瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

大島弓子『グーグーだって猫である』(7)

 昨日の続きで単行本『グーグーだって猫である』と角川文庫15181『グーグーだって猫である1』の比較。
 頁付は6月10日付(5)に指摘したように漫画が始まる6頁から、頁下部中央に算用数字で打たれているのは文庫版も同じだが、単行本は127頁まで全ての頁に打たれているのに対し、文庫版は8・13・16・17・18・31・33・37・39・42・47・48・52・53・55・57・66・68・71・73・75・78・79・81・83・85・89・90・91・92・97・99・100・104・106・111・113・115・117・127頁に頁付がない。これらの頁は頁付の入る位置の真上の齣に枠線がない。絵との境界が明確でないことが縮小された文庫版では気になるのではないか、という視覚的な観点から削除したようだ。
 漫画はそのまま縮小しているようであるが、章題のみ異なっている。頁は大体3段に分けてあるが、狭い上段に細い線の角切長方形があって、単行本は4.6×11.2cm、その下部中央にやや縦長の明朝体太字横組みで章題、上辺の中央に枠線に掛かって算用数字の章番号がある。文庫版は3.4×8.9cmで下部中央の章題は作者の手書き文字に似たペン字フォント、章番号は上辺に掛からず、中央やや上に同じ字体の算用数字で入っている。
 奥付は縦組みと横組みの違いはあるが、単行本第18刷と文庫版初版は同じ発行日で、私の見た文庫版四版も2ヶ月余り後であるからほぼ同じであろう。単行本の奥付については6月10日付(5)に一部触れた。角切の匡郭(18.0×11.2cm)の左上に翼を拡げて脚を揃えた鳳凰、文字は全て横組みで最上部に標題、発行日2行、「著 者.............大島弓子」、以下同様に発行者、発行所、発売元、書容設計、印 刷、製 本が記述される。発行所と発売元の下にやや小さく入っている住所「〒102-8078 東京都千代田区富士見2-13-3」は一致、その次は前者「電話/編集 03-3238-8555」後者「電話/営業 03-3238-8521」で、後者にはさらに1行、HPアドレスがあって1行分空く。製本の下、上下1行ずつ空けて、ゴシック体で小さく、

本書の無断複写・複製・転載を禁じます。落丁・乱丁本は、
ご面倒でも角川グループ受注センター読者係宛にお送りください。
送料は小社負担でお取り替えいたします。

とある。以下は6月10日付(5)に既述。
 文庫版は匡郭(11.6×7.5cm)の右辺の右、下詰めで「本書は、二〇〇〇年七月に小社より刊行された単行本を文庫化したものです。」、左辺の左、下詰めで小さく「定価はカバーに明記してあります。」、下辺の下、左に「お 25-1」、右にカバー裏表紙と同じISBNコードとCコード、下辺の上、やや右寄りに「©Yumiko OSHIMA 2000 Printed in Japan」とある。匡郭内の上半分にある子持枠(4.5×4.9cm)は1頁・扉にあるものとほぼ同じだが振仮名「ねこ・おおしまゆみこ」の分だけ扉よりも標題と作者名は下に位置している。下半分の縦組み部分の情報は単行本と共通するものが多いので、違いを挙げてみる。縦組みなので数字は全て漢数字になっている。まず発行日2行、「発行者―」の氏名と「発行所―株式会社角川書店」はゴシック体*1、4字下げで住所、次に「電話・編集」、次に「〒一〇二―八〇七八」、発売元も社名はゴシック体で、4字下げで4行、住所/「電話・営業」/「〒一〇二―八一七七」/HPアドレス。次いで「印刷所―大日本印刷 製本所―BBC/装幀者―杉浦康平」、最後の3行は

本書の無断複写・複製・転載を禁じます。
落丁・乱丁本は角川グループ受注センター読者係にお送/りください。送料は小社負担でお取り替えいたします。

となっている。(以下続稿)

*1:【2016年7月16日追記】なぜか「発行所―角川文庫」となっていたのを訂正した。