瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『半生の記』(2)

・増補版河出書房新社
『半生の記』昭和五十二年五月二十日初版発行・昭和五十二年五月二十五日初版発行・定価850円・238頁・四六判上製本
 カバーは光沢のある白紙で、カバー表紙は左上に「半生の記松本清張」右上から布被覆コードが下がって中央に裸電球があるが青みがかった黒で、ソケットにスイッチがある。カバー裏表紙は上部の左寄りから布被覆コードが垂れてきて、中央やや右上で輪型に絡んでその右下で断線して絶縁体が露出し、さらに電線が露出している。左下に小さく「定価850円   0095-037720-0961」とある。背表紙は上部に表紙と同じ色・字体で標題と著者名、最下部に横組みのゴシック体で版元名が入る。折返しには何も印刷されていない。
 見返しは黒、皮膚状のエンボス加工がなされている。扉は同じ加工のなされた白い紙で、上部に灰色で表紙と同じ裸電球、その下に大きく標題、その「半生の」の左に著者名、、標題の下に小さくゴシック体で版元名。口絵はない。
 1〜2頁に目次、3頁中扉「半生の記」、5頁から本文で頁付がある。1頁14行、1行36字。238頁までで、その次の頁には、

「父の故郷」〜「絵具」
  文藝 昭和三十八年八月号より四十年一月号まで連載
「立ち読み」〜「母の故郷」
  讀賣新聞夕刊 昭和五十一年七月一日より七月九日まで連載(抜粋)

とある。但し目次や本文では「立ち読み」以降がそれまでの章と執筆時期等が違うことを、特に示していない。尤もその冒頭(209頁)が、

 わたしは以前に「半生の記」というのを書いているので、ここでは、なるべく/同じようなことを重ねたくない。しかし、わたしのこれまでの生涯は単純だし、/ほかに書きようもない狭さである。

となっているので、ここまでで一応完結したものであったことは、分かるのだけれども。
 この初出の示されている頁の裏は下部に「装幀  下谷二助」とある。次に奥付がある。下部に縦組み。ここで初めて「増補版 半生の記」と示される。増補版であることが明示されるのはここだけである。|印刷日・発行日|著者・発行者・発行所に「東京都新宿区住吉町九五」と振替口座|「印刷 多田印刷/製本 大口製本」|©1977 SEICHO MATSUMOTO/定価はカバー・帯に表示してあります。」帯は未見。その裏、最後の頁は「河出書房の文藝図書」の目録で松本清張『中央流沙』/水上勉『壺坂幻想』/瀬戸内晴美『幻花』上・下/三浦浩『さらば静かなる時』/豊田有恒陸奥の対決』/船山馨『花と濤』上・下の広告で下部にそれぞれ3行(1行20字)の紹介文と定価。1つめが「780円」2つめが「980円」3つめと6つめが「各880円」で残りの2つも「880円」。(以下続稿)