瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

開高健『裸の王様』の文庫本(1)

・角川文庫1928『裸の王様・流亡記』(1)
【三十一版】昭和三十五年五月十日初版発行・昭和六十一年九月二十日三十一版発行(258頁)定価340円

【三十三版】昭和三十五年五月十日初版発行・平成元年十一月三十日三十三版発行(283頁)定価340円
 頁数が違うことからも分かるように、この間に改版されているのだが奥付には何も書かれていない。
 カバーも違っていて、三十一版の表紙は西日(?)の射す中、黒い箸のようなもので大豆のようなもの2粒を挟んでいる写真で、左側に黒の明朝体太字で「裸の王様・流亡記○開高 健  」とある。三十三版は上に貼付した書影に同じ。
 カバー表紙折返し、文字が全て横組みで、三十一版・三十三版ともに上部に「裸の王様・流亡記」と題する紹介文があって同文、三十三版は字が大きくなっている。三十一版の改行箇所を「/」、三十三版のそれを「|」で示した。

 幼児の絵画教室をテーマにして、|か/たく閉ざされた子供のコンプレッ|クス/をくだき、そこから自由に生き|生きと/した人間性を引き出すプロセ|スを描い/た「裸の王様」(芥川賞受賞|作)。秦の始/皇帝の時代、万里の長城|建設に使役さ/れた一庶民を主人公に|巨大な政治権力/の中に生きる人間を、|非情に、現代的/に描いた「流亡記」*1ほ|か2篇を収む。


 下部に広告、三十一版は2013年9月13日付「角川文庫の「月刊カドカワ」の広告(1)」の①、三十三版は2013年3月5日付「角川文庫の「野性時代」の広告(1)」の③、最下部に小さく、三十一版は明朝体で「カバーデザイン石岡瑛子  写真小川隆之」三十三版は右寄せでゴシック体で1行「カバーデザイン岡村元夫」とある。
 カバー背表紙、三十一版は黒地で表紙と同じ字体の白抜きで上部に標題、中央やや下に「○開高 健」と標題と同じ大きさで入る。下部に白抜きゴシック体で「角川文庫 緑 二四二1340」とある。三十三版は水色地で最上部に「か|4-1」その下に秀英初号明朝で標題、中央やや下にやや小さく秀英初号明朝で著者名「開高 健」、最下部にゴシック体で「角川文庫●350」●に白抜き「P」。
 カバー裏表紙、白地で最上部に1行、三十一版は「ISBN4-04-124201-0 C0193 \340E 定価340円」定価のところはやや小さい。三十三版は三十一版に比して字が細くなっており、ISBNコードとCコードは一致、「 P350E 定価350円」とあって定価のすぐ下に「(本体340円)」とある。
 カバー裏表紙折返し、上部は「角川文庫開高 健作品集」で「裸の王様・流亡記/日本三文オペラ/ロビンソンの末裔/岸 辺 の 祭 り/片 隅 の 迷 路/見た・揺れた・笑われた/白いページⅠ/白いページⅡ/白いページⅢ/悠々として急げ/渚から来るもの/あかでみあ めらんこりあ/食 後 の 花 束」の13点は一致、三十三版はさらに「ALL MY TOMORROWSⅠ/ALL MY TOMORROWSⅡ/ALL MY TOMORROWSⅢ」の3点が追加されて16点になっている。右下にKBマーク、左下に小さく三十一版「カバー 暁印刷」三十三版「カバー 旭印刷」とある。(以下続稿)

*1:三十三版はこの鍵括弧半角。