瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

小池壮彦『東京近郊怪奇スポット』(2)

 昨日の続きで、どういう本かを確認して置く。

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 90箇所はアトランダムで年代順とか地域別とか、内容による分類とか、そういうものはないらしい。
 目次で勘定するに、(名所)46箇所、(準名所)9箇所、(旧名所)2箇所、(穴場)33箇所である。
 1箇所が見開きで紹介される。右、偶数頁にはまず見出しと地名・施設名に〔穴場〕などの分類がゴシック体であって、次に12〜14行(1行45字)明朝体で、体験談の体裁で怪異現象が紹介される。左、奇数頁は横組みで、左上に現地の写真か、ごく簡略な地図が載る。右上には丸ゴシック体で〔怪奇現象発生地概要〕として6〜8行、1行20字文章で位置と状況が説明される。略地図もしくは写真の下に〔怪奇現象発生の頻度〕〔深夜の現場の恐怖度〕が☆で5点満点で採点されている。これについては「まえがき」に「頻度と恐怖度の星の合計が七つ以上に達していれば、相当に怖い場所と判断していただいてよいと思う」と述べている。下半分は〈怨念の系譜〉としてゴシック体、1行34字で14〜17行、何故ここに怪異が起こるのか、その由来についてたまに報道記事などを引きつつ説明している。
 これが90箇所だから6〜185頁。
 186頁〔参考資料〕として、「Ⅰ、新聞・雑誌」は『朝日新聞』『毎日新聞』『読売新聞』『報知新聞』『週刊朝日』『週刊現代』『週刊女性』『週刊大衆』『週刊ポスト』『週刊明星』『週刊女性自身』『週刊読売』『ヤングレディ』『西郊民俗』『警察時報』が発行年月日付で列挙される。「II、単行本」は小山仁示『大阪大空襲』東方出版、田中聡『怪異東京戸板がえし』評伝社、山田正弘『怪談―幻妙な話』二見書房、松谷みよ子『現代民話考3・8』立風書房平野威馬雄『日本怪奇名所案内』二見書房、朝倉喬司『東京の事件』王国社、今野圓輔『日本怪談集―幽霊篇』社会思想社、池田彌三郎『日本の幽霊』中央公論社、が列挙される。
 頁付があるのはここまでで、最後に頁付のない2頁に「平成八年五月二十四日」付の「あとがき」、教科書体1行45字、文章は19行。
 次に奥付、上部に「著者紹介」がある。

1963年2月14日生まれ。東京都新宿区出身。 /高校教師を経てフリーライター。巷説として囁かれる/幽霊譚の中に見え隠れする社会と歴史の真実を抉りだ/すべく取材・執筆活動を行っている。怪奇幻想文学に/も造詣が深く、関連論文を季刊『幻想文学』(アトリエ/OCTA)、月刊『ムー』(学研)などに発表している。

 奥付の裏「長崎出版」の目録で10点。