瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

サラ・ブックス「フタミ恐怖シリーズ」(1)

 二見書房から刊行されていた新書版のレーベル「サラブレッド・ブックス(サラ・ブックス)」は、現在の二見書房のHPには見当たらない。なくなっているらしい。
 公立図書館には「刑事コロンボ」シリーズや「開運!なんでも鑑定団」関連の、鑑定士たちの著書が所蔵されている。しかし、流石に怪奇現象を扱ったシリーズは殆ど所蔵されていないようだ。最初からこのようないかがわしい本は購入しなかったのか、子供を図書館におびき寄せる(?)ために購入したことがあっても、汚損や経年劣化により除籍になったのであろう。
 私は『学校の怪談』について、読者からの投書など、昭和期の学習雑誌に出ていた怪異情報から悉皆調査するべきで、それ抜きに平成になって以降に民俗学者たちが若者を中心に聞き集めた怪異談を中心にいろいろ民俗学的解釈を加えたとしても、偏頗な議論になるだけだと思っている。もちろん、この手のいかがわしい怪異談に満ちたシリーズもきっちり調べて、しかるべき評価を与えるべきだと思うのだ。……そう、思うのだけれども、働かなくても調べ物だけしていれば良いと云う境遇にでもならない限り、そのような調査をする余裕は経済的にも時間的にも生じない。宝くじに当たったら――いや、そうなってまでこんな調査をするのか。日常が辛ければこそこんな調査にかまけているのであって、そうでなかったらもっと愉しいことをすると思うのだ。まぁそうなる気遣いはないのだけれども。
 今のところ、そこまで本格的にこのいかがわしいシリーズの調査をしようと思っていないので、所蔵する館に行く機会に(書庫から出してもらったり予約して取り寄せたりして)借りて来るくらいだが、どんな本があったのか、まづは次の本のカバー表紙折返しを眺めて置こう。
平野威馬雄『幽霊を見た 海外篇』 昭和51年7月31日初版発行・昭和58年7月30日14版発行・定価690円・255頁
 書名は扉及び奥付に拠る。レーベル名はカバー表紙の右下にゴシック体横組みで「サラブレッド・ブックス○」○の中に「97」とある。著者名はレーベル名の上に明朝体白抜き縦組みで「平野威馬雄 著」とあり、姓名の右にゴシック体白抜きで極小さく「お化けを守る会・会長」と添える。カバー背表紙下部にはやや縮小して黒で同じ字が入るが「著」がないらしい(分類表貼付のためはっきり見えない)。
 書名はカバーではいろいろごてごてしており、文字は横組み・縦組み・斜め、そして色も黄色や赤、水色地に白抜きだったりもするが、一々注記するのも五月蠅いし、色は見づらくなってしまうので再現しなかった。とにかく文字を拾って置くと、カバー背表紙には「世界で幽霊を見た 恐怖シリーズ」とあり、カバー表紙には「怨霊たちがあなたのまわりにいっぱい /ひとりでトイレに行けなくなる本こわい話のタネ本/<海外篇>/幽霊を見た 恐怖の証言集2/あなたも怪談の名人になれる 」、カバー裏表紙には「こわ〜い話のタネ本/幽霊を見た<海外篇>」などとある。
 内容についても少し触れたいと思っていたのだが、結局他のことにかまけてそこまで手が回らなかった。――山のように本を借りて来て、しかし何冊もの記述内容を突き合わせて記事にする余裕がなくて、放置しているうちに返却期限が来て、結局書かずに済ませてしまうとか、そんなのばっかりだ。(以下続稿)