・第2集『豊島の民話』(2)
第2版では「はじめに」ではなくなった「はじめに」について。1月7日付(01)にも触れたように、最後、4頁5行めに前後1行ずつ空けて2字下げで「昭和四十九年 一月」、6行めは9字下げで「東京都豊島区教育委員会」7行めは12字下げで「教育長 小 山 昌 則」とある。
冒頭、3頁1〜5行め、
この「豊島の民話」は、豊島区立豊島図書館の発行にな/る「豊島風土記」(昭和四十六年十一月刊)の姉妹篇とし/て編まれたものです。「風土記」は史実をもとにした豊島/区の姿を映し出したものですが、これは伝承をもとにした/豊島区の素顔と言えましょう。
続いて本書刊行の意義、編集の基準について述べる。後者については本文について検討する際に詳しく見ることにする。
末尾、3頁11行めから4頁4行め、
‥‥、これをもって往/昔の土地がら*1を髪髴とするものがあれば、本篇の目的は達/せられたものと言えます。なお、収録し切れなかったもの/や古老の聞き語りについても、機会を得て続刊したいとね/がっています。【3】
本書が書架の片隅を賑わし得れば望外の喜びであり、ご/多用の中にも快く執筆ねがった方々(後記)並びに取材に/ご協力をいただいた区民の皆さんに、更めて謝意を表わす/と共に、今後のご協力ご支援をねがって止みません。
「髪髴」は「髣髴」の誤植だろうが第2刷でも訂正されていない。「快く執筆ねがった」もそのままである。
5頁(頁付なし)は「目 次」の扉で宋朝体。6頁は1行め「は じ め に」で、1行分空けて8題、7頁には10題、8頁に6題、1行強空けて最後に小さく4字下げで、
表紙絵「たぬき騒動」 宮尾しげを
題 字 後藤 富郎
とある。
9頁(頁付なし)は「お は な し」の扉でやはり宋朝体。10頁から本文。
1頁15行、1行30字、下に漢字片仮名混じり(現代仮名遣い)の註が小さく添えてあって、これは1行8字。
各話の冒頭、5行取り2字下げのゴシック体で話の題。話がいくつかの節に分かれているものは、題の左の2行分空白の左側を使って5字下げで「(一)」括弧は左右に詰めてこれで1字分。「(二)」以降は右に1行分空白を取る。
233頁6行め(4〜5行めの間に1行分空白)から6行分空けて、最後に下寄せで「おわり」と宋朝体。(以下続稿)
*1:「土地がら」に傍点「・」。