・角川文庫(12)
間に妙なものを挟んでしまったが6月18日付(14)の続きで、角川文庫235『こゝろ』一八九版について、前後の版と比較しつつメモして置く。
カバー裏表紙折返し、上部の縦組みの目録は「角川文庫●夏目漱石の本」○で囲った●の前は明朝体太字、後はゴシック体。この題から少し空けて、明朝体で上段に10点「吾輩は猫である/坊っちゃん/草枕・二百十日/虞美人草/三四郎/それから/門/行人/こゝろ/道草」、下段「吾輩は猫である」の真下、題より2.5字分下げた位置に1点「文鳥・夢十夜・永日小品」の合計11点。これは角川文庫13391改版初版(=改版十一版)に同じ。最下部左寄りの明朝体でごく小さく「カバー 暁印刷」、右下にKBマーク。
角川文庫13391改版初版とは、カバー背表紙・カバー裏表紙・カバー表紙折返しのレイアウトも同じ。
角川文庫13391改版初版とは、奥付のレイアウトも同じ。
異同は、角川文庫13391の改版初版は標題が太くなっていることで*1、著者名は小さいので気にならないが並べるとやはり角川文庫13391の改版初版は太い。他に異同は角川文庫の番号、それぞれの発行日、一八九版「発行者――福田峰夫」が角川文庫13391改版初版「田口惠司」*2、「製本所――」が一八九版「千曲堂」が角川文庫13391改版初版「コオトブックライン」、それからISBNコードが違っている。
一八九版の最後は目録2頁、1頁に7点、上部に横線(8.0cm)があってその上に明朝体横組みで「角川文庫ベストセラー」、下は縦組みで標題、著者(編者)名、1行22字で3行の紹介文。角川文庫13391には目録はない。(以下続稿)