瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『イシス』(2)

・潮漫画文庫『イシス』(2)
 昨日の続きで本体について。
 私の見た本は1頁(頁付なし)扉が、カバー表紙折返しに挟まれて、そのままブックコートフィルムを掛けられている。
・3頁(頁付なし)中扉、黒地で右下部に豹の毛皮をまとった女性の、鼻から太腿辺りまでのイラストが、四隅にウジャト*1のある額縁(9.6×5.7cm)に収まる。イラストの左、中央に横組みでカバーと同じ字体の標題と著者名が白抜きで入り、下部中央にごく小さく明朝体横組みで「潮漫画文庫」。
・4頁(頁付なし)目次。
・5頁(頁付なし)は「イシス」の扉で、カバー表紙と同じイラストが白黒で刷られており、上下左右に黒枠がある分、縮小されている。単行本(希望コミックス293『ツタンカーメン』第4巻)139頁(頁付なし)と比較するに、単行本は色が濃く背景は黒くなっており、また左側が広く、題の入っている辺りは潮漫画文庫『イシス』のカバー表紙及び扉では切れている。
・6〜101頁=単行本140〜235頁。
 頁付は殆どなく、37頁=単行本171頁にあるのみ。また、カラー原稿であったと見られる68〜70頁は、単行本202〜204頁に比して刷りが薄い。101頁の下辺の下、ゴシック体・左詰めで「<イシス>完」とあるが、単行本235頁は行書体太字で「「イシス」とあった。
・102頁(頁付なし)は、四隅にウジャトのある額縁の前に立って胸を露出させてポーズをとるネフティスのカット。
・103〜142頁雨の訪問者」。頁付は103〜107・110〜118・120〜124・129・131〜139頁と、殆どの頁に入っている。142頁(頁付なし)の3コマの右下にゴシック体横組み白抜きで小さく「<雨の訪問者>完」とある。
・143頁(頁付なし)は「ハトシェプスト I」の扉。文春文庫ビジュアル版『ハトシェプスト 古代エジプト王朝唯一人の女ファラオ』5頁(頁付なし)と比較するに、上下左右に黒枠がある分縮小され、また副題は省かれており標題も小さい。刷りはやはり薄い。
・144頁(頁付なし)は恐らくカラー原稿で、文春文庫ビジュアル版6頁(頁付なし)が上部1コマめが広く下部3コマめ・4コマめいが狭いのに対し、こちらは上が狭く、下が広い。
・145〜192頁文春文庫ビジュアル版7〜54頁。
 頁付は190・191頁=文春文庫ビジュアル版52・53頁にあるのみ。文春文庫ビジュアル版の奇数頁には「53 ハトシェプスト I」の如く、頁付と題が入る。
 155頁の左(小口)側には蓮の花を描いた縦長のコマがあるが、文春文庫ビジュアル版17頁は余白で、下部に頁付と題が入っている。
 192頁3コマめ、左下に「<ハトシェプストI>完」とある。文春文庫ビジュアル版54頁3コマめ、左下に「<ハトシェプスト I・おわり」。
・193頁(頁付なし)は「ハトシェプスト II」の扉。文春文庫ビジュアル版57頁と比較するに、上下左右に黒枠がある分縮小され、また副題は省かれており標題も小さい。刷りはやはり薄い。なお、文春文庫ビジュアル版55頁(頁付なし)は白紙、56頁(頁付なし)は69頁(潮漫画文庫版206頁)2コマめを縮小してカットに使用。
・195〜243頁文春文庫ビジュアル版58〜106頁。
 194頁は下部に横長の花卉を描いたコマをカットに使用している。
 頁付があるのは198・203・204・214・215・217・218・227・228・239・241頁。文春文庫ビジュアル版では61・66〜68・77・78・80・81・90・91・102・104・106頁。
 最後の頁の下辺の下は、左詰めで「I」と同様になっている。文春文庫ビジュアル版107頁(頁付なし)は白紙、108頁(頁付なし)は右下に46頁右上に4コマぶち抜きで描かれていたセト神の扮装をした男性が、カットとして使用されている。
・244頁(頁付なし)「ハトシェプストの血縁関係図」で、目次にも示されている。245頁(頁付なし)は白紙。文春文庫ビジュアル版にはない。
・246〜253頁(頁付なし)、橋本治解 説/縁*2」。目次には「解説 橋本治」とあった。
 253頁の裏は白紙。その次の頁、左下に明朝体縦組みで小さく、

初出
イシス
「月刊コミックトム」(潮出版社)一九九七年六月〜八月号に掲載
 
雨の訪問者
「月刊セブンティーン」(集英社)一九七九年七月号に掲載
 
ハトシェプストⅠ
「セリエミステリー」(白泉社)一九九六年四月号
 
ハトシェプストⅡ
「セリエミステリー」(白泉社)一九九五年十月号
 
※これらの作品、「イシス」は単行本『ツタンカーメン』第四巻(潮出版/社・一九九七年九月発行)、
雨の訪問者」は単行本『白眼子』(潮出版社・二〇〇〇年十二月発行)、/「ハトシェプスト」Ⅰ、Ⅱは共に文庫本『ハトシェプスト』(文藝春秋・/一九九八年六月発行)にそれぞれ所載されました。


 この裏が奥付で、潮漫画文庫版『ツタンカーメン』各巻と比較するに、異なるのは標題と発行日、「装 丁」が『ツタンカーメン』は「  祖父江 慎+芥 陽子(コズフィッシュ)」だったのが「  芥 陽子(コズフィッシュ)」となっている。下の横組み部分の©の年が「2003」となっているのとISBNコードが異なる。(以下続稿)

*1:ウジャトについては潮漫画文庫版『ツタンカーメン』第1巻104頁参照。

*2:ルビ「えにし」。