瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

周防正行『シコふんじゃった。』(3)

・小説(1)
 映画を見てしばらくして、私は浪人時代から入り浸っていた某区立中央図書館にて周防監督が同名の小説本を刊行していることを知った。
 今、当時の建物は取り壊されて、場所も数十m動き、そして例えば3月24日付「楠勝平『おせん』(1)」に回想したように、なくなってしまった本もあるのだけれども、今回、記事にすることを思い立って再訪するに、書棚には、私が手にしたのと同じ本がそのまま残っていた。
 そして、先月漸く、初めて通読したのである。
 当時、立ち読みして確認した大きな設定の違いは、そのまま記憶に残っていたのだけれども、細かく読んでみると、映画では全く省略されていた背景が分かって感心したし、反対に小説ではかなり無理のあった設定が映画ではすっきりと無理なく整理されていることが分かって、感心もしたのだった。
 けれども、今、手許にDVDもその図書館の単行本『シコふんじゃった。』もないので、繋ぎとして文庫版について、確認して置く。
集英社文庫

シコふんじゃった。 (集英社文庫)

シコふんじゃった。 (集英社文庫)

・1995年1月25日第1刷(365頁)定価583円
・2011年5月14日第2刷・定価581円
 カバー表紙は同じ。
 カバー背表紙、第1刷は最上部に「|||」○の中に明朝体「す」。この下に明朝体で標題。中央やや下に明朝体で「周 防 正 行」、下部は分類票貼付のため不明。
 第2刷は黄色地で上部にゴシック体で著者名、1字強空けて丸く白く抜いてその中に黒みがかった黄色で「す」そのすぐ下に「5」すぐ下に「1」でともにゴシック体に白く抜いて右下に黒く影を差す。すぐ下に明朝体で標題。下部にホームベースのような形に「S」の集英社文庫のマークに「集英社文庫」。
 カバー裏表紙、左上のバーコード1つめは一致、2つめは第1刷「1910193006002」が第2刷「1920193005813」に、その下に第1刷は「定価600円(本体583円)/解説・北上次郎」、第2刷はゴシック体で小さく「定価[本体581円+税]」とあって、少し離して「解説/北上次郎」。右上、第1刷「ISBN4-08-748200-6/C0193 P600E」が、第2刷では一回り小さくなって行間も詰まって「ISBN978-4-08-748200-3/C0193 \581E」となっている。その下にある明朝体の紹介文は組み直されているが同文。
 カバー裏表紙折返し、横組みで、第1刷は上部左寄りにゴシック体で「S集英社文庫|周防正行作品|シコふんじゃった。」とある。仕切線は実線ではなく破線。第2刷は上部に「S 集英社文庫 周防正行 作品」Sはカバー背表紙と同じ集英社文庫のマーク、下に黄色い横線、その下にゴシック体で「シコふんじゃった。」とあり、右下にやや横長の長方形を上辺と左辺を破線で作って、その中に集英社文庫のマーク、その下にゴシック体で「す-5-1」。

 カバー表紙折返し、全て右寄りに、上部にぼさっとした七三分けに縁の太い眼鏡に歯を見せて、ところどころ正方形に縞模様の入ったジャケットにセーターを着た男性の白黒写真があってその下に明朝体縦組みで、

周防正行
一九五六年東京生れ。立教大学フラ/ンス文学科卒業。'89年に「ファンシィ/ダンス」で本格的にデビュー。92年/「シコふんじゃった。」で日本映画監/督協会新人賞、日本アカデミー賞作/品賞、監督賞、脚本賞等を受賞。

とあり、下部に明朝体横組みで「A D・岡 邦彦/カバー・村上基浩」とある。
 第2刷はゴシック体横組みで、写真はなく上部に黄色の横線があってその上に「周防正行すお・まさゆき」横線の下に、

1956年、東京都生まれ。立教大学フラ/ンス文学科卒業。映画監督。89年に「フ/ァンシイダンス」で本格的に監督デビ/ュー。主な監督作品に92年「シコふん/じゃった。」、96年「Shall we ダンス?」、/2007年「それでもボクはやってない」な/ど。日本アカデミー賞ブルーリボン/賞など受賞歴も多い。

と書き換えられ、下部に「カバーデザイン/岡 邦彦」「イラストレーション/村上基浩」と小さく2行。(以下続稿)