瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

赤川次郎『早春物語』(2)

 映画の内容について、どうという感想はない。ただ、断片的に写る鎌倉の風景を、ほぼ同じ時期に見ただろうと思うと何とも懐かしい。
 今、来迎寺の参道石段脇に桜の木はないようだ。或いは、あの満開の桜の木は、撮影のために一時的に植えたのだろうか? 何せ来迎寺に行ったのが映画撮影を見た1度だけ(参道の石段を使って撮影していたので、結局参拝しなかった)なのである。しかし、主人公の高校3年生沖野瞳(原田知世)が、恋人とのデートのため東京に出る親友の牧麻子(仙道敦子)と連れ立って、鎌倉駅(駅前から改札、階段、ホームと入線する横須賀線上り電車まで写る)から東京に出て、銀座で見る「松尾順造写真展/タイムカプセル鎌倉」に展示されていた写真には同じ桜が葉を落とした状態で写り*1、さらに梶川真二(林隆三)と来迎寺で再会する場面では葉の生い茂った状態で写っているから、やはりあったのだろう。
・チラシ

【映画チラシ】早春物語/二代目はクリスチャン

【映画チラシ】早春物語/二代目はクリスチャン

・雑誌
 オープニングとエンディングの空撮は七里ヶ浜神奈川県立鎌倉高等学校*2七里ヶ浜沿いの国道も1度だけだが自転車で通ったことがある。主人公の通う高校は、パンフレットの「「早春物語」ストーリー」の書き出し*3に「 沖野瞳(原田知世)、鎌倉北高校・写真部所属の17歳。‥‥」とあるのだけれども、七里ヶ浜は西だから方角が変だ*4。しかし映画本編には高校名は出ていなかった(と思う)から、ここがおかしいだけである。
 なお、撮影時の満年齢は原田知世(1967.11.28生)17歳、仙道敦子(1969.9.28生)15歳、早瀬優香子(1967.9.2生)17歳、林隆三(1943.9.29〜2014.6.4)41歳、津村鷹志(1943.8.25生)41歳、平幹二朗(1933.11.21〜 2016.10.22)51歳、岩崎加根子(1932.10.25生)52歳、田中邦衛(1932.11.23生)52歳、由紀さおり(1948.11.13生)36歳、高木美保(1962.7.29生)22歳、――32年前である。
 エンディングに流れる主題歌は、当時しょっちゅうかかっていたので聞き覚えがある。(以下続稿)

*1:他に、来迎寺の如意輪観音座像の顔を大きく撮した写真も展示されている。

*2:大学3年のときに著名な民俗学者が中世の説話集を、近世の版本の影印を使用して購読する授業を8時半くらいから始まる1限にやっていて、その先生の、30歳くらいに見える女性の弟子が一番前に座っている他、受講者は3人しかおらず、1人は私のサークルの友人、もう1人は4年生のSさんで、自然、Sさんとも話をするようになったのだが、このSさんが七里ヶ浜沿いの高校出身で、七里ヶ浜の怪談を教えてもらった(短い話だったのにもう思い出せない)のだが、その高校が鎌倉高校だったか、七里ガ浜高校だったかも今は忘れてしまった。

*3:表紙のページに「※パンフレット上にがある箇所は、文字ページを呼び出すことができます。」とあって、クリックすると文字ページに切り替わる。この機能によって閲覧した文字起しされたテキストによる。

*4:パンフレットの写真を見るに「鎌倉西高校」らしいが、現物未確認。