瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

角川文庫の「野性時代」の広告(1)

 これまでたびたび角川文庫のカバー表紙折返しの下部に雑誌「野性時代」の広告がある、と書いたがいくつかのパターンがあるのを区別していなかった。そこで、遅ればせながらここに分類を試み、奥付の日付から大体の時期の見当を付けてみたい。返本されたものに新しいカバーを掛けるということもあるようで、奥付とカバーとは必ずしも同じ時期のものとは限らないのではあるが。
 なお、現在「〈小/説〉野性時代」という後継誌が刊行されているため、ネット検索ではこの続刊中の雑誌がヒットしてしまうが、角川文庫のカバー表紙折返しに広告があった時代に刊行されていたのは角書のないただの「野性時代」で、国会図書館OPACなどで検索するに昭和49年(1974)5月に1巻1号、月刊誌で昭和50年10月に臨時増刊号(2巻11号)が、平成7年(1995)1月に別冊(矢作俊彦)が刊行されており、平成5年(1993)3月の20巻3号と4月の20巻4号は欠番。平成8年(1996)4月に23巻4号で休刊、従って冊数は264冊。平成15年(2003)12月に新創刊されたが巻号は引き継いでいない。角書が附くようになったのは平成23年(2011)1月から。
 現在までに確認しているのは以下の3種類。改版・改装の記事で取り上げたものもあるが、特に注記しなかった。
① 昭和50年代前半
 上下に幅0.1cmの太線(長さ4.3cm)があり、その間(3.8cm)に横組みで「好評発売中新しいエンターテインメントとドキュメントの月刊誌」 とあって大きく「野性時代」、その下に「毎月24日発売   角川書店」とある。
・角川文庫155『黄河の水』昭和五十年十一月三十日改版八版
・角川文庫3535『あかん男』昭和五十四年四月三十日九版*1
・角川文庫235『こゝろ』昭和五十四年六月二十日九十六版
・角川文庫1107『胸より胸に』昭和五十四年十一月二十日改版十五版*2
・角川文庫4298『マーマレードの朝』昭和五十五年四月十日六版*3
・角川文庫3606『山峡の章』昭和五十五年五月三十日十一版*4
・角川文庫2530『傾ける海』昭和五十五年七月三十日二十版*5
・角川文庫2596『千姫春秋記』昭和五十五年七月三十日二十版*6
・角川文庫1578『真珠』昭和五十五年九月二十日三十三版
② 昭和50年代後半
 枠や線はなく4.0×4.5cmの範囲に、横組みで大きく「好評発売中 」少し空けて「新しいエンタテインメントとドキュメントの月刊誌」 とあって、次に1.2×4.4cmの長方形に「[|||]」とあるが、これは中を灰色で塗りつぶした1.2×1.1cmの黒枠の四角形が横に4つ並びその1つ1つに1文字ずつ、その下に「毎月24日発売 [角川書店]」とある。①に比して全体に文字が大きい。
・角川文庫1449『雪国の春』昭和五十四年十月二十日十二版
・角川文庫4706『夜の遺書』昭和五十六年三月二十日三版*7
・角川文庫4880『悪霊島(下)』昭和五十六年九月二十日七版*8
・角川文庫2854『感傷旅行』昭和五十六年十一月十日二十版*9
・角川文庫553『日本の昔話』昭和五十七年六月三十日改訂版三十五版
・角川文庫2231『ヘチマくん』昭和五十七年八月三十日三十一版*10
・角川文庫3120『黒ん坊』昭和五十七年八月三十日十五版*11
・角川文庫3627『夜の黒豹』昭和五十七年十一月三十日二十版*12
・角川文庫1862『カルネアデスの舟板』昭和五十八年一月三十日三十四版
・角川文庫5282『濡れ手に粟』昭和五十八年一月三十日再版*13
・角川文庫2751『豊臣家の人々』昭和五十八年四月三十日二十七版*14
・角川文庫3844『死体に指にダイヤ』昭和五十八年五月三十日十八版*15
・角川文庫2094『二十四の瞳』昭和五十八年六月三十日五十一版
・角川文庫3906『裂けた視覚』昭和五十八年六月三十日十二版*16
・角川文庫3340『珍魂商才』昭和五十八年七月三十日十五版*17
・角川文庫2137『おバカさん』昭和五十八年八月三十日四十七版*18
・角川文庫2241『徳川家康』昭和五十九年二月二十日五十版*19
・角川文庫4686『最長不倒距離』昭和五十九年六月三十日六版*20
③ 昭和末〜平成初年
 上下に幅0.15cmの濃灰色の太線(長さ5.1cm)があり、その間(2.5cm)に横組みで大きく「野性時代」その下に太字の明朝体で「時代を開拓する冒険心に満ちたエンターテインメ/ントとドキュメントの総合文芸誌。 毎月24日発売」発売日はゴシック体。
・角川文庫6615『秘戯書争奪』昭和六十一年十二月十日初版 ※税込み*21
・角川文庫1143『走れメロス』昭和六十二年九月三十日改版三十二版 ※税込み
・角川文庫2081『小説帝銀事件』昭和六十二年十一月三十日四十八版*22
・角川文庫7121『京都婚約旅行殺人事件』昭和六十三年五月二十五日初版*23
・角川文庫5728『異形の地図』昭和六十三年六月三十日七版 ※税込み*24
・角川文庫1398『怪談・奇談』昭和六十三年七月三十日七十八版
・角川文庫704『舞姫うたかたの記』昭和六十三年十二月二十日改版三十四版 ※税込み*25
・角川文庫7496『銀の匙』平成元年五月二十五日初版*26
・角川文庫294『李陵・山月記 弟子・名人伝』平成元年六月十日改版三十七版*27
・角川文庫7499『羅生門・鼻・芋粥』平成元年六月十日再版
・角川文庫5476『新版 続・悪魔の飽食』平成元年十月二十日九版*28
・角川文庫5645『僕らの課外授業』平成元年十一月二十日四十九版*29
・角川文庫6345『忍法剣士伝』平成二年一月三十日五版*30
・角川文庫6442『三毛猫ホームズの恐怖館』平成二年四月二十日二十八版*31
・角川文庫5170『海岸道路』平成二年四月三十日十七版*32
・角川文庫5428『時の石』平成二年六月二十日十六版*33
・角川文庫3242『葦の浮船』平成二年六月三十日二十四版*34
・角川文庫79『坊っちゃん』平成三年七月三十日改版六十六版
・角川文庫3672『疑わしきは罰せよ』平成三年八月二十日三十九版*35
・角川文庫722『草枕二百十日』平成三年九月三十日改版三十八版
・角川文庫6423『赤い雲伝説殺人事件』平成三年十一月二十日二十五版*36
・角川文庫7262『トンネルに消えた…』平成四年二月十日十一版*37
・角川文庫2843『獄門島』平成四年四月二十日五十四版*38
・角川文庫5261『遠き落日(下)』平成四年八月十日二十版*39
・角川文庫3499『白い宴』平成五年一月二十日四十四版*40
・角川文庫2624『北斗の人』平成五年二月二十八日四十三版*41
・角川文庫5260『遠き落日(上)』平成六年四月十日二十五版*42
 平成元年(1989)4月1日の消費税導入後の定価表示になっているカバーが殆どであるが、これまで私の見た中では角川文庫1398『怪談・奇談』七十八版に掛かっているものが消費税導入前のカバーで、すなわち昭和末年には存在していたもののようである。

