瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

柳田國男『日本の昔話』の文庫本(5)

・角川文庫553(3)
 改訂版二十四版と改訂版三十五版のカバーを比較してみる。
 カバー表紙は同じだが、色の濃さが違う。12月13日付(3)に示した書影は改訂版二十四版に近い。改訂版三十五版は緑色の濃淡がぼんやりしている。これは地色の黄土色が改訂版二十四版に比して濃いため、その上に刷られた緑色の濃淡がぼやけてしまったもののようである。
 カバー背表紙、青緑地の上部に明朝体で標題、中央やや下に明朝体柳田国男」、下部にゴシック体「角川文庫 白 八三」すぐ下に横並びに「―12 ―」最下部に改訂版二十四版は明朝体で「\180」、改訂版三十五版はゴシック体で「300」とある。
 カバー裏表紙は白地で最下部左に改訂版二十四版「[¥180]  0139-308312-0946(2)」、改訂版三十五版は「定価300円  0139-308312-0946(4)」とある。
 カバー裏表紙折返しは、私の見た改訂版三十五版は完全な形で保存されている。横組みで上部に「角川文庫柳田国男著作集」と題して、明朝体で18点「海南小記/雪国の春/桃太郎の誕生/一目小僧その他/遠野物語/日本の伝説/昔話と文学/木綿以前の事/妹の力/日本の祭/日本の昔話/こども風土記/小さき者の声/野草雑記・野鳥雑記/火の昔/毎日の言葉/女性と民間伝承/地名の研究」が並ぶ。左下に小さく「カバー 旭印刷」、右下にKBマーク。改訂版二十四版は右側が半分以上切除されている。上部に「」が残るが、その上に「角川文庫」が入る余裕はなさそうである。14点が列挙されるが、11点めの「日本の昔話」までは一致、以下「小さき者/毎日の/地名の」となっている。左下「カバー 旭印刷」。
 カバー表紙折返し、やはり改訂版二十四版は左側が半分以上切除されているが上部にある紹介文は一致するようだ。改訂版三十五版を見るに横組みで「日本の昔話」と題して明朝体9行(1行17字)、これについては来年1月刊行の新版と比較しつつ述べてみたい。改訂版三十五版には下部に「野性時代」の広告があり、最下部右寄りに「カバー 林 勉」とあるが、改訂版二十四版には広告はなく右下に縦組み明朝体で「カバー 林  勉」とある。
 本体の表紙は、改訂版二十四版は網目の透かしのある黄土色の厚紙であったが、改訂版三十五版は朱を漉き混んだ現行の角川文庫の表紙と同じものになっている。改訂版二十四版の背表紙には上部に「改訂版日本の昔話 柳 田 国 男」下部に右が上に横転した「553」とあり、表紙には太い明朝体角川文庫」次に小さく「―553―改訂版」ついで大きく標題、普通の大きさで著者名、下部に太い明朝体で「角川書店」とある。改訂三十五版は背表紙の上下が少し見える。ともに太い赤線があって上部には丸ゴシック体で小さく「改訂版」、下部には鳳凰と「553」の赤文字が読める。(以下続稿)