瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山下武『20世紀日本怪異文学誌』(10)

・343頁2行め、この章は「渡辺啓助は本連載にすでに一度登場している。」と書き出している。5行め、次の段落の冒頭も「今春(平成十四年)亡くなった渡辺啓助は戦時中、……」となっている。やはり、単行本にするに当たり、殆ど手を入れていないらしく思われる。
・347頁2行めに始まる段落も「先回りして恐縮だが、ここまで書けば本誌の読者にはもうトリックがおわかりだろう。……」との書き出しで、雑誌連載のままと思われるが、ここは「本誌」を「本書」と改めるくらいしても良かったのではないか。
・355頁2行め「川田功(一八八三〜一九三一)は……」と書き始めているが、検索するに明治15年(1882)生との説明が多いが、明治16年(1883)とするサイトもある。すぐに調べる余裕はないが、もし当時の資料に当たる機会があれば補うこととしたい。
・355頁8〜10行め、川田氏を紹介した段落の最後、

……、最後まで探偵作家になり切れずに終った。現に、ここに採り上げた「生/霊」(「猟奇」昭和三年十一月号)は純然たる怪談で、自然界の怪異を描いた「不帰沢の怪」などと同/系列の作品に属する短篇だ。

となっているが「の作品」は要らない。
・363頁19行め「当りの眺望に見とれている作家」の「当り」は「辺り」。(以下続稿)