瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山田風太郎『戦中派虫けら日記』(4)

 昨日の続き。
ちくま文庫(2)
 本体、ざっと見た限りで目録・奥付以外に異同はない。
 目録は奥付の前に4頁、1頁10点、明朝体縦組みで大きく標題、著者名、1行23字の紹介文が3行。
 第一刷と第二刷、2頁めまでは一致する書目なし。
 第一刷2頁め7点めに本書、紹介文は以下の通り。

〈嘘はつくまい。嘘の日記は無意味である〉戦時下、/明日の希望もなく、心身ともに飢餓状態にあった若/き風太郎の心の叫び。        (久世光彦)


 第一刷の3〜4頁めと第二刷の3頁めは全集類や長篇小説で、第二刷に掲載されるものは全て第一刷に存していた。第二刷の4頁めは落語関係でやはり第一刷にはなかったものばかりである。。
 第二刷と第九刷はかなり異なっており、一致する書目を挙げると第二刷1頁め2点め「超芸術トマソン 赤瀬川原平」が第九刷1頁め4点めに挙がっているのみ。
 奥付の異同は、縦線(5.4cm)2本に挟まれて第一刷発行日の左、第一刷では空白であったところに増刷分はそれぞれの発行日が入っていること、「発行者 柏原成光」が第二刷で「菊地明郎」に代わっていること、「発行所」と「装幀者」の間に第一刷には「案 内 〇四八―六五一―〇〇五三(サービスセンター) 」とあったのが第二刷ではなくなっていること、右から3つめの縦線(5.4cm)の次、1行めが「ちくま文庫の定価はカバーに表示してあります。」最後の1行が右を上に横転「ISBN4-480-03409-9 C0195」となっているのは一致、第一刷はこの間に「乱丁・落丁本はお取替いたします。/© FUTARO YAMADA 1998 Printed in Japan」の2行だけだったが、第二刷は

乱丁・落丁本及びお問い合わせは左記へお願いいたします。
筑摩書房サービスセンター
埼玉県さいたま市櫛引町二―六〇四 〒三三一―八五〇七
電話番号 〇四八―六五一―〇〇五三
© FUTARO YAMADA 1998 Printed in Japan

となっている。さらに第九刷では、

乱丁・落丁本の場合は、左記宛に御送付下さい。
送料小社負担でお取り替えいたします。
ご注文・お問い合わせも左記へお願いします。
筑摩書房サービスセンター
埼玉県さいたま市北区櫛引町二―六〇四 〒三三一―八五〇七
電話番号 〇四八―六五一―〇〇五三
© KEIKO YAMADA 1998 Printed in Japan
ISBN4-480-03409-9 C0195

となっている。
 山田氏死去を受けての増刷と見られる第二刷は、著作権者はまだ著者本人のままである。(以下続稿)