瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

岩館真理子『うちのママが言うことには』(3)

 単行本①は巻頭、3〜63頁に「眠るテレフォン」という短篇が収録されている。以下、奇数頁で始まっているものは、まず1頁め暗示や導入のような場面があって、2〜3頁めに見開きで1カットの大きな絵、4頁めから通常、というパターンになっている。
 単行本①64頁にはカットがあって、65頁から本編。
 65頁左上に「うちのママが言うことには①」とあるが、これは以下、奇数頁でこの位置に余白があれば必ず入っている。もちろん「眠るテレフォン」にも入っていたのだが、なんで今更こんなことを注意したのかというと、文庫版①は5頁から本編だが、5頁左上には白抜きで「うちのママが言うことには」とあるが、そんなことはここだけで奇数頁に一々標題を示したりはしていないので、それで書いて置くことにしたのである。
「うちのママが言うことには」Part.1は単行本①65〜125頁文庫版①5〜65頁。
 次の頁(頁付なし)単行本①は右下にカット、文庫版①は白紙。
「うちのママが言うことには」Part.2は単行本①127〜187頁文庫版①67〜127頁。
「うちのママが言うことには」Part.3は単行本①188〜233頁文庫版①129〜175頁。始まっている頁が偶数と奇数で異なり、文庫版の方が1頁多くなっている。すなわち、文庫版①128頁(頁付なし)は白紙であるが、単行本はいきなり見開き1カットから始まっている。文庫版①129頁は誰もいない広々とした公園を小さく描き、その上下に詩のような8行の文。単行本①ではこれはどこに行ったのかというに、オープニングの見開きの次、190頁にある。それでは文庫版①の見開きの次はどうなっているかというに、右下に主人公2人のカットがある。これは単行本①126頁にあったのと同じ。従って、単行本①の本編に関しては、文庫化に際して何かが削除されたというようなことはない。
 文庫版①については、以下単行本②の内容になるので次回に回す。
 単行本①234〜235頁、横組みの一覧表「岩館真理子 ◆全作品リスト◆」で最後(235頁下)に(1988年12月現在)とある。頁付があるのはここまで。次の見開きは「YOUNG YOU COMICS」の広告で、右上に本作の広告も載る。「●真理子ワールド、いよいよYYCに登場!!」と題して、「けいとと英太郎はちょっと悩んで/る。だって結婚したいけどけいと/の父親が大反対!! とすれば…。」との説明がある。その次の見開きは雑誌「YOUNG YOU」の広告で、右頁に縦組みで「ヤングユーを読む人は/オンナ オンナしていたり/オンナのコ オンナのコしていたり/要するに「かわいい人」が多いです。/ほんとの話」とあり、左頁には上部に「YOUNG YOUはこのラインナップで/「かわいい女」の世界を創っております」として大きく6人の名前を出している(4人めに岩館氏)。これは、右頁の左側「実にスイート、かわいいオンナ」などと説明がある、6つの「オンナ」のイラストと対応しているらしい。左頁に戻って「ラインナップはまだまだつづきます」として小さく7人、そして最下部、左隅に小さく「やっぱり/「かわいい人」の本ですね。/YOUNG YOUは」その右、見開きの両方に跨って「YOUNG YOU/「毎月8日発売 250円」とある。
 この裏は白紙、次に奥付、その裏は白紙。(以下続稿)