瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

有島武郎『小さき者へ・生れ出づる悩み』(2)

新潮文庫746(2)
 2月18日付(1)に続き。
 私の見た②の本体は頁付のある最後、131頁の裏の「文字づかいについて」まで一致。目録11頁(うち最後の3頁「新潮文庫最新刊」)と奥付に異同がある。
 目録は昭和末年の三宅氏のカバーと、平成に入ってからの吉村氏のカバー表紙の七十三刷と七十六刷と酒井氏のカバーの掛かっている七十七刷とではかなり異なっている。
 まず、七十三刷・七十六刷・七十七刷を比較して見た。
 目録の異同、1頁め1点め「有島武郎著」の「或る女(全二冊)」が七十六刷から「或る女」に、6点め「野上弥生子著」の「秀吉と利休」が七十六刷「秀吉と利休/女流文学賞受賞」。5頁め5点め「二葉亭四迷 平  凡」が七十六刷では8頁6点めにあった「中島 敦著 李陵・山月記」に差し替えられ、7頁め4・5点め「石原慎太郎 太陽の季節文学界新人賞芥川賞受賞」「古谷綱武編 石川啄木集/(全二冊)」が七十七刷では「林芙美子著」の「新版 放 浪 記」と「め  し」に、8頁めは七十六刷では2点めが3点めに、5点めが4点めに移動。七十三刷の3点め「芹沢光治良 巴里に死す」と4点め「倉橋由美子 ヴァージニア」は七十六刷にはなく、七十六刷では2点めが「濹東綺譚」、5・6点めは「大岡昇平著」で「俘虜記/横光利一賞受賞」と「武蔵野夫人」になっている。
 奥付の異同はそれぞれの発行日、「電話〈営業部/編集部〉」が「電話〈編集部/読者係〉」に、編集部の番号は同じ、営業部と読者係の番号も同じ。「振 替  東 京 四 ― 八 〇 八 番」が「振  替  〇〇一四〇―五―八〇八」に*1。他は同じ。(以下続稿)

*1:8月2日追記】八十一刷の目録・奥付は(ここのメモと比較する限り)七十七刷に同じ。