瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

壺井栄『二十四の瞳』の文庫本(10)

・角川文庫2094(5)
 2月9日付(09)の続きで、八十三版のカバーについて。
 表紙について「角川文庫 二十四の瞳」もしくは「安西水丸 二十四の瞳」でGoogle画像検索してみたが、このカバーはヒットしなかった。どんな表紙かというと、上部に横組みで大きく楷書で標題、その下にやや小さく楷書で著者名、その下に色鉛筆で小学生が描いたような絵があって、使われている色は砂浜の黄色、山と松の葉の緑、松の生えている海に突き出した岩場の黄土色、松の幹と枝の赤茶色、手前に干してある漁網(?)の焦茶色、その漁網が引っかけてある柱の茶色、湾の青、その海に浮かぶ帆柱のある小舟の輪郭を描いた黒、で合計8色が使われている。手前から左奥が砂浜でその先が緑の山で区切られており、その山が海に突き出たところに松が生えており、そして砂浜は弓なりの湾になっていて、右上がその湾で奥は水平線、空には色がなく白。
 表紙折返し、最下部に右寄せでゴシック体横組み「カバーイラスト/安西水丸」。上部に顔写真(2.9×2.8cm)があって、その下に縦組みで「壺井栄(つぼい さかえ)」と題して以下明朝体7行(1行17字)の紹介文。角川文庫14733(改版初版)にも顔写真(2.0×2.0cm)と横組みゴシック体7行(1行16字)で紹介文があるが、写真は縮小され、文の内容はほぼ同じだが異同がある。異同は1行め「小説家・童話作家香川県小豆島出身。*1/」→1〜2行め「1899年、香川県小豆島生まれ。小説*2/家・童話作家。……」。3〜4行め「……二十五歳の時結婚。「母のない/子と子のない母と」など、……」→「……25歳で結婚。/『母のない子と子のない母と』など、/」二重鍵括弧半角、5行め「…溢れた…」→「…あふれた…」、6〜7行め「/昭和四十二年、気管支ぜんそくのため、/六十六歳で死去。」→「……。1967年、気管支ぜん/そくのため、67歳で死去。」
 背表紙、最上部のみ白地でQRコード、その下は水色地、ゴシック体で「|つ|1-1|Y300|壺井 栄  で囲われる。その下に明朝体で標題、下部にゴシック体で「角川文庫 |■」。2012年8月9日付(2)で見た角川文庫14733『二十四の瞳』改版初版の背表紙とほぼ同じで「Y300」が「Y324」に変わり、標題の下に「新装版」が追加されている。
 裏表紙、左上にバーコード2つ、右上、1行めISBNコード(五十八版のものと一致)、2行めCコードに「\300E」、3行め「定価:本体300円(税別)」、中央にゴシック体縦組み11行(1行14字)の紹介文、五十八版の表紙折返しにあった明朝体横組み10行(1行16行)ものと比較するに、五十八版は冒頭1字下げであったが八十四版は下げていないだけで、同文である。
 裏表紙折返しは白地、右下にKBマークがあるのみ。

*1:ルビ「しようど」。

*2:ルビ「しようど」。