瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

太宰治『晩年』の文庫本(1)

・角川文庫706

晩年 (角川文庫クラシックス)

晩年 (角川文庫クラシックス)

 一応貼って置いたが、この望月氏のカバーのかかった本はまだ見ていない。
【改版二十八版】昭和二十八年十二月三十日初版発行・昭和四十三年二月五日二十八版発行・昭和五十九年八月三十日改版二十八版発行・定価340円・348頁
【改版三十三版】昭和二十八年十二月三十日初版発行・昭和四十三年二月五日二十八版発行・昭和六十三年五月三十日改版三十三版発行・定価380円・348頁
 角川書店HPには「発売日:1968年06月28日」となっている。
 カバー表紙は同じ。カバー表紙折返し、上部に「晩年」と題して明朝体横組み8行(1行17行)の紹介文、下部に【改版二十八版】には「月刊カドカワ」の、【改版三十三版】には「野性時代」の広告、最下部に右寄りに「カバー 熊谷博人」とある。
 カバー背表紙、ともに褪色しているようだが、紫色と茶色を混ぜたような色の地に白抜きで上部に標題、中央部に「太宰 治」以上明朝体、下部にゴシック体で「角川文庫 緑 九九」この下に算用数字があると思うが分類票貼付のため見えず*1、【改版三十三版】は最下部に「380」の定価表示が見える。
 カバー裏表紙、【改版二十八版】には下部に「ISBN4-04-109901-4 C0193 \340E 定価340円」とあるが【改版三十三版】は上部に「ISBN4-04-109901-3 C0193 \380E 定価380円」とある他は、余白。
 カバー裏表紙折返し、左下に小さく「カバー 旭印刷」右下にKBマーク、上部に「角川文庫太宰 治作品集」として【改版二十八版】には「晩年/女生徒/ろまん燈籠/走れメロス/斜陽/人間失格・桜桃/愛と苦悩の手紙」の7点が挙がる。【改版三十三版】には「愛と苦悩の手紙」がない。
 熊谷氏の表紙はこの頃の角川文庫の太宰治作品集の共通の表紙だったようで、文庫専門ネット古書店「文庫シェルフ」HP太宰治を検索してそれぞれの書名をクリックしていくと、カバー裏表紙折返しにある7点の、このカバーの書影を見ることが出来る。
 口絵、表は「昭和23年ごろ(田村茂撮影)」の左頬から顎に左手を当てた顔のアップ、裏は上部に「県立青森中学在学のころ/  (左より治,弟礼治,/    級友中村貞次郎)」下に「旧制弘前高校時代の英作文/ (本文「猿面冠者」参照)」。キャプションは明朝体で最初の2つは横組、最後の1つは縦組。1頁(頁付なし)扉、2頁(頁付なし)は左下に「本書は著作権継承者の了解を得て、現代表記法により、/原文を新字・新かなづかいにしたほか、漢字の一部をひ/らがなに改めた。            (編集部) 」の断り。3〜4頁「目次」、5頁から本文。1頁18行、1行43字。
 以下の内容については、現行の版と比較しつつ述べることにしたい。(以下続稿)

*1:10月15日追記】改版三十三版のカバーに「― 1 ―」とあるのを確認した。