瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

丸山昭『まんがのカンヅメ』(4)

小学館文庫『トキワ荘実録』(3)
 本体の詳細は単行本『まんがのカンヅメ』と比較しつつ述べるつもりだけれども、差当り文庫版の第一刷と第二刷の異同について見て置く。本文を全頁突き合わせつつ比較する余裕はないのでざっと見ただけだが、5頁(頁付なし)「はじめに」の扉の写真、第一刷は全体に刷りが薄くて読めない文字があるが、第二刷は全ての線が鮮明で文字もはっきり読める。
 しかしながら補正が施されているのはここのみのようで、巻末16頁の横組み頁の3〜16頁「◆本書登場の人名小事典◆(五十音順)」は、16頁の最下部を囲みにして、

(本書をお読み頂いた方へ)
終戦後から漫画週刊誌が登場するまでの児童漫画の隆盛期の漫画家の方々/の記録は、現在の時点ではほとんど資料がありませんので、不明の部分が/多く、この人名小事典でも説明が足りないものがあります。 本書掲載の漫/画家や絵物語作家の方々に関する情報で、不明の部分についてご存じでし/たら、編集部までご一報下されば幸甚です。連絡先は下記の通りです。
    〒 101-8001  東京都千代田区一ツ橋2-3-1 (株) 小学館 文庫編集部

とあるのだが、第二刷もこの編集部からの依頼文も含め全て第一刷そのままなのである*1。本当に何の情報もなかったのだろうか。それとも担当者が移動になって引き継がれないまま、増刷してしまったのだろうか
 従って、大きく異なるのは奥付のみのようである*2。奥付は縦組みで右寄りに縦線(10.5cm)が2本、右の縦線の右に大きく2行、1行めは標題と副題で片仮名と漢字にルビを付す。標題と副題の間は1字分空白、副題の最後、第一刷は振仮名「しゅん」を詰めて「春」字の脇に収めているが、第二刷は「青」の振仮名「せ」が何故か上に少しはみ出し、その分「の」と「青」の間に隙間が出来ている。また「春」の振仮名「しゅん」は詰めず「ん」が下にはみ出ている。2行めの「著者 丸山 昭*3」は一致。縦線2本の間隔は第一刷が1.3cm、第二刷は僅かに狭い。上部に、第一刷は中央に「一九九九年八月一日   初版第一刷発行」、第二刷は「一九九九年八月一日    初版第一刷発行/二〇〇八年十二月二十九日   第二刷発行」とある。縦線の左は2段組で、上段、「発行所――――株式会社 小学館」の前に第一刷は1行「発行者――――山本 章」とあるが第二刷は2行「編集人――――稲垣伸寿/発行人――――飯沼年昭」とある。「株式会社 小学館」の左に小さく第一刷は「〒一〇一‐八〇〇一/東京都千代田区一ツ橋二-三-一/電話 編集〇三-三二三〇-五六一七/   制作〇三-三二三〇-五三三三/   販売〇三-三二三〇-五七三九/振替   〇〇一八〇‐一‐二〇〇」1行半空けて横転して「©Akira Maruyama     1999」とあり、この上に黒で小学館文庫のマーク。第二刷は「制作」の番号がなく「販売〇三-五二八一-三五五五」は番号が違い、その次に「印刷所――図書印刷株式会社」半行分空けて横転して「©Akira Maruyama     1999」とあり、この上に黒で小学館文庫のマーク。下段、第一刷は上段の「発行者/発行所」の下にやや小さく「印刷所 ――――図書印刷株式会社/デザイン ―――奥村靫正」とあって、半行分空けて小さく、

造本には十分注意しておりますが、万一、落丁・乱丁/などの不良品がありましたら、「制作部」あてにお送/りください。送料小社負担にてお取り替えいたします。
□<日本複写権センター委託出版物>*4
本書の全部または一部を無断で複写(コピー)するこ/とは、著作権法上での例外を除き、禁じられています。/本書からの複写を希望される場合は、日本複写権セン/ター(▲〇三-三四〇一-二三八二)にご連絡ください。*5
Printed in Japan     ISBN4-09-403441-2

とあったが、第二刷の下段は小さく、

造本には十分注意しておりますが、印刷、製本など製/造上の不備がございましたら「制作局コールセンター」/(フリーダイヤル〇一二〇-三三六-三四〇)にご連絡/ください。(電話受付は、土・日・祝日を除く九時三〇分〜一七時三〇分)
□<日本複写権センター委託出版物>*6
本書を無断で複写複製(コピー)することは、著作権/法上の例外を除き、禁じられています。本書をコピー/希望される場合は、事前に日本複写権センター(JRRC)/の許諾を受けてください。JRRC(http://www.jrrc.or.jp//eメール info@jrrc.or.jp ▲〇三-三四〇一-二三八二)*7

とあって、半行分空けて横転した「Printed in Japan     ISBN4-09-403441-2」がある。
 最下部に横組みで小さく、第一刷は中央揃えで「この文庫の詳しい内容はインターネットで/24時間ご覧になれます。またネットを通じ/書店あるいは宅急便ですぐご購入できます。/アドレス URL http://www.shogakukan.co.jp」とあったが、第二刷は1行めは中央揃え、2〜4行めはその下に左揃えで「この文庫の詳しい内容はインターネットで/24時間ご覧になれます。/小学館公式ホームページ/http://www.shogakukan.co.jp」とある。(以下続稿)

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

8月18日附記②】今日付と明日付の記事は8月18日の晩に投稿した。つまり、明日と明後日投稿出来ないので先に済ませて置いたのである。

桂春団治(3代目)(2)

桂春団治(3代目)(2)

 上方落語皿屋敷」のお菊さんと同じ理屈である。

*1:2016年4月5日追記】第二刷の横組み頁の3頁では「◆本書登場の人名小事典◆(五十音順)  1999年8月現在」となっていることを見落としていた。よってこの段落の最後の一文を削除する。残しても良いようにも思うのだけれども。

*2:12月27日追記】第二刷225〜226頁が「二〇〇八年一二月」付の「あとがき――重版に際して――」になっていることを見落としていた。追って初版第一刷と比較することとする。【2016年4月5日追記2016年2月10日付(13)に一部を比較して見た。

*3:ルビ「ま る や ま   あきら」。

*4:□の中に「R」。

*5:▲は電話のマーク。

*6:□の中に「R」。

*7:▲は電話のマーク。