瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『アラベスク』(18)

 9月4日付(17)の続きで、花とゆめCOMICS版(HC版)単行本『アラベスク』第2部の、完全版(メディアファクトリー)、白泉社文庫版との対応を見て置く。
 なお、私の見ている第2部の単行本は、4冊とも4頁までを欠いている。すなわち、全ての巻の扉を欠き、さらに登場人物紹介とあらすじを欠いている巻があると思われるのだが、これは完全なものと比較しないことには何とも云いようがない。今は不完全のまま挙げて、後日破損のない本を見る機会を得たい。
花とゆめCOMICS『アラベスク』第II部第3巻(1976年1月20日第1刷発行・1981年10月15日第21刷発行・定価360円・186頁)
『完全版Ⅳ』23頁(カラー)
HC版5〜24頁=『完全版Ⅳ』25〜44頁=『文庫版Ⅳ』25〜44頁
 単行本6〜7頁の下部、見開き連続する飾り枠があって、6頁は冒頭、ゴシック体太字と本文は丸ゴシック体で「(4ページよりつづく)来たユー/リと別れの握手をすませ、彼の後/ろ姿を‥‥*1」とあって21行。主要登場人物は丸ゴシック体太字、7頁は続きが11行あって残りに人物のカット、モダンゴシック体で人名、紹介文は明朝体で横組み「アーシャ/ノンナの親友。セル/ゲイと結婚している。*2」と「カリン・ルービツ」。完全版26〜27頁=文庫版26〜27頁の、26頁は19頁8コマめの湯気を棚引かせるティーカップを、27頁は3頁1コマめの(花瓶に生けられた)花束をカットに使用している。
 完全版31頁「凉子の/ミニ通信」、単行本11頁と文庫版31頁の捨てカットは異なる。
 完全版37頁と文庫版37頁の捨てカットは一致、単行本17頁は異なる。
『完全版Ⅳ』45頁(カラー)
 額縁からはみ出している中央のノンナは、文庫版(4冊)カバー表紙左下に額縁を省いて縮小されて入っている。
HC版25〜39頁=『完全版Ⅳ』47〜61頁=『文庫版Ⅳ』45〜59頁
 完全版51頁「凉子の/ミニ・通信」、単行本29頁と文庫版49頁の捨てカットは異なる。
 完全版57頁と文庫版55頁の捨てカットは一致、単行本35頁は異なる。
HC版40頁=『完全版Ⅳ』46頁(カラー)=『文庫版Ⅳ』60頁
HC版41〜44頁=『完全版Ⅳ』62〜65頁=『文庫版Ⅳ』61〜64頁
『完全版Ⅳ』67頁(カラー)
HC版45〜60頁=『完全版Ⅳ』69〜84頁=『文庫版Ⅳ』65〜80頁
 完全版77頁と文庫版73頁の捨てカットは一致、単行本53頁は異なる。
 完全版79頁「凉子の/ミニ通信」、単行本55頁と文庫版75頁の捨てカットは異なる。
『完全版Ⅳ』85頁(カラー)
HC版61頁=『完全版Ⅳ』86頁(白黒淡彩)=『文庫版Ⅳ』81頁
HC版62頁=『文庫版Ⅳ』82頁
HC版63〜101頁=『完全版Ⅳ』87〜125頁(カラー)=『文庫版Ⅳ』83〜121頁
 完全版93頁と文庫版89頁の捨てカットは一致、単行本69頁は異なる。
 完全版95頁「凉子の/ミニ通信」、単行本71頁と文庫版91頁の捨てカットは異なる。
 完全版107頁と文庫版103頁の捨てカットは一致、単行本83頁は異なる。
 完全版119頁「凉子の/ミニ通信」、単行本95頁と文庫版115頁の捨てカットは異なる。
『完全版Ⅳ』127頁(カラー)
HC版102〜156頁=『完全版Ⅳ』128〜182頁=『文庫版Ⅳ』122〜176頁
 完全版133頁「凉子の/ミニ通信」、単行本107頁と文庫版127頁の捨てカットは異なる。
 完全版135頁と文庫版129頁の捨てカットは一致、単行本109頁は異なる。
 完全版171頁と文庫版165頁の捨てカットは一致、単行本145頁は異なる。
 完全版173頁「凉子の/ミニ通信」、単行本147頁と文庫版167頁の捨てカットは異なる。
『完全版Ⅳ』183頁(カラー)
HC版157〜186頁=『完全版Ⅳ』185〜214頁=『文庫版Ⅳ』177〜206頁
 完全版191頁「凉子の/ミニ通信」、下部に「あ そうだ A出版の“ティンカー・ベル”買って!!(ついでに)|"アラベスク第2部第2巻"と"白い部屋のふたり"がもうすぐでる!! 花とゆめコミックス それらを買ってもおこづかいのあまってるひとは"ティンカー・ベル"を買いましょう」とある。朝日ソノラマサンコミックス版『ティンカー・ベル』については8月12日付「山岸凉子『ティンカー・ベル』(1)」に紹介した。単行本163頁と文庫版182頁の捨てカットは異なる。
 完全版195頁と文庫版187頁の捨てカットは一致、単行本167頁は異なる。(以下続稿)

*1:ルビ明朝体「あくしゆ・かれ・うし・すがた」。

*2:ルビ「しんゆう」。