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 今後、確認次第、ここに追加して行くことにする。数が多くなって来たり、別種が出て来たり、他の広告との兼ね合いから時期がもう少しはっきりさせられたりしたら、続稿を書くことにする。
4月19日追記】いくつかの古い文庫本を保存している図書館で日本文学の棚を見て回ったところ、かなりの数になってしまった。よって、この記事に追加するのはここまでにして、別に分割改稿したものを上げることにしたい。

*1:4月19日追加。

*2:4月19日追加。

*3:4月19日追加。

*4:4月15日追加。

*5:3月21日追加。

*6:4月19日追加。

*7:4月15日追加。説明文中に「大きく」を加筆。

*8:4月19日追加。

*9:4月19日追加。

*10:4月19日追加。

*11:4月19日追加。

*12:4月19日追加。

*13:4月19日追加。

*14:4月19日追加。

*15:4月19日追加。

*16:4月19日追加。

*17:4月19日追加。

*18:4月19日追加。

*19:4月15日追加。

*20:4月19日追加。

*21:4月19日追加。

*22:4月15日追加。

*23:4月19日追加。

*24:4月19日追加。

*25:4月2日追加。

*26:3月30日追加。

*27:3月21日追加。

*28:4月18日追加。

*29:4月19日追加。

*30:4月19日追加。

*31:4月18日追加。

*32:4月18日追加。

*33:4月13日追加。

*34:4月14日追加。

*35:4月19日追加。

*36:4月10日追加。

*37:4月19日追加。

*38:4月19日追加。

*39:4月19日追加。

*40:4月19日追加。

*41:4月19日追加。

*42:4月19日追加。