瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

菅原孝標女『更級日記』の文庫本(1)

・角川文庫14659(ビギナーズ・クラシックス角川学芸出版
・川村裕子編『更級日記

更級日記 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

更級日記 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

・平成十九年四月二十五日初版発行(233頁)定価552円
・平成二十年十月二十日再版発行 定価590円
・平成二十二年二月二十五日三版発行 定価590円
 再版と三版はカバー表紙・背表紙・裏表紙が一致する。
 カバー表紙、右上に縦組みで「更 級 日 記」とあるが、初版はゴシック体だが再版は明朝体太字である。中央左上の横組み、初版は1行め楷書体「川村裕子 編」2行めは黒の楕円形に白抜き楷書体で「ビギナーズ・クラシックス」3行め「Beginners Classics」とあるが、再版は1〜2行め楷書体で「川村裕子編」は2行め、1行めは「菅原孝標女」である。3行めは角切の黒の長方形に白抜き楷書体で「ビギナーズ・クラシックス」、4行め「日本の古典」も同じく角切の黒の長方形で、中央揃えで上辺は3行めの下辺と一体化している。絵柄と最下部に楷書体横組みで小さく「角川ソフィア文庫」とあるのは一致。
 Amazon詳細ページの書影は初版のカバーである。
 カバー背表紙、初版は最上部のみ白地でQRコード、その下からは淡い桃色地で、ゴシック体「|SP|86|Y552| 川村裕子 」灰色の葉っぱ、楷書体で「ビギナーズ・クラシックス更級日記」とあってここまでで上半分、最下部に角切の紫色の長方形に、ゴシック体で淡い桃色「角川ソフィア文庫」。再版は最上部は白地で「に白抜きゴシック体「A」、以下は桃色地で「菅原孝標女川村裕子 〉 」とゴシック体、明朝体「〈ビギナーズ・/クラシックス/日本の古典〉 更級日記」、最下部にゴシック体で小さく「角川ソフィア文庫」。
 すなわち、初版では編者名のみであったのが、再版からは著者名も添えられているのである。
 カバー裏表紙は白地で、文字は全て横組み、右上にゴシック体で紹介文(14行)、初版の改行箇所を「/」で、再版のそれを「|」で示す。

平安時代の女性の日記。父の任/|地である東国で育った作者は/京|へ上り、ようやく手に入れた/憧|れの物語を読みふけった。女/房|として宮家へ出仕するもの/の、|すぐに引退し結婚。夫は包/容力|も財力もある人だったが、/20年|に満たない結婚生活のの/ち、死|別。その後は訪れる人も/まれな|寂しい生活を過ごす。13/歳から|40年におよぶ日記に描/かれた、|ついに*1思いこがれた生/活を手に|することのなかった/一生が、今|の世にも胸に迫る。


 異同は「ついに」の位置が動いている他、初版では算用数字2字で漢字1.5字分だったことである。
 左上のバーコード1つめは一致。2つめは下4桁「5521」が再版「5903」。
 その下のISBNコードは一致、説明文の10〜11行めの左。次の初版「C0195 \552E」はISBNコードのすぐ下にあるが、再版「C0195 \590E」は説明文の12行めの左。説明文14行めの左、やや大きく初版「定価本体552円(税別)」再版「定価本体590円(税別)」。
 カバー表紙折返し、ゴシック体横組みで、初版は上部に「川村裕子(かわむら ゆうこ)|」とあって、

新潟産業大学教授。1956年東京生ま/れ。立教大学日本文学専攻博士後期課/程修了。博士(文学)。分かりやすい文/章で古典の普及に力を注いでいる。著/書に、角川選書『王朝生活の基礎知識/―古典のなかの女性たち』、角川ソフ/ィア文庫『新版 蜻蛉日記 現代語訳/付きⅠ・Ⅱ』など。


とある。初版の算用数字2字は漢字1.5字分、再版は1字分。
 再版と三版の上部は「菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)|」で同文、そして「川村裕子(かわむら ゆうこ)」は中央にあって、再版は、

新潟産業大学教授。1956年東京生まれ。/立教大学大学院日本文学専攻博士後期/課程修了。博士(文学)。分かりやす/い文章で古典の普及に力を注いでい/る。著書に、『王朝生活の基礎知識―/古典のなかの女性たち』(角川選書)、/『新版 蜻蛉日記Ⅰ(上巻・中巻)現代/語訳付き』『同Ⅱ(下巻)現代語訳付き』/(角川ソフィア文庫)『ビギナーズ・ク/ラシックス日本の古典 和泉式部日/記』(同)など。

となっている。
 三版は5行めまで一致、6〜12行めは、

古典のなかの女性たち』(角川選書)/『王朝の恋の手紙たち』(同)『新版 蜻/蛉日記Ⅰ(上巻・中巻)現代語訳付き』/『同Ⅱ(下巻)現代語訳付き』(角川ソ/フィア文庫)『ビギナーズ・クラシッ/クス日本の古典 和泉式部日記』(同)/など。

と、書目が増えている。
 最下部左寄りに1行「カバーデザイン谷口広樹」。(以下続稿)

*1:再版では「ついに」はここにはなく「生活をついに手に」。