瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張「或る「小倉日記」伝」(1)

・角川文庫1762(1)

或る「小倉日記」伝 (角川文庫)

或る「小倉日記」伝 (角川文庫)

【改版五版】昭和三十三年十二月十日初版発行・平成二十年六月十日改版五版発行・定価514円・268頁
【改版六版】昭和三十三年十二月十日初版発行・平成二十一年五月二十日改版六版発行・定価514円・268頁
【改版七版】昭和三十三年十二月十日初版発行・平成二十五年五月二十日改版七版発行・定価514円・268頁*1
 カバーは一致。奥付は組み直されているようだがそれぞれの発行日が異なるのみ。最後、「角川文庫ベストセラー」2頁は一致。
 例によって改版初版が何時なのか分からないのだが、平成九年二月二十五日改版初版発行、なのではないか、と見当を付けている。
・角川文庫3313『検事 霧島三郎』
 高木彬光『検事 霧島三郎』昭和四十九年八月二十日初版発行・平成三年八月二十三日二十七版発行・平成九年二月二十五日改版初版発行・定価800円・570頁
 表紙の丸い窓の中が、初版のカバーの一部だと思われる。その右に「REVIVAL COLLECTION Entertainment Best 20 '60〜'80」とある。1960年代から1980年代に掛けての20冊復刊されているのだが、その書目はカバー裏表紙折返しに挙がっている。標題は明朝体、他は全てゴシック体。

リバイバルコレクション
【第1回配本】
乱れからくり     泡坂妻夫
六本木心中      笹沢左保
一本の鉛       佐野 洋
針の誘い       土屋隆夫
キリオン・スレイの生活と推理 都筑道夫
【第2回配本】
どくとるマンボウ航海記  北 杜夫
オヨヨ島の冒険    小林信彦
マジメ人間      山口 瞳
【第3回配本】
脱走と追跡のサンバ  筒井康隆
石の血脈       半村 良
百億の昼と千億の夜  光瀬 龍
【第4回配本】
唇に微笑 心に拳銃(前)(後) 大藪春彦
黒の試走車      梶山季之
背徳のメス      黒岩重吾
日本アパッチ族    小松左京
総長への道(前)(後)   藤原審爾
【第5回配本】
検事霧島三郎     高木彬光
黒いリボン      仁木悦子
或る「小倉日記」伝   松本清張
湯殿山麓呪い村(上)(下) 山村正夫


 左下に小さく明朝体で「カバー 厚徳社」右下にKBマーク。
 ついでにカバーの他の部分についても記述して置く。
 カバー裏表紙は白地、左上バーコード2つ、下4桁「8063/8242」、右上に「ISBN4-04-133806-9/C0193 P824E/定価824円(本体800円)」中央に明朝体横組み6行(1行30字)の紹介文。
 カバー背表紙、幅2.0cmで上部4.2cm白地、「高木彬光 RC●1-1」●にゴシック体白抜き「た」、その下に薄く橙色で「名作発掘」とあるが褪色のため殆ど見えない。その下の10.6cmは表紙と同じ色で、明朝体白抜きで標題、「検事」がやや小さい。下部に白抜きで横転して「〈REVIVAL COLLECTION/ENTERTAINMENT BEST 20〉」とあって最下部にゴシック体横並びで「角川文庫」。
 本体、1頁(頁付なし)扉、3〜6頁「目次」3頁は扉で頁付なし。7〜564頁本文、565〜570頁夏樹静子「解説」、頁付があるのは570頁まで。その次は白紙。
 奥付の前の頁に「本書は昭和49年8月、小社文庫にて刊行されたものを、/復刊にともない改版したものです。解説につきましても/当時のものをそのまま掲載致しました。」とある。
 奥付の匡郭の左下「RC た 1-1」。ついで「角川文庫発刊に際して」があり、最後に「角川文庫最新刊」2頁、1頁に6点、明朝体で大きく標題、ゴシック体で著者名、明朝体3行(1行10字)の紹介文、特にこの復刊に絡めた目録等は本体にはなし。
 さて、この平成8年(1996)10月から平成9年(1997)2月にかけてのリバイバルコレクションに際して、『検事霧島三郎』に同じく改版が刊行されたのではないか、と見当を付けている。なお、このリバイバルコレクション、他の本は未見だが、参考までに書影を挙げて置こう。
第1回配本

乱れからくり (角川文庫)

乱れからくり (角川文庫)

六本木心中 (角川文庫)

六本木心中 (角川文庫)

一本の鉛 (角川文庫)

一本の鉛 (角川文庫)

針の誘い (角川文庫)

針の誘い (角川文庫)

第2回配本
オヨヨ島の冒険 (角川文庫)

オヨヨ島の冒険 (角川文庫)

マジメ人間 (角川文庫)

マジメ人間 (角川文庫)

第3回配本第4回配本第5回配本 リバイバル後、増刷されていないのか、殆どにリバイバル時の書影がそのまま示される。幾つかKindle版になってはいるが。なお、Amazonでは20点23冊の全てにこのリバイバルコレクションの「発行日」が示されるが、うち3点3冊がリバイバルコレクションの表紙ではない。『キリオン・スレイの生活と推理』は初版、『オヨヨ島の冒険』は平成20年(2008)の改装らしい。しかしこの2点は画像検索するとこのリバイバルコレクションの表紙もヒットする。しかしながら『或る「小倉日記」伝』のみ画像検索しても、現行の表紙と伊藤憲治のカバーが出るのみ、1点だけネット上にリバイバルコレクションの表紙が挙がっていないのである。(以下続稿)

*1:2017年12月24日追加。