瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(13)

新潮文庫1804『羅生門・鼻』(2)
 ②本体は扉から目録の1頁めまで一致。奥付の前に「文字づかいについて」6項目、目録(1頁6点)、1頁めは芥川龍之介著、2〜4頁め「新潮文庫最新刊」。
 奥付、②五十三刷と②六十二刷の間で組み直されている。異同は、それぞれの発行日、発行者、郵便番号が3桁から7桁に、電話〈営業部/編集部〉の順だったのが電話〈編集部/読者係〉になっている。編集部の番号は同じ、営業部と読者係は同じ番号。ついで「振 替 東 京 四 ― 八 〇 八 番」とあるが②六十二刷は空白になっている。下の横組みの部分では「製本・株式会社植木製本所」が「製本・憲専堂製本株式会社」に変わっている。
 ②六十七刷は②六十二刷に同版でそれぞれの発行日と電話の次に、②六十二刷には2行分の空白があったのが、②六十七刷は右側にHPアドレスが入っている*1
 ③の本体、六十九刷改版に七十三刷・七十四刷の発行日が追加されているだけ。七十七刷は発行日と、下部のISBNコードが裏表紙と同じ13桁になっている。七十九刷はその発行日が違うのみ。他に本体の異同はない。奥付の前、「表記について」5項目、目録(1頁6点)は「新潮文庫最新刊」が1頁。
 前回8月21日付(12)で後回しにした③七十九刷のカバーは橙色地で、これまで記事にした中では、2012年7月7日付「太宰治『人間失格』の文庫本(09)」で見た、新潮文庫443『人間失格』の百七十七刷や百八十七刷に掛かっていた桃色、まだ記事にしていないが新潮文庫『こころ』に掛かっていた白のカバーと、レイアウトなど同じである。
 以下、③七十七刷のカバーと比較しつつメモして置く。
 カバー表紙とカバー背表紙の文字は紫色で、表紙は横組み明朝体で「羅生門・鼻/芥川 龍之介」中央やや上に「rashoumon hana/ryunosuke akutagawa」そして下部に「shincho bunko」とある。
 カバー背表紙の上部に標題、七十七刷と同じ辺り。中央やや下に著者名、これは七十七刷に比してゆったり組まれており、七十七刷よりも1字分長い。下部は従来は地色を白く抜いて[あ 1 1]と入れていたが、白く抜くのではなく紫色で角切の長方形を描いてその内も外も橙色、その下に「新潮文庫 \362」とある。
 カバー折返し及びカバー裏表紙の文字は黒。
 カバー表紙折返しには七十七刷と同じ略伝はあるが写真はなく、その分、上に詰まっている。
 カバー裏表紙折返しの上部に作品の紹介文があるが、これは七十七刷の裏表紙右上にあるものに同じ。左下に「カバー印刷 錦明印刷/デザイン Onuki DESIGN」とある。また右下に灰色の角切三角形に白抜きで「新潮文庫」と葡萄マーク。
 カバー裏表紙、左上に七十七刷と同じバーコードがあるが、その地のみ四角く白くなっている(4.0×3.6cm)。その下に七十七刷に同じ、定価とISBNコードとCコード等があるが、七十七刷に比して間が詰まっている。横線と葡萄のマークはない。

*1:10月19日追記】②六十六刷は②六十七刷とはそれぞれの発行日が異なるのみ。