瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『日出処の天子』(03)

 文庫版は第四巻を除いて平成22年(2010)3月15日の増刷で揃えることが出来た。
 カバー背表紙のレイアウトは全巻共通で、最上部が0.3cm白く、以下は黒地に白抜きで、天から0.4cmのところにごく細い白の横線があって明朝体太字で大きく標題、そのすぐ下にゴシック体でごく小さく「第」と「巻」とあってその間に直径1.3cmの白丸があって中にゴシック体太字の黒で算用数字の巻数。ここまで天から6.8cm。天から9.8cmのところに横並びのごく小さいゴシック体で「や−1−1(〜7)」と分類番号が入り、10.4cmのところにごく細い白の横線、その下に明朝体太字で作者名。以下は分類票貼付のため見えないが、白を図案化した白泉社のマークは白抜きで、その下に白で四角く抜いたところ*1に横組みで「白泉社/文 庫」と黒で入っている。最下部0.5cmは黒地。
 カバー表紙折返し・裏表紙折返しは全巻一致。これは時期の違う刷と比較する機会があれば述べることとしたい。
 カバー裏表紙のレイアウトも同じ。これもバーコードや定価は時期の違う刷と比較する機会があれば述べ、また紹介文については完全版と比較する機会を待ちたい。
 本体、1頁(頁付なし)扉、巻数が異なるのみ。匡郭(内法8.1×8.1cm)は三重線で真ん中が太い。文字はカバー背表紙と同じ文字を黒の横組みにして、巻数の下と白泉社のマークの下に横線(7.1cm)が2本ある。
 2頁(頁付なし)は下部中央に明朝体太字縦組みで第一巻「解説・荒俣宏」第二巻「解説・氷室冴子」第三巻「解説・梅原猛」第四巻「解説・萩尾みどり」第五巻「解説・南端利晴」第六巻「解説・夏目房之介」第七巻「解説・水木しげる」。
 3頁(頁付なし)扉、中央やや上に双辺の正方形(一辺6.2cm)があってその中に横組みで上部に標題、その下に直径0.7cmの円があってその中のみゴシック体太字(他は全て明朝体)で巻数、その左右にごく小さく「第」と「巻」。下部に小さく作者名。
 4頁(頁付なし)は上部に黒の長方形(0.7×5.1cm)があって白抜きゴシック体太字で「蘇我氏と朝廷の血縁関係図*2」とあって、人名はゴシック体で振仮名は明朝体の登場人物の顔入りの系図で全巻共通。『花とゆめCOMICS』第8巻4頁にも同じ図があるが、題は灰色の長方形(輪郭は黒線0.8×5.4cm)に黒のゴシック体太字で明朝体のルビは「そがし」のみ。単行本に比して全体的に線が太い。下部右側に四角く囲って物部氏を主とした蘇我氏との関係図があるのは同じだが、文庫版は細い線で囲っている(3.1×3.8cm)のに対し、単行本は太線(3.9×4.4cm)である。その左側は単行本では余白だが、文庫版では最下部にゴシック体横組みで小さく、

★この作品はフィクションです。実在の人物・/団体・事件などにはいっさい関係ありません。

という断り書を加えている。
 なお、気になった点としては「訳語田大王*3」と「額田部女王*4」の間に「竹田王子*5」と2人の皇女がいるのだが、それが「菟道貝鮹皇女/(大姫)*6」と「小墾田皇女/(大中姫)*7」となっており、振仮名の「おうじょ」と「おおじょ」が姉妹で不統一なまま、単行本から文庫版に至るまで修正がなされていないことを指摘して置く。
 5頁から本編。(以下続稿)

*1:寸法は計測出来なかった。見る機会があれば補うこととする。

*2:ルビ明朝体「そがし・ちょうてい・けつえんかんけいず」。

*3:敏達天皇。ルビ「おさだのおおきみ」。

*4:推古天皇。ルビ「ぬかたべのひめみこ」。

*5:ルビ「たけだのおうじ」。

*6:ルビ「うじのかいたこのおうじょ/おおひめ」。

*7:ルビ「おはりだのおおじょ/おおなかつひめ」。なおハ行(はひふへほ)は語頭以外はワ行音(わいうえお)で発音することになっているから「おわりだの……」と読むべきである。尤もハ行転呼は平安時代以降のことなので当時は違うのだけれども、当時はハ行以外の発音だって現代とは違っていたはずで、それが再現出来ない以上、仮に近代の古文の発音に従って置くしかない。