瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

川端康成『古都』(06)

・単行本(4)
 243頁の裏は白紙で、次に奥付。
 中央に印刷の「新潮」印、その上に横組みで「古  都/定価 350円」、印の下は縦組み明朝体で、まず小さく「昭和三十七年六月二十五日 発行/昭和三十七年八月三 十 日 三刷」。少し離して1字下げで「著 者 川 端 康 成」以下少しづつ離して「発行者 佐 藤 亮 一」「印刷所 二光印刷株式会社」「発行所 〈株式/会社〉 新 潮 社」右脇に更に3字下げで小さく「東京都新宿区矢来町七一」左脇は2字下げでやはり小さく「電話東京代表(341)七一一一/振 替 東 京 八 〇 八」算用数字は横並び。左端にやはり1字下げの( )内に小さく割書で「乱丁、落丁のものは本社又はお買求/めの書店にてお取替えいたします。」とある。この縦組みの下に横線(5.9cm)があって、その下に明朝体横組みで「© Y. Kawabata 装幀・石井敦子/製本・新宿 加藤製本所 Printed in Japan」とある。
 その裏の見開きは1頁6点の目録で、中央やや上に太い横線(8.9cm)があって、上に明朝体太字で標題、下に著者名と紹介文が3行、定価が3行め末か4行めに下詰めで入っている。一例として1頁め2点め「古 都」の横線の下を抜いて置こう。

川 端 康 成 運命の星のもとに互いに見知ることなく別々/
に生長した双子の姉妹――健やかな彼女たちをめぐり、京の四/
季の移ろいとともに、恋の波紋がしずかにひろがる……。
                        三五〇円


 この他に1頁め5点め内田百輭『けぶりか浪か』四三〇円が4行。1頁めは他に、1点め川端康成眠れる美女』三〇〇円、3・4点めは丹羽文雄『献 身』四二〇円『有 情』二九〇円、6点めは芹沢光治良『愛と知と悲しみと』三五〇円。2頁めは順に、大江健三郎『遅れてきた青年』三七〇円、水上 勉『決 潰』二五〇円、三浦哲郎忍ぶ川』二七〇円『初 夜』二九〇円、島尾敏雄『島 へ』三五〇円、森 茉莉『恋人たちの森』二九〇円。
 最後の頁は四隅が繋がらず右辺の上部に欠損もある匡郭(12.4×8.4cm)があって、上部に横組みで「新潮社の評判小説」とあって下線(3.9cm)、それ以外は明朝体縦組みで2段組、仕切線はなく10点ずつ20点、標題、やや小さく著者名、最下部に小さく算用数字。匡郭左辺の左、下寄せで小さく「数 字 は 定 価」とある。上段に「蜜のあはれ 室生犀星 260小説集 草・簪・沼 室生犀星 320/梨の花 中野重治 320/昨日の恥今日の恥 坪田譲治 400/落日の光景 外村繁 400/干潮のなかで 野間宏 330氷壁 井上靖 370/射程 井上靖 300鏡子の家(全二冊) 三島由紀夫 各290/スタア 三島由紀夫 230」下段「花と花輪 武田泰淳 320/風景の中の関係 吉行淳之介 260/青葉しげれる 安岡章太郎 290/あまりに碧い空 遠藤周作 300/孤独な青年の休暇 大江健三郎 290/夜と霧の隅で 北 杜  夫 330/遙かな国遠い国 北  杜 夫 280/三(さんばばあ)有吉佐和子 290/婚約 倉橋由美子 300/海岸公園 山川方夫 300」この頁の字配りは、可笑しなことになっている「北杜夫」を除いて、詰めて示した。(以下続稿)