瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

柳田國男『日本の傳説』の文庫本(5)

新潮文庫2381(3)
 2013年1月10日付(4)の続き。2013年1月9日付(3)に追加して置いたように、①初刷を見た。適宜①三十五刷と比較しつつ、メモを取って置く。
 カバー表紙、三十五刷には右下部に明朝体横組みで「新潮文庫」とある*1が、初刷にはない。他は同じ。
 カバー背表紙は白地で、褪色ではないらしい。上部の標題と中央やや下の著者名は三十五刷に同じ。下部「新潮文庫〔草〕四七B  180」とある。
 カバー表紙折返しは大部分が切除されているが、右下の明朝体縦組み「カバー 田 渕 俊 夫」が保存されている。この頃の他の新潮文庫の例より推して、残りは余白であったと思われる*2
 カバー裏表紙折返し、横組みで、上部にゴシック体で「〜〜新潮文庫〜〜/柳田国男の作品」とあって少し空けてやはりゴシック体で「遠野物語/日本の伝説」が挙がる。左下に小さく明朝体で「カバー印刷 錦明印刷」。
 カバー裏表紙、右上の紹介文は一致。初刷は紹介文の上下に横線(9.3cm)があって、中央の横線の下、中央に葡萄マーク。最下部、左寄せで小さくゴシック体で「0139-104702-3162」、右寄せで「¥ 180」。
 本体、1頁(頁付なし)扉のレイアウトは三十五刷に同じだが葡萄マークは一回り小さい。3〜4頁(頁付なし)「目次」から「文字づかいについて」まで一致。
 初刷はその次が奥付。上部に「工」字型があって上の横線のみ太い。その左の囲みに「新潮」の方形印、右の囲みに横組みで上部に標題*3、下部に「定価はカバーに表/示してあります。」とある。そのすぐ下に横組みで「新潮文庫 草47B」とある。その下に縦組みで、右から印刷日と発行日、著者*4、発行者、発行所が並ぶ。発行所の左に郵便番号漢数字3桁、住所、「電話〈業務部(〇三)(二六六)五一一一/編集部(〇三)(二六六)五四二一〉/振 替 東 京 四 ― 八 〇 八 番」2行分近く空けて「乱丁・落丁本は、御面倒ですが小社通信係宛御送付/下さい。送料小社負担にてお取替えいたします。」この縦組みの並びの下に太い横線、その下に横組みで「○ 印刷・東洋印刷株式会社 製本・加藤製本株式会社/© Tamemasa Yanagida 1977  Printed in Japan」○の中に「東」。
 目録は四隅が繋がっていない匡郭(1頁め12.5×8.2cm)内を横線で3段に仕切って標題と著者名を列挙、1〜2頁め見開きが「日本文学詩・評論・その他(青色帯)」、1頁めと3頁めの1段め14点15冊・1頁め2段め17点17冊・3段めと2頁め1段め16点16冊・2段め3点8冊。3〜4頁め見開きが「日本文学小 説 (草色帯)」、3頁め2段めと4頁め3段めは17点18冊・3頁め3段め17点19冊・4頁め1段めと2段め17点20冊。最後の5頁めは匡郭(11.0×7.6cm)上部0.9cmのところを横線(両端は左右両辺に繋がっていない)で仕切ってゴシック体横組みで「新潮文庫最新刊」、その下は明朝体縦組みで9点10冊、このうち私の読んだことのある5点めを例に取ると、「吉 村 昭著 冬  の  鷹 〈「解体新書」成立の過程を克明に再現し、孤高/の生涯を貫いた前野良沢の姿を浮彫にする。〉 260」とある。(以下続稿)

*1:二十三刷にもある。

*2:2016年7月28日追記】カバー表紙折返しを保存している初刷を見た。青と黒の2色刷の「新潮社創立八十年記念出版/新潮日本古典集成」の広告がある。

*3:ルビ「にほん・でんせつ」。

*4:ルビ「やなぎだくにお」。