瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(4)

・角川文庫(4)
 10月27日付(1)に書影を貼付したが、これは現在、手拭い柄である。以前、知人の持っていたのを見て以来久しく手にする機会がなかったのだが、先日漸く図書館で見付けることが出来た。平成に入ってから恐らく5つあるカバーを、これで全て見たことになる、と思うのだけれども、どうだか分からない。
改版二十七版】昭和二十六年八月二十五日初版発行・平成十六年五月二十五日改版初版発行・平成二十四年六月二十日改版二十七版発行・定価324円・335頁
 知人に見せてもらったのは、平成23年(2011)夏の、てぬぐい専門店「かまわぬ」コラボレーションによる和柄スペシャルカバー6点のうちで、今手許にあるのは今年夏の15点のうちの1つである。知人のは個人の蔵書だから帯が付いていたが、当時はこのブログがこんな内容になると思っていなかったので、メモを取らなかった。なんでこんな内容になったかと言うと、そもそもこのブログでは古い時期の読書メモを整理して公表したい、と思っていたのだが、これが思いの外厄介な作業になって一向に進まず、途中で躓いてそのままになってしまったものが少なくない。続けようとは思っているのだが、なかなか続かない。とにかく毎日何かしないと張り合いがないので、それで軽い文庫本を借りて来て、比べているのである。これだと、最近やたらと改版するし、改装もするので、どこが同じでどこが違うか、それを控えて置くだけでも一つの資料になろうか、という、一応の張り合いもある。書いていてそんなに面白くはないが、下調べみたいなものだから、それが当り前である。
 さて、本体だが、これは今手許にある改版十八版に同じである。奥付が若干違っていて、それぞれの発行日の他に、改版十八版では「本書の無断複写・複製・転載を禁じます。」とあった1行が、文字を小さくして「本書の無断複製(コピー、スキャン、デジタル化等)並びに無断複製/物の譲渡及び配信は、著作権法上の例外を除き禁じられています。」と2行になっている他、最後にある「落丁・乱丁本」を「角川グループ受注センター読者係」宛に送れ、という2行は同文だが、その前に改版十八版にはなかった「代行業者」による「複製」を「一切認め」ない、という2行が新たに加わっている。(以下続稿)
2015年4月8日追記】角川文庫13391『こゝろ』の手拭い柄のカバーの掛かった別の版を見た。本体は全て「こゝろ」だがカバーは4箇所(表紙・背表紙・表紙折返し・裏表紙折返し)全て「こころ」となっている。
改版二十六版】昭和二十六年八月二十五日初版発行・平成十六年五月二十五日改版初版発行・平成二十四年五月五日改版二十六版発行・定価324円・335頁
 並べて比較していないが、奥付の発行日を除く本体やカバーは、改版二十七版に(メモした限りでは)一致するようである。