瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松葉杖・セーラー服・お面・鬘(1)

・基本文献
 記事の題は、現在最も流布している「三本足のサリーちゃん」としても良かったのですが、これは目撃者の一部に行われていた呼称であり、敢えて採用しませんでした。「三本足」は実態に即していないし、別に流布している「三本足のリカちゃん」とも紛らわしい。巧い題ではありませんが、目撃情報に共通するこの人物の道具立てを以て、題として見たのです*1
 私はこの怪人物のことを知らなかったのですが、小池壮彦の書いたものを久し振りに取り上げることにして、小池氏の寄稿の多い「不思議ナックルズ」の版元ミリオン出版コンビニエンスストアの税込500円本を幾つか借りて見て、そこで初めて知ったのです。
実話ナックルズ編集部 編『ナックルズBOOKS』ミリオン出版・B6判並製本
・ナックルズBOOKS 11『恐怖の都市伝説ファイナル』2009年1月30日初版第1刷発行・定価476円・272頁

 すなわち、015〜074頁「第一章 恐怖の都市伝説」の062〜068頁「義足の"怪"女子高生/三本足のサリーちゃん」という記事です。検索して見ると、ネット上にも目撃情報が幾つか上がっていて、何だか気になりました。
 この人物については、ライターのギンティ小林(1971.5.5生)の記述が基本情報となっています。
角川ホラー文庫18067『新耳袋殴り込み 第二夜角川書店・平成25年7月25日 初版発行・定価629円・341頁
 この本に主要な目撃情報が網羅され、公表順に整理されています。この角川文庫版は次の単行本の加筆修正版です。
ギンティ小林『直撃現代百物語 新耳袋大逆転』洋泉社・319頁四六判並製本
直撃現代百物語 新耳袋大逆転

直撃現代百物語 新耳袋大逆転

・2008年9月16日 第1刷発行・定価1300円
 既に網羅的な整理が平成20年(2008)、そして平成25年(2013)に小林氏によってなされていますので、当ブログでも『新耳袋殴り込み 第二夜』に依拠して、整理して行くこととします。(以下続稿)

*1:草稿では「なお、後述するように「三本足のサリーちゃん」の呼称は、当時の目撃者の一部に行われていたものなのだが、この話題が蒸し返された際に、この呼称で定着したのである。当時の人の共通認識とは言いがたいので、別の呼称にしたいところなのだが、代替案もないのでしばらく現在の通称に従って置く。」としていました。