瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『都電往来』(1)

・社会教育を考える会 編集『都電往来 豊島区と荒川線 豊島区立中央図書館・B5判並製本
初版
・昭和58年12月10日発行(100頁)
・昭和59年8月1日2刷
 2刷の現物は未見。再版の奥付に入っている発行日に拠る。
再版
・昭和62年10月1日再版(100頁)
 再版には、裏表紙最下部中央にゴシック体横組みで「雑司が谷図書館開館記念」の文字が入っているものがある(他にこの文字のないものを2点見た)。
 竹内庸子のサイト「東京図書館制覇!」の「閉館前の豊島区立雑司が谷図書館」・「豊島区立雑司が谷図書貸出コーナー」及びブログ「東京図書館制覇!Blog版」の2007年06月16日付「豊島区雑司が谷図書貸出コーナー」によると、雑司が谷図書館は平成19年(2007)5月6日に豊島区立中央図書館が移転して来るのに合わせて閉館している。しかしながら開館時期についての記述はない。
 分からないかと思ってしばらく検索して見るに、豊島区文化商工部図書館課『豊島の図書館 平成27年度事業報告《2015》』(平成27年7月発行・豊島区立中央図書館・74頁)に記述があることに気付いた。印刷されたものを見た訳ではないので本の大きさなどは分からないが、まづ頁付のない前付として「目 次」4頁と中扉「平成27年度事業報告/《2015》」がある。ところが奥付には「平成26年度事業報告」とある。――平成27年(2015)7月発行なのだから平成27年度事業「計画」ならともかく事業「報告」はおかしい。
 それはともかく、1〜2頁「I 豊島区立図書館の沿革」の、昭和62年(1987)10月条に「雑司が谷図書館開館」とある。まさに本書再版と同時に雑司が谷図書館は開館していたのである。ちなみに、1月7日付「『豊島図書館郷土シリーズ』(1)」にネット上では分からないとした豊島図書館の閉館時期も、これを見るに昭和54年(1979)3月条に「豊島図書館は、中央図書館として発展的に移転するため閉館」とある。そして、同年 6月条「中央図書館開館、レコード貸出開始」となるのである。ちなみに昭和33年(1958)6月条「豊島図書館開館」。
 この中央図書館は現在の中央図書館ではない。私は旧中央図書館の前を1度だけ通ったことがある。しかし車道を隔てて反対側の歩道から眺めたので、中には入らなかった。今からすると惜しい機会であった。そして、平成19年(2007)3月条「中央図書館、移転するために閉館」 5月条「雑司が谷図書館閉館。雑司が谷図書貸出コーナー開設」 7月条「中央図書館開館(図書資料等にICタグ貼付)」という流れになる。
 それでは初版と再版を比較しつつ、内容を確認して見よう。(以下続稿)