えていないが、説明に細かい書き換えがある。また、九十八版では「1」(「2」「3」)と数字を附していたのを百二十版ではアステリスク「*」(「**」「***」)に変えている。「『三四郎』文献抄」もなくなっている。
奥付の裏「角川文庫発刊に際して」、次に1頁に6点ずつ、簡単な紹介文付の目録「角川文庫ベストセラー」が9頁、「角川文庫最新刊」が3頁。
すなわち、昭和61年(1986)までは栃折久美子の装幀で出ていたのが、平成5年(1993)までに内容もカバーも変わったのだが、角川文庫は奥付に改版の時期を示さないので、いつ変わったのかがはっきり分からない。(以下続稿)