あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(6)
5月14日付(28)に、奥付の裏から数頁存する目録について紹介したが、『山岸凉子全集』全32巻のうち第1巻〜第8巻『日出処の天子』のみどの巻にも載せていない。
先日、山岸凉子全集『日出処の天子』8冊を返却したついでに書棚を眺めていると、『山岸凉子全集』の別の巻が出ていることに気付き、早速借りて帰ったのである。
・山岸凉子全集20『妖精王3』1987年2月17日初版発行・1989年7月1日5版発行・定価485円・210頁
書影は4月10日付「山岸凉子『妖精王』(1)」に貼った。この本自体の紹介は別にすることにして、まずは目録のみ眺めて置く。
1頁め全集1〜5、2頁め全集6〜9と「美しの首 近藤ようこ*1」、3頁め全集18〜22、4頁め全集16・17・23〜25、5頁め全集26・27と「私漫画 池田理代子*2」と全集29と「ヤマトタケル 山岸 凉子/(原作・梅原 猛)」。
ここには1頁めから2頁め3点めまで「日出処の天子*3」が紹介されている。その紹介文を以下に抜いて見よう*4。これは5月15日付(29)に引いたカバー表紙折返しの紹介文と違って、字数が決まっている。
・『1』
古代日本、天才と謳われた厩戸王/子(のちの聖徳太子)には、不思議/な能力があったという!? 物語は、/王子と毛人との出会いから始まる。*5
・『2』
厩戸王子と共に魑魅魍魎の世界を/垣間見た蘇我毛人。その能力で、/朝廷を思いのままに操る厩戸。王/子は何をもくろんで行動するのか。*6
・『3』
崇仏派・蘇我氏と神道派・物部氏と/の権力闘争は本格的な乱となり、/ついに蘇我氏が物部氏を滅ぼすこ/とになる。大王に即位するのは!?*7
・『4』
しだいに増長しはじめた泊瀬部大/王と、寺院建立をめぐって対立し/だした厩戸王子と蘇我一族。一方、/毛人は布都姫に心を奪われて…。*8
・『5』
泊瀬部大王は、新しい妃探しに夢/中になっている。一方、厩戸王子/は、毛人と布都姫との仲を裂こう/とやっきになって画策するが…。*9
・『6』
布都姫を想う毛人の苦悩は極限に/達した。が、その陰で、厩戸王子/と刀自古も悩みを抱えている。/人々の心の糸がからみ合う第6巻。*10
・『7』
厩戸王子の許へ嫁いだ刀自古は、/玉のような男児を産んだ。この頃、/泊瀬部大王と蘇我一族との確執は/ますます激化しているが…。*11
・『8』
報われぬ愛を抱いたまま、厩戸王/子は毛人との決定的な別離をする。/山岸凉子のライフ・ワーク「日出/処の天子」、ここに全巻完結!!
なお、イラスト(1.5×1.9cm)は『2』が刀自古、『4』が布都姫、『6』が蘇我毛人、残りは全て厩戸王子である。(以下続稿)