瑣事加減

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松本清張『大奥婦女記』(4)

講談社文庫(4)
 6月13日付(1)新装版の第3刷と第6刷について記述したが、第1刷を見たので、ここに追加し、異同を拾って置く。
・1999年12月15日第1刷発行・定価733円・444頁
 カバー表紙・背表紙(幅1.7cm)・裏表紙は同じ。
 カバー表紙折返し、下部は一致。上部の著者紹介文が異なる。冒頭の1行「松本清張(まつもと・せいちょう)」の姓名の4字のみ明朝体太字で読み方以下は全てゴシック体、「/」は改行箇所。なお、同文が奥付の上部にも「|著者|松本清張 1909年福岡県に生まれる。‥‥」以下明朝体で6行で入っている。その改行箇所を「|」で示した。

1909年福岡県に生まれる。朝日新聞九州/本社宣伝部を|へて1952年、『或る「小倉日/記」伝』で芥川賞を受賞。1956年頃から推/理小|説を書き始める。1967年、『昭和史発/掘』など幅広い活動により第1回吉|川英/治文学賞を受賞。1970年に第18回菊池寛/賞を受賞。現代社会をえぐ|る鋭い視点と/古代史に始まる深い歴史的洞察で幅広い/読者を得、日本を|代表する作家でもあっ/た。1992年8月、逝去。


 括弧類は『昭和史発掘』の括弧閉じ以外は半角。
 これが第3刷では1行の字数も行数も増えている。括弧類は全て半角。第1刷の紹介文に追加訂正した箇所を灰色の太字にして示した。但し松本清張記念館の記述は全く追加なので何ともしていない。奥付の上部にやはり同文があるので、第1刷と同じ要領で改行位置を示して置く。

1909年福岡県に生まれる。朝日新聞西部本社/広告部を|へて1952年に発表した『或る「小倉日/記」伝』で第28回芥川賞を受賞。1956|年頃から/推理小説を書き始める。1967年、『昭和史発掘』/など幅広い活動|により第1回吉川英治文学賞/を受賞。1970年に第18回菊池寛賞を受賞。|現/代社会をえぐる鋭い視点と古代史に始まる深/い歴史的洞察で幅広い読|者を得、日本を代表/する作家であった。1992年8月、逝去。
生前ゆかりの地、小倉城内に建てられた北九/州市立松本清張記念館は、|書斎や住居の一部/を再現、遺族から寄贈された膨大な蔵書に加/えて意欲|的な展覧会企画もあり、見応えのあ/る個人資料館である。年末を除いて|無休。
〒803-0813 北九州市小倉北区城内2番3号
TEL093-582-2761 FAX093-562-2303
http://www.kid.ne.jp/seicho


 「日本を代表する作家でもあった」となっていたのを「であった」に改めている。「でもあった」のなら第一に何だったのだ、ということになるので、何のつもりだったのか気になる。
 カバー裏表紙折返しは上段12点は一致、下段は11点で最後の2点「新装版 火の縄/新装版 増上寺刃傷」がなく最後は「新装版 大奥婦女記」である。
 奥付を第3刷と比較するに、既に見た上部の紹介文の他、第3刷の発行日の追加、そしてISBNコードの上の4行の断り書が異なる。

落丁本・乱丁本は小社書籍製作部あてにお送りください。/送料は小社負担にてお取替えします。なお、この本の内/容についてのお問い合わせは文庫出版部あてにお願いい/たします。                  (庫)


 第1刷はこうなっていたが、第3刷はやはり追加改訂箇所を灰色の太字にして見たが、

落丁本乱丁本は購入書店名を明記のうえ小社書籍部あてにお送りください送料は小社負担にてお取替/えします。なお、この本の内容についてのお問い合わせ/は文庫出版部あてにお願いい/たします。

となり、第6刷は「小社書籍業/務部」が「小社業務部/」になって、以下2字ずつ詰まっている。
 「講談社文庫刊行の辞」は同版のようだが第1刷は濃く、第6刷は薄く見える。
 目録は3段組の「講談社文庫 目録」の前に「講談社文庫■最新刊」が2頁ある(■のところは講談社文庫のマーク)。匡郭の中に1頁めに10点、2頁めに11点。1頁めの2〜3点めはさらに囲って上部に黒の長方形に縦長ゴシック体に白く抜いて「文字が大きい/読みやすい!!」として、阿川弘之「七十の手習ひ」と本書が並ぶ。上部に著者名、中央やや上に明朝体太字で標題「新装版 大奥婦女記」そして下部に紹介文、1行20字で2行。

女たちの愛憎、嫉妬が渦まく江戸城大奥を冷/徹な筆致で描く異色時代小説。大活字版登場。


 2頁めにはこのような大活字版の広告はない。
 「講談社文庫 目録」は6頁あって「堀田力」から「山口洋子」まで。6頁めの左下に横組みで「1999年12月15日現在」とある。1頁めの上段8番めから12番めまではカバー裏表紙折返しの初めの5点「草の陰刻/黄色い風土/黒い樹海/連環/花氷」に一致、13番めの「火の縄」と16番め「風紋」17番め「写楽の謎の「一解決」」はカバーにはない。14〜15番め「遠くからの声/ガラスの城」18〜19番め「殺人行おくのほそ道(上)(下)/湖底の光芒」でカバーの順番通り。但しカバーではその次に来る「清張通史」の①〜⑥よりも前に、中段1〜4番め「奥羽の二人/塗られた本/熱い絹(上)(下)/異変街道(上)(下)」が来てついで5〜10番めに「清張通史」の①〜⑥、11番め「古代史私注」12番め「密教の水源をみる/空海・中国・インド〉」そして13番めが本書「新装版大奥婦女記」でここまでが著者が「松本清張」、14番めに「松本清張 日本史七つの謎」がある。(以下続稿)