瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(2)

 山岸氏の作品は、2011年8月25日付「山岸凉子『日出処の天子』(1)」に挙げたように白泉社文庫で『日出処の天子』を読み、それから短篇を幾つか読んでいる。
・カバー表紙折返し
 8月26日付(1)の続き。
 地色は黄土色で各巻共通、裏表紙折返しも同じ。前回触れたように『1』『2』『3』の平成14年(2002)増刷分はオフメタルである。
 上部に縦組みで紹介文がある。『1』の最初の2行、

篠原六花は小学五年生。
バレエ教室を開く母のもと、姉の千花とともにバレエを習ってきた。*1

となっていたが『2』から『10』では1行め、

篠原六花はバレエ教室を開く母のもと、姉の千花とともにバレエを習ってきた。*2

となっており、主人公の学年は省略されている。

『1』の3〜5行め、

そんなある日、六花のクラスに不思議な転校生がやってきた。*3
その転校生もまた、バレエを習っているようだったが……。
バレエに魅せられた者たちの運命が、今、ゆるやかに交差し、回りはじめる。


『2』の2〜5行め、

自分の身体が、180度開脚が困難なことを知った六花は、*4
失意の中で一旦はバレエをやめようと決意する。
しかし転校生・須藤空美の踊る姿を見て、*5
彼女の中に、バレエをつづけたいという気持ちが芽生えはじめた……。


 これが『3』『4』の2〜3行め、

180度開脚が困難だと知ってバレエをやめようとした六花だが、*6
転校生・須藤空美の踊る姿を見て練習を再開。*7

とまとめられ、続いて『3』の4〜6行め、

千花とともにバレエコンクールにも出場することになるが、*8
そこで彼女たちは驚くべき光景を目にする。
そして、六花と千花のコンクールの結果は……?*9

と展開する。『4』の4〜6行めは、

千花とともにバレエコンクールにも出場することになる。*10
果たして、その結果やいかに!?
そしてまた、六花と千花のあらたなステージが始まる……。*11

と、6行めで若干先へ進めている。
『5』はここまでの内容を踏まえず、2〜6行め、

バレエコンクール終了後、千花とともに*12
本部のレッスンにも参加するようになった六花だが、*13
くるみ割り人形」の公演でクララを踊る千花とは対照的に、*14
ひとりだけ役をもらえず落ち込んでしまう。
そして、公演の初日が迫ってきた……。


『6』も同様に、2〜6行め、

貝塚バレエ団「くるみ割り人形」の公演でクララ役に抜擢された
姉の千花は、完璧なテクニックでデビューを飾る。*15
しかし、彼女を突然のアクシデントが襲い、
六花が代役として部分的にクララを演じることに。*16
公演は難なきを得たが、千花は脚の手術のため入院を余儀なくされる……。*17


『7』も同様に、2〜6行め、

貝塚バレエ団「くるみ割り人形」の公演で
大怪我をしてしまった千花も順調に回復。*18
S中に補欠入学できた六花も中学校での新生活が始まった。*19
しかし、本部のバレエレッスンで、
イタリアンフェッテをやろうとした千花にまたしても異変が……。*20


『8』も同様に、2〜6行め、

貝塚バレエ団「くるみ割り人形」での大ケガが癒えたかに見えた千花だったが、*21
再びレッスン中に膝を痛め、リハビリを余儀なくされる。
一方、六花は母親のバレエ教室の発表会で、*22
自ら振り付けた「カラボス」を見事に踊りきり、
本部の公演「くるみ割り人形」でクララ役に抜擢される……。


『9』も同様に、2〜6行め、

公演中のケガで膝を痛めてしまった千花は、*23
バレエをつづけるために、韓国での靱帯移植手術を決意する。
一方、本部の公演「くるみ割り人形」でクララ役に抜擢された六花は、*24
戸惑いつつも本格的なレッスンに挑んでいく。
そして、いよいよ公演も間近に迫り……。


『10』も同様に、2〜6行め、

くるみ割り人形」の公演でクララ役に抜擢された六花は、*25
大きなプレッシャーに翻弄されつつも大役を踊りきり、
その経験を自らの力とした。
一方、ケガで膝を痛めてしまった千花は韓国での靱帯移植手術を行ない、*26
リハビリを経てレッスンに参加できるまでになったが……。


最後の行、『1』6行め、

山岸凉子、待望の長編バレエ漫画、大反響第1巻!

となっており、以下『2』から『9』まで、最後の行は数字がそれぞれの巻の数に置き換えてあるだけで同じ。
『10』7行めのみ、

山岸凉子、待望の長編バレエ漫画、衝撃の第一部完結!

となっている。『3』から『10』にはさらに、少し空けてゴシック体で小さく、

テレプシコーラ(Τερψιχόρα)
太陽神アポローンが率いる九人のムーサイ(ミューズ)の一人。合唱詩と舞踊をつかさどる女神

とあるが、これは『1』『2』にはない。但し『1』にはアート紙のカラー口絵があり、その表(裏は白)のギリシャ風の女性イラストの右に、明朝体太字縦組みで、

テレプシコーラ(Τερψιχόρα)
太陽神アポローンが率いる九人のムーサイ(ミューズ)の一人
合唱詩と舞踊をつかさどる女神

とあった。(以下続稿)

*1:ルビ「しのはらゆき/ちか」。

*2:ルビ「しのはらゆき・ちか」。

*3:ルビ「ゆき」。

*4:ルビ「ゆき」。

*5:ルビ「すどうくみ」。

*6:ルビ「ゆき」。

*7:ルビ「すどうくみ」。

*8:ルビ「ちか」。

*9:ルビ「ゆき・ちか」。

*10:ルビ「ちか」。

*11:ルビ「ゆき・ちか」。

*12:ルビ「ちか」。

*13:ルビ「ゆき」。

*14:ルビ「ちか」。

*15:ルビ「ちか」。

*16:ルビ「ゆき」。

*17:ルビ「ちか」。

*18:ルビ「けが・ちか」。

*19:ルビ「ゆき」。

*20:ルビ「ちか」。

*21:ルビ「ちか」。

*22:ルビ「ゆき」。

*23:ルビ「ちか」。

*24:ルビ「ゆき」。

*25:ルビ「ゆき」。

*26:ルビ「ちか」